04 撤収
直接お渡し出来ない非礼をお詫びしますと、
ヴェルネッサさんから手渡されたのはフィルミオラ女王様からの書簡。
ツァイシャ女王様への詫び状とのこと。
それではと、皆を促してこの場から退散。
ヴェルネッサさんとイヴラシュカ様、
起立して、深々と腰を折り、礼。
どうやらようやく一件落着の模様。
とりあえずやるべき事はやれたが、
今は一刻も早くこの国を出たい。
偉ぶったり、啖呵を切ったり、
短い間ではあったがいろいろとやらかしたんで、
なんと言いますか、ひたすら居心地が悪い。
終始微妙な表情のアイネさんたちに話を聞くのは後、
とにかく急いで、出立せねば。
皆ほぼ無言での帰り支度。
シジミさんがシブマ1号へと化けている間に、
受け付けのお姉さんに、先程の無礼を謝罪。
未だ怯えるお姉さんの様子に、我ながらかなりへこむ。
俺、そんなに怖い顔していましたか、お姉さん。
用心棒稼業には心の強さも重要なのだろうが、
そっちの鍛錬のやり方は、誰も教えてはくれぬのだ。
やはり、人生何事も修行、也。
そんなこんなで、メネルカ魔導国を後にした俺たち。
まずはニーケの街へと向かいますが、
休憩か宿泊か、
幌の内の皆に決めてもらおうと声をかけたら、
「宿泊!」
おや、とっても元気なお返事。