閑話 狂乱のバレンタイン
お久しぶりです!バタバタしているうちにいつのまにかこんなに時間が経っていました汗
できるだけ早く更新していきたいと思っていますので皆様、気長にお待ち下さい!!
「…ユウ、ハナサナイカラ。」
俺は彼女に捕食されていた。
〜ユウがまだ中3だった頃〜
朝、学校の下駄箱を開けるとチョコレートが入っていた。
父親が亡くなってからの俺はいっぱいいっぱいで今日が何の日だとかそのようなことを気にしている暇がなかった。
中2の頃に父親が亡くなってから家族だと思っていた人達に罵倒され、弱っていた俺には耐えられることではなかった。薫がいなければ今頃どうなっていたことか、想像するだけでも恐ろしい。
あの時はあまりのショックと深い悲しみで引きこもっていた俺の所に薫だけは毎日何時間も来てくれていた。
彼女も学校があっただろうにそれを休んでまで来てくれることもあった。
最初は話せるような状態ではなかったが徐々に彼女となら話せるようになって行った。
薫がいればいい。ただ彼女さえいてくれれば他はもう誰もいらない。
本気で俺は唯一支えてくれた彼女のことをそう思うようになっていた。
それからは彼女のこと以外のものに対して心動くことがなくなった。
実際、このチョコレートを見ても、ああ、今日はバレンタインデーなのかくらいにしか思わなかった。
「・・・・・・・・ユウ?ソレハダレカラノナノ?」
なので横から聞こえてきたその声に思わず心臓が止まりそうになった。
あまりの恐ろしさに横を振り向くことができなかった。彼女のこんな声は今まで聞いたことがなかったからだ。
「はい!これは…宛名がありませんね。」
超光速と言っていい速さで誰からのものなのか探したがどこにも見つからなかった。
「そう、なら下駄箱の上にでも置いておいたら?入れ間違いかもしれないし」
「はい!そうさせていただきます!」
恐ろしすぎて敬語になってしまったし、光の速さで下駄箱の上にチョコを置いた。この時は逆らうなど頭の片隅にも思いつかなかった。
そんなこんなで放課後。あれから特に何が起こることもなく、いつものように薫と一緒に家へと帰っていると、
「…ユウ、ちょっと一緒に家に来て。」
彼女は唐突にそう言った。
いつもなら他愛無い雑談をしながら一緒に帰っていたのだが、今日は一言も発することもなく無言の帰り道だったので、俺は朝のことで怒っているのかなと戦々恐々としていた。
「う、うん。それは全然いいけど。」
「…そう。」
彼女は一言そう言うとまた黙ってしまった。
今日はあれから不気味すぎて彼女の顔が見れない。いつもと雰囲気が違いすぎて恐ろしいすぎるのだ。
そうこうしているうちに彼女の家へと到着した。
そして家に入ろうとするが何故か今日に限って何回も来たことあるはずの家が悪魔の巣窟にでも見えてしまった。
家に入ると彼女の部屋に案内された。彼女の部屋へは何回も来たことがあるし、なんなら、4日前にも来た所である。
それからしばらくすると薫も部屋に入ってきた。
「ユウ、ハッピーバレンタイン!」
入ってきた彼女の手にはチョコレートケーキが載せられていた。
「ありがとう!薫!」
見るからにおいしそうで早く食べたかったが彼女が飲み物を取りに行ったので少し待つ。
すぐに薫は戻ってきて、飲み物を2人分注ぐと、
「さあ、ユウ、食べて」
「いただきます!」
俺はその美味しそうなものを頬張った。
「!!美味しい!!」
「ありがとう。」
隣には温めたミルクティー。どちらもものすごくおいしかった。
そうして半分ほど食べたところで強烈な眠気に襲われた。
「ユウ、ネムイノ?」
「うん、何だ…かとても…ねむく…て」
そして俺は眠ってしまった
「……ユウガイケナイノヨ。ホカノオンナニイロメツカッテ、アマツサエタブラカスカラ。」
彼本人は預かり知らぬことだが彼の他に興味を持っていない態度はとても大人びて見えて陰で女子にモテていた。
「コレカラモズットイッショヨ。アナタニハワタシシカイナイノダカラ。」
そして彼女は眠った彼をベッドへと運ぶ。やることは一つだった。
ちなみにこのことが原因で彼女はユウを自分1人に依存させようとする。チョコは結局、他の人宛だった。
お読みいただきありがとうございます!
急遽バレンタインなので描いてみました。我ながら薫さんはどんなヒロインを目指しているのかわからないです笑
できるだけ早く更新しますのでよろしくお願いします!!
ブックマーク、いいね、感想いただけると励みになります!!




