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アルバイト探し〜柴田雪視点〜

昼休み、昨日決めたように文芸部の部室で昼ごはんを食べているとビッ…失礼、北山ビッチさんがやってきた。なんとがめつくも侑士くんとお昼を一緒に食べたいらしい。

丁重にお帰り願うと彼女はすぐに引き下がった。どうやら私から発せられる怒りのオーラに怖気づいたらしい。そんなに怖かっただろうか。周りは気にした様子もないが侑士君は驚いた顔をしてこちらを見ていた。

すぐに笑顔を向けると彼は安心した顔をしてご飯に戻っていった。彼を怖がらせたくないので気をつけねば。


そうして残りの昼休みの時間は楽しく4人で過ごした。彼が少しでもこの場にいるだけで心休まるようになってくれていればいいのだが。私達は彼にただ安心できる居場所を作りたい。かつて救われた私達が今度は彼を救う。彼のためならなんでもする。私達は彼がいれば何もいらないのだから。


放課後、またしてもビッチさんがやってきた。なんと文芸部に入りたいというのだ。

この空間に彼を傷つけたものが入るのは許されない。

しかし正式な理由もなしに断ることはできない。この学校というのは、社会というのはそういうものなのだ。


そこで私はある提案をした。それは文化祭が終わってからというものだ。実際、部誌を作るのは相当な手間だし、入ったばかりの彼女ではそれを行うことはできないだろう。

そう提案すると彼女は納得しつつも仮入部として昼休みに一緒にご飯を食べたいと提案してきた。


そういうことか。文芸部に入りたいのもなんて事はない。侑士君と少しでも長く一緒にいるためだ。昼ごはんも一緒に食べれないならいっそ部活に入ってしまおうという事だ。


冗談じゃない!彼は底抜けに優しいが傷つかない訳ではない。あいつが一緒にいるだけで彼は傷ついていく。そんなやつをこの聖域に入れる事は絶対にあってはならない。


どうにかして彼女を言いくるめ、文化祭の後に入部ということにした。これで文化祭まではひとまず部活には入ってこないだろう。だがその後は断れなくなる。その前にあいつを排除しなければならない。


そんなことを考えながら文化祭のことについての会議を進めていった。


時間になり侑士君は一足先に帰っていって、女子3人だけが部室に残された。


「それでは本題に入りましょうか。」


私達はこれからの指針について話し合い始めた。


お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公そっちのけで、私が私がの4人衆より、問題有るにしても田中やこの子たちの方が余程まとも。 でも、小説情報だとどういう悪夢だか、4人がめいんぽいのがなんとも。
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