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第2話 出会いと訓練

それを初めて見た瞬間心臓の鼓動が早くなるのを感じた。俺の理想の女性がそこにいた。

俺が彼女に見惚れているとニールが話し始めた。


「ノア紹介しよう彼女の名前はエレナ・リュネール俺の知る限り最強の剣士だ」

「エレナ・リュネールです。これからノアール君の家庭教師となります。よろしくお願いします」

「ノ、ノアール・ブレイロードです!よ、よろしくお願いします!」


動揺して少し噛んでしまったが、最初の挨拶はしっかりと出来た。それにしても本当に可愛い。

見た目は18歳程でプラチナブロンドの髪が美しく輝いている。眼は金色に少し赤茶色が混ざった色で髪色ととても合い美しい。


「おーいノア生きてるか〜?」

「ハッ、す、すいませんボーッとしちゃって」


すっかり見惚れてしまっていた。

(こんな可愛い人が家庭教師になってくれるのか......まじでニールよくやった!)

俺はそう心の中でニールに深く感謝した。

すると奥からケイナが出てきて、


「えーと貴女がエレナちゃんね、待ってたのよ!

ニール君何時までもエレナちゃんを玄関に居させちゃ悪いでしょ、中に入って貰って」

「そうだな、ではエレナちゃん中へどうぞ」

「ありがとうございます。奥様、旦那様、ではお邪魔致します」

「ええ、どうぞあと私の事はケイナって呼んでね!」

「ああ、俺のこともニールでいいよ」

「あ、ぼ、僕の事もノアって呼んでください!」

「分かりました、では改めてよろしくお願いしますケイナさんニールさんノア君」


こうして我が家に滅茶苦茶可愛いエレナ先生がやってきた。指導は明日から始まると言っていたのでとても楽しみだ。


その後夕食時に初めてニナと顔合わせをしたのだが、ニナはすんなりとエレナに懐いた。それにエレナの部屋は俺の部屋の隣になった。

俺はドキドキしながらも、羊を数えつつ眠りに付いた。




次の日の早朝


ドンドンと部屋の扉を叩く音で目が覚めた。まだ日が昇っていないがエレナが起こしに来たらしい。


「ノア君起きてください。朝のランニングを始めますよ、門の前で待っているので早く来てください」

「は、はぁい」


俺は寝ぼけ眼を擦りながら着替え、外に出た。

外に出ると運動着を着たエレナがいた。それを見た瞬間また見惚れてしまった。体のラインがもろに出る皮の運動着を着ていてそれで初めて気が付いた。


この人滅茶苦茶可愛いのに加えて昨日はローブを着ていて気づかなかったが、すごくスタイルが良い。それに髪を後ろで束ねていてそれもすごく良く言わゆるポニーテールってやつだ。

(いかんまた見惚れてしまった)

俺は頬を叩き門の前へ向かった。


「先生おはようございます」

「ええ、おはようございますノア君。しっかりと起きれていて偉いですよ、ではこれからランニングを行います。ですが君はまだ5歳なのでランニングと言うよりはウォーキングに近いですね」

「はい!分かりました頑張ります!」

「よろしい、では行きましょうか」


そうして俺たちは歩き始めた。歩き出して少しすると朝日が昇り始めた。地平線から出てくる朝日の光を浴びて周りの小麦畑が輝いている。


「綺麗ですね」

「ええ、やはり朝日はどこで見ても綺麗です」


俺達はしばらく朝日を見ていた。

日が昇り俺達は再び歩き出した。


「そう言えばノア君.....君は何故剣を学びたいのですか?君の父上はこの世界の頂点の一角である賢者じゃないですか。何故魔術ではなく剣を学ぼうと思ったのでしょうか。良ければ教えてくれませんか?」

「え、父さんからは聞いてないんですか?」

「ええ、私が聞いたのはノア君が剣を学びたいと言っているので教えてやって欲しいとだけです」


ニールのやろう説明してねえのかよ。

俺はニールにイラッとしつつも顔には出さず説明する。


「実は僕は魔術が使えなくてですね、それがわかった時は別に剣を学ぼうとは思ってなかったんです。

けどですね、ショックで泣いている母さんに向かって姉さんが言ったんです。ノアの事は私が守るから泣かないで....と、その時僕は自分の事がすごく情けないと思ったんです。だって考えて見てください、自分と同い歳の姉に守ると言われたんですよ男である僕が、本来守ってあげる側の僕が、姉さんにそう言われたんです。その時僕は誓ったんです、

父さんや母さん、そして姉さんを守れる力を付けようと。でも僕には魔法が使えません、なので他に強くなれるにはどうすれば良いかと、それで思いついたのが剣だった訳です。エレナ先生わかっていたいただけましたか?」

「ええ、教えてくれてありがとうございます。正直私が想像してたより素晴らしい答えでした。ノア君は将来きっと私を超える剣士になります、いえ絶対にしてみせます」

「先生ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします!」

「一緒に頑張りましょうね、ノア君」


エレナはニコッと笑った。




2時間後


俺達はウォーキングを終え家に戻ってきた。


「ではノア君朝食を食べたら剣術を教えますので、しっかりと休憩してください」

「分かりました」


俺は急いで水浴びと着替えを済ませ朝食を食べに食堂へ向かった。そこには出来たての朝食が並んでいる。今日は焼きたてのパンとスープだ。

朝食を食べていて驚いたのが、エレナの食べる量でそんな細身の体のどこに入るのかと言う程食べていた。


「先生って良く食べるんですね」

「ええ、剣士は体を魔術師の倍以上動かすのでその分沢山食べないと持たないんですよ。それよりもノア君はもう少し食べなさいでないと立派な剣士になれませんよ」


エレナはそう言い食事を続けた。彼女はパンを4つ

スープを2杯平らげた。

その光景を俺達は唖然としながら見ていたのだが

エレナが食べ終わり一息ついているとこちらの視線に気が付いたらしく顔を赤くしている。


「す、すいません食べ過ぎてしまいました」


エレナが顔を赤くしながら謝ってきた。


「いいのよエレナちゃん沢山食べてくれた方が作った方は嬉しいんだから!昼食と夕食も楽しみにしててね!」

「あ、ありがとうございます。とても美味しかったです」


そしてエレナは食後のコーヒーを飲み干し、席を立った。


「ではノア君、私は準備をしてくるので、15分後に庭に来てください」

「はい!分かりました」


エレナはそのまま食堂を去って行った。


「あの体のどこにあんな量が入るんだろう?」

「「「確かに」」」


やはり俺達の考えてた事は同じだった。




「195、196、197、198、199、200........

せ...先生...お...終わり...ました...」

「ノア君お疲れ様でした。最終的には素振り1000本を毎日練習前にやって貰います」

「ち、ちなみに先生は素振り1000本ってどのくらいで出来るんですか?」

「私は大体1時間くらいですね」

「い、1時間ですか....」


1時間で素振り1000本とは凄まじいな。俺なんか

200本をやり終わるのに2時間程かかったって言うのに...。

やはり鍛え方の差なのだろうな。

俺も頑張らなくては。




「では次に魔力闘気の纏い方を教えます。これは剣士には必須の技術です。これを覚えるのはとても難しいので少しずつやって行きましょう」

「先生魔力闘気とは何なのでしょうか」

「魔力闘気とは、体内の魔力を体に纏わせ、身体能力や武器の性能を上昇させる事が出来る技術です」

「そうなんですね、それで具体的にはどうすれば良いのでしょうか?」

「まずは体の中の魔力の流れを感じてください。

魔力の流れを感じる事が出来たら、それを体の外へ出すイメージでやって見てください」

「分かりました!やってみます!」


...........これか?血液のように体を巡っていいる感覚がある。


「先生魔力の流れって、血液みたいに体中を巡っているやつですか?」

「そうです、こんな短時間で分かるなんてすごいことですよ。ノア君では続きをしてください」

「分かりました」


体から魔力を放出するイメージか.....なんか見た事があるような....そうだ超サOヤ人だ。

あの名シーンをイメージして...。


「先生これって出来てますか?」

「え、ええ...出来てますよ。まさかこんなに早くに出来るとは思ってませんでしたが....」

「では次はどうしたら良いんですか?」

「次はその放出した魔力を体に纏わせてください。イメージとしては服や鎧を着る感じでやってみてください」

「分かりました。やってみます」


まずは魔力を放出する、これを鎧のように纏わせて....。


「う、嘘でしょ...まさかこんなに早く出来るようになるなんて.....」


どうやら出来ているらしい。

やはりイメージは大事だ。

俺は改めてそう思った。




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