とある二人のDIY
突発
『ああネジ太さん、あなたはなんてカッコいいの』
『ありがとうネジ子さん。そういう君だってとても素敵だよ』
『おうおう、あの二人いつもの如くイチャつきやがってよぉ。今日が最後だっていうのに』
『ネジ朗!? どういう意味だ?』
『そうよ、なによ最後って! 私たちはこれからもずっと一緒に錆びていくのよ!』
『いや俺らメッキしてあるから錆ないんじゃね?』
『そんなことは関係ない! 僕たちはこれからもずっと一緒にいるんだ。今日が最後なんて』
『はは、ば~か。今、人間たちが作業しているだろ? 見えてるだろ? ネジ助も、ネジ香も、ネジ悟も、ネジ美も、みーんな使われていったじゃん? すぐに俺たちの出番がくるぜ』
『ふん、運命は僕らを離さない。使われてもすぐ近くに決まっている』
『そうよ! 私たちはなにがあろうとも愛し合って離れないわ! 磁石カモン!』
『その余裕、いつまでもつかな? くーくっくっく』
『さっきからなんなんだよ!』
『いやぁ、お前らはスルーしてたから知らないんだろうけど、使われてったやつらはもう、他のことなんかどうでもよくなってるぜ』
『ど、どういうことだ?』
『いいか? 俺たちはネジだ! クルクル回って穴に入っていって、物を固定するものだ! それを達成した時、俺たちはものすごい幸福感に満たされ、全てがどうでもよくなる!』
『なんでそんなこと知っているの!?』
『以前、錆び錆びのじいさんにあったことがあってな、聞いたんだ。それ以来、俺は使われることを今か今かと待ってるんだ!』
『な、なんだってー!?』
『ハハハハ! お前ら、使われた時に同じ事が言えるかな?』
『そ、そんなこと、言えるに決まってる!』
『そ、そうよ! 私たちの愛は永遠よ!』
『おっと、俺の出番か? じゃあなお二人さん。俺は一足早くネジの本懐を遂げるぜ!』
『ネジ朗!』
『ネジ朗くん!』
『俺は物を固定するぞネジ太ー! んおー! 新しい価値観ー!』
『そ、そんな、あのネジ朗が、あんなアへ声を出すなんて……』
『そ、そんなにすごいのか。ごきゅり』
『ネジ太さん!?』
『ご、ごめんよネジ子さん』
『もう私というものが! きゃ! わ、私!? 私の番なの!?』
『ね、ネジ子さーん!』
『ネジ太さーん! んほぉ! らめぇ!』
『そ、そんな……ネジ子さんが、まるで対◯忍のごとく堕ちるなんて。そんな』
『うわ、ぼ、僕の番なのか!? いいだろう、僕はどんな事があっても耐えきってみせる! 僕のネジ子さんへの愛は永遠にひぃ! し、新感覚ぅー!』
「ふ、堕ちたな」
「なぁ、その寸劇いつまでやんの?」
「飽きるまで!」
「人に作業させといてこのやろう……」
今はホームセンターに行けば色々と揃いますから楽でいいですよね。




