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ーキミノイナイセカイヘー  作者: 片山水月
8/67

Vanillaー勃発

AM4:30。


「腹減ったー!!」


コヤジが叫ぶ。


3人共何も食べてない為に空腹感に苛まれていた。


「仕方ねぇ、あれ行ってみっかぁ」


ナツは2人を連れ近くのスーパーの裏に回る。


そこにはプラスチックケースが5段積んであった。


中身は出来立てのパン。


コヤジと南が早速一番上のパンを取り掛けた時、

「チョイ待ち!」とナツが言った。


「何だよ、早く喰おうぜ。」


「お前分かってねぇ。本っ当分かってねぇよ。おはよーパンはな〜」


そう言いながらナツはケースを上の段からどけ始めた。


すると一番下のケースにカレーパンや焼きそばパンなどの人気商品が詰め込まれていた。


「なっ!?」


「さすが、ルパ〜ン!」


声を揃えて2人が誉めた。


「じょあ、バクつきますかぁ」


「せーの、頂きますっ!!」


3人は夢中で食べ1ケースをキレイに平らげてしまった。




残り1時間。



「満腹になったところで、悪者をやっつけに行きましょうかね」


「まだまだやれるぜ」


「面倒くせぇ」



3人はラストスパートをかけることにした。


ナツは(正月から何やってんだよ俺達は)と思ったが口には出さなかった。


6:00になるので神社に戻るとチームの2人が血だらけで帰ってきた。


「どうしたんだ?お前らっ」ナツが訊くと


「2人組だと思ってケンカ売ったら他に5人も出てきてこのザマ」


「相手誰よ?」


「多分、PCPの奴らだと思う。アイツらがいつも溜まってるカラオケの近くだったし」


PCP―Panic Circus Presents


特に関係の無いチームだったが今回の事は黙認出来ない。


辺りを殺伐とした雰囲気が包み込む。


ソレを破るようにナツが大声で叫んだ。


「殺られたまんまじゃカッコつかねぇよなー?」


「おぉー!」


「PCP狩りと洒落込もうじゃねぇか。いいかぁ!見っけたら片っ端からゆわして行くぞっ」


ナツの一言で皆の士気が上昇する。


「じゃあ、何かあったら各自連絡すること。あと、どこでもグッズ忘れずに!」


「じゃ、俺はコヤジと先行くわ。お前ら来た時にはもぅ終わってるかもね。ホイジャッタラ」


南は愛車のTWにコヤジと跨がり笑いながら先に行ってしまった。



PCPの溜まり場まで歩けば30分。


出遅れた足の無いナツと他のメンバー達はどうするか考えている。


「よしっ、アレだ!」


ナツは近くに止まっている1BOXに近づいて行った。

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