Cageー赤い光
まずナツは、持っていたナイフでコヤジと同じ場所を刺しえぐった。
「これお前んだろ?返してやるよ、利息つきでな」
そして、息の続く限りひたすら殴り続ける。
自分の拳の骨が折れている事も気付かないまま。
5人のうちの1人が電話しているのが目に入った。
しかし、それが警察だとしてもナツはどうでもよかった。
「勘弁してくれ、悪かった」
足元で命を乞うハゲ。
股間は失禁によりデニムの色が濃いくなっていた。
「今更遅ぇよ。天国に行けるように祈っとけ、祈るのはタダだぜ。フッ、でも閻魔さんはドラフト指名してくれんだろ。お前みたいなクソヤローは」
ジリジリと後退りする血まみれのハゲ。
ナツはハゲの両耳をしっかり掴み、血だらけの顔面に思い切り膝で蹴り込んだ。
「がはっっ」
ブチッともビリッとも表せない音がした。
ハゲの両耳の付け根から血がしたたり、鼻は明後日の方を向いている。
「あ"あ"あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁ!!!!!!!たっ助けてっ、助けて下さいっっ」
泣き叫ぶハゲに慈悲のカケラも良心の呵責も必要無い。
今一番必要なのは
ハゲが出来るだけ苦しむ為の、ハゲ自身の体力
そいつをガラクタのスクラップにする為の血で血を洗うような残虐のフルコース
その時
「ゴンッ!!」
真っ白になりサイケに歪むナツのビジョン。
誰かが後頭部をバットで襲った。
ナツが他の4人を叩いてる最中にハゲが応援を呼んでいた。
数が増えれば無敵だと勘違いするブラフマン達[ハッタリヤロー]。
ナツは今の一撃で益々ラジカル[過激]な猛獣と化し、命懸けで殺しにかかった。
「ブッ殺してやる」
しかし、8人相手に奇跡が起こるハズもなく、意識が遠のいていく。
(クソッタレ!まだ誰も殺してないのに.....)
意識が薄らぐ中、赤い光が幾つか一緒に消えてった。