僕は面白くなりそうな展開を期待する
今回は光晃に絡んだ理沙とオッサンの関係とそれを光晃がどうするかのお話です
最初に一言、光晃は優しいわけじゃありません。素行不良が原因で担任の話が長くなった事への憂さ晴らしができればそれでいい人間です
では、どうぞ
「君さぁ~、お友達いるかな~?」
気持ち悪いオッサンが厭らしい目で僕をジロジロ見てくる。教師や実習生は嫌いだけど、こういう人を値踏みするような人間も嫌いだ
「いてもいなくても貴方には関係ないでしょ?それより貴方はその女の何ですか?父親ですか?」
答えは聞かなくてもある程度はわかる。だけど、僕はこの2人の関係を自分達の口から言わせる。僕が騒ぎ立てて違いました。じゃシャレにならない
「聞かなくてもわかるでしょ?私とパパは付き合ってるの。いわゆる援助交際ってやつ」
やっぱりか……素行不良の生徒ってのはコイツか。つまり、コイツのせいで僕は教師の無駄話を聞かされたってわけか……
「へぇ~、じゃあ君だったんだ。教師の下らない話が増えた原因って」
このバカどうしてやろうか?まぁ、自白したのは録音してあるから学校に提出したら人生終わるな。噂が噂を呼んでこの先彼氏ができる事もないだろうし
「はい?ねぇ、君もう1回言ってくれない?」
オッサンがこめかみをピクピクさせている。何がこのオッサンの琴線に触れたかわからないけど……
「じゃあ、ハッキリ言うけどさ、アンタらの快楽を求めるだけの交際のせいで僕は教師から下らない話を聞かされてイライラしてるんだ。これ以上僕に絡むな」
今日は担任に下らない話を聞かされ、買い出しをしただけで教師に絡まれて最高にイライラしている。これ以上ストレスを貯め込まない為にもこのバカ達にはさっさと視界から消えてほしい
「は?アンタそんな事言ってタダで済むと思ってるの?」
この女────理沙が威嚇するようにして僕を睨む。全く怖くないけど、食べ物に集るハエ並にうっとおしい
「タダで済むと思ってるよ。だって君なんて取るに足らない存在だし。ああ、君の隣りにいるオジサンも僕にとっては道端の石ころ程度の存在だからね。さっさと消えてもらった方がいいんだけど」
この2人の存在なんて僕にとっては教師や教育実習生並にどうでもいい存在だ。どうでもいい存在に絡まれた時ほどイラつく事はない
「き、君は目上の人間に対する口のきき方がなってないようだね。これは教育が必要かな?」
オッサンはこれまたこめかみをピクピクさせながら僕に近寄ってきた。コイツもウチの学校の教師と同じだ。暴力に訴えれば勝てると思っている人種だ
「僕に教育するのは勝手ですが、ウチの学校の見回り教師がやって来ましたよ」
オッサンの後ろからやってくる真理姉さん達が見えた。さて、この2人はどうこの場を切り抜けるのか?
「嘘!?マジで!?」
オッサンより理沙の方が反応してしまった。どっちが反応しても同じだけど、この2人が教師になんて言い訳するのか見ものだな
「あれ?岩崎君?こんなところで何してるの?」
真理姉さんは僕に話し掛けてくるけど、先にこの2人に話を聞くのが先でしょ?
「醤油を買い出しに行ったんですが、そこで数学担当のバカに絡まれたと思ったら今度はそこのバカ2人に絡まれてました」
「そ、そう。で、貴方とウチの生徒とはどのような関係でしょうか?」
真理姉さんが理沙とオッサンを見る。疑ってはいるけど、完全に黒とは決められないと言った感じか
「わ、私はこの子の親戚の者です!」
ほう、親戚の者ときたか……いつバラしてやろうか?きっとバレた時のリアクションは最高に面白いんだろうな……
「そうでしたか、親戚の方でしたか」
真理姉さんはすっかり騙されているみたいだ。親戚なら学校の教師が知らなくても無理はない。
「え、ええ、そうなんです!」
オッサンは狼狽えながらも真理姉さんに対応する。こんなに狼狽えながら対応する親戚がいるだろうか?
「小谷先生ー!」
水沢先生が走ってきた。教育実習生も見回りに駆り出されていたのか……だけど、僕にとってはいい憂さ晴らしになりそうな展開になってきた
「おお、水沢先生!」
真理姉さんと合流した水沢先生は肩で息をしていた。こりゃどっちかが迷子になったな
「ハァハァ、小谷先生……早すぎますよ……ところで、この人は?」
「ウチの生徒の親戚の人らしいですよ」
「そ、そうだったんですか。ハァハァ……」
真理姉さんに置いてかれたのか……水沢先生も大変だな
「せ、先生達!」
理沙がここぞとばかりに話し掛けた。どうせこの場から逃げるつもりだろう
「ん?どうしたの?」
真理姉さんが答える。どうやら真理姉さんは何の疑いも抱いていないようだ
「わ、私達はこれから両親と食事だからもういいかな?」
「そうだね、もういいよ」
「そ、それじゃ、私達はこれで」
オッサンは真理姉さんに一言言うとその場を立ち去ろうとした。しかし────
『聞かなくてもわかるでしょ?私とパパは付き合ってるの。いわゆる援助交際ってやつ』
「「────!?」」
僕が理沙達の去り際に録音しておいた音声を流した。それを流された理沙達は驚いている。
「これはどういう事ですか?」
さっきとは打って変わって真理姉さんが理沙達を無表情で見つめている。さっきは親戚だって言ったけど、僕が流した音声によって事態が一変した。
「あ、いや、そ、それは……」
「そ、それは……」
わかりやすいぐらいに動揺している。僕に絡んだばっかりに2人の関係をバラされるなんて……
「その2人援助交際してますよ」
面白そうだから真理姉さんにこの2人の関係をチクってみた。これは面白い事になりそうだ。
「ほう、援助交際ですか……」
真理姉さんが面白いくらいに2人を睨みつけている。僕としても面白い状況になったと思う。これで担任からバカ話を聞かされた分とスーパーで数学担当のバカから絡まれた分の憂さは晴らせたかな?
「せ、先生!こ、これは何かの間違いだよ!こ、この人は本当に私の親戚なんだって!」
理沙は必死に言い訳しているけど、録音された音声を聞かれた後でそんな言い訳をしても無駄だってわからないかな?
「こ、光晃君……」
水沢先生が怯えながら僕にすり寄ってくる。教師を目指すならこの程度で怯えちゃダメでしょ。今は実習中だから仕方ないとしてさ
「大丈夫ですよ。先生は僕が守りますから」
教師や実習生は大嫌いだけど、ここではそんな事を言ってられない。学校では僕に絡んでくる害虫みたいな存在でもこの場面では実習生というよりは1人の女性だからね。
「本当?」
「ええ、任せてください」
「う、うん……」
さて、任せろって言ってしまったし、やりますか。ま、コイツ等がどうなろうと知った事ではないし
「はぁ~、そこの2人はいい加減見苦しい言い訳をするの止めてくれない?」
いい加減この2人の見苦しい言い訳に飽きた僕は自分にヘイトが向くように仕向ける。正直僕はこの見苦しい言い訳をする理沙にもオッサンにも負ける気はしない
「はぁ?何さ!見苦しい言い訳って!元はと言えばアンタが変なもの流すのが悪いんじゃん!」
自分の失態がバレたら今度は責任転嫁か……本当に見苦しい。教師や実習生の言い訳並に見苦しい
「いや、僕に会った時に親戚だって言えばよかったのに調子に乗って真実をベラベラ喋る君がバカなだけでしょ?それで僕のせいにされても困るよ」
「そ、それは……」
「まぁ、今更取り繕っても無駄だけど」
「…………」
理沙は無言になった。これで1人黙らせたし、残るはオッサンだけだ。今度は楽しませてくれるよね?
「さて、そこのバカ女は黙ったし、今度はアンタに聞こうか?何でこんな事したの?」
こっちのバカは楽しませてくれるよね?バカ女と違ってすぐ黙るなんて事はないよね?
「そ、それは……」
ほう、言葉に詰まってもちゃんと答えようとするのか。そこは褒めてやろう。少なくとも教師よりはマシだ
「それは?」
「それは……私だって愛されたかったんだ……家に帰ると妻は冷たいし、娘も娘で私に冷たい。誰のおかげ生活できていると思ってるんだ!?毎日毎日働いて疲れて帰ってもそれが当たり前のような扱い!!たまの休日にゴロゴロしていたら邪魔だから出て行けと言う始末!!ふざけるな!!私はお前達の召使いじゃないんだ!!」
このオッサンの家族にも問題はあると思うけど、だからって娘と同じくらいの歳の奴に手を出すなよ……
「じゃあ、その家族を今ここへ呼んでそれをぶちまければ?ま、アンタのした事もバレるけどね」
思うところがあるなら家族にぶちまければいい。さて、このオッサンは人の温もりに飢えていたってところか……じゃあ、この理沙がこんな事した理由ってなんだ?
「そ、それはダメだ!家族にバレたら私は破滅だ!!」
知られたくないならやらなきゃいいのに……コイツが家族にしてる事を知られてどうなろうと知った事じゃないけど
「あ、そう。でも僕には全く関係ないね」
「そ、そんな……」
オッサンは膝から崩れ落ちた。これでオッサンは黙らせたし、次は理沙の番だ
「さて、君はどうしてこんな事をしたのかな?」
標的をオッサンから理沙に変更した。さて、どんな答えが聞けることやら……僕は面白ければそれでいい。少なくとも教師や実習生の言い訳より面白ければ見逃そう
「だ、だって、家族はみんな私に冷たいし、家に帰ると優秀な姉と比べられる……私だって両親に愛されたかった!!優秀な姉と比べるんじゃなくて私自身を見てほしかった!!私を見てくれない家族よりこの人と一緒にいた方がマシよ!!」
なるほど、この2人は家族に愛されたかったっていう願望があって惹かれあったのか……
「あ、そう。下らない」
僕はこの2人に同情するつもりはないし、この2人の言ってる事は全く持って理解できない
「「く、下らない!?」」
2人揃って驚いている。あれ?僕はそんなに変な事言ったかな?何を言われようと下らないものは下らないんだからしょうがない
「うん、下らない。いや、認識の違いかな?してもらって当たり前と思っている家族なんて家族じゃないし、それにさ、娘を比べる親なんてさっさと切り捨てるか利用するだけ利用して後はゴミ箱にでも捨てればいいでしょ?」
してもらって当たり前の妻や娘、娘を比べる家族。ま、僕なら利用するだけ利用して切り捨てる
「き、君はそれでいいのか!?家族を家族と思ってないのか!?」
オッサンが僕に家族をどう思っているかを聞いてくるけど、生憎僕は家族と思っていない
「うん。だって、僕を置いて海外に行く両親。まぁ、両親はいいとして、平然と約束を破る従姉、自分は約束を破っておいて人には約束を守れって言うんだよ?君達はどう思う?」
「「そ、それは……」」
オッサン達は引き気味になり、真理姉さんは俯いたまま何も言わない。もちろん、水沢先生も
「ちょうどいいや、君達2人の家族も呼んで思ってる事ぶちまけちゃいなよ」
もうちょっと別の展開を期待したけど、家族を呼んでこの2人が思っている事ぶちまけた方がもっと面白い事になりそうだ
今回は光晃に絡んだ理沙とオッサンの関係とそれを光晃がどうするかのお話でした
今回の話で理沙がした事はまぁ、高校に通っている間と相手が結婚している場合は百害あって一利なしです
人を好きになる事はいい事なんですが・・・・
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました




