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頭字語はかっこいいです!

補習回避の為に訓練を行うリルテとクロエ。そんな中、突然少女にフォークを投げつける暴挙に出たルー。そのリルテの対応にクロエは激しく抗議する。


 そんな二人のやり取りを尻目に、問題の火種となった人物はボソリ、「先にその頂にいくのは私です」と呟いている。

 急な投擲を見せたのは、どうやらNINJAを目指すクロエへの対抗心だった様だ。


 現在、ミロンガルブ学園ではNINJAが流行っている。と言うよりも、そこを通り越して神格化が止まらない。

 何故ここまで浸透しているのかと言うと、偏にあの学園長が絡んでいる。

 日常的に教師や生徒と会話するときにはだいたい話に忍ばせて吹聴しまくっているのだ。

 だから、あのとんでも学園長が熱を上げる人物なら、化物に違いないと憶測が飛び交い、加えて冒険者を目指す年頃の生徒なら、男女問わず強いものに憧れる傾向があるので、この結果が生まれるのは必然なのである。

 ちょっと古傷(中二病)がヒョッコリ顔を出し、その手招きに釣られたばかりに、リルテはやってしまったと頭を抱える羽目になった訳だ。


「NINJA様で思い出したんでスけど、リルルン がこの前、『NINJAは影の様に気配を消せる』って話してたじゃないっスか~、何と!この学園にあると噂のGDLという秘密クラブの中に、それを出来る人がいるらしいっスよ!」


 籠手に刺さったフォークを抜きつつ、憧れますねと眼をキラキラさせている。

 同じ様に片や少年の方は違う所に食いついて興味津々だ。

 秘密裏に活動する組織。それはNINJAにも通ずる古傷(中二病)を刺激する単語である。しかも、頭字語なんて使っているのであれば、大好物間違いなし。

 もうこれは、秘密クラブを見つけ出す気満々で、クロエからの続きの情報を待っている感じだ。


「確かファニュさんっていう一つ上の先輩らしいんスけど、最近は授業に出て来ていないらしいんスよねー」


 王子でも待っている様な表情で語る少女。

 その様子を眺めながら、リルテはファニュという響きを聞いて首を少し傾けている。


「聞いた事のある名前のような……」


 期待していたGDLに関しての追加情報では無かったみたいだが、何か引っ掛かりを覚えたらしい。

 でも、深くは考え込まない性格なので早々に意識を切り変えている。やはり今は秘密クラブの方が少年にとっては熱いようだ。


 割と凄い話題を提供したのに、思った反応を得られなかった不満もあって、その顔から心を読み取ったクロエが先回りをする様に言い放つ。


「あっ、探し出してもダメっスよ。だってリルルンの入部は無理っスから」

「なんで!?」


 金か?金があればいけるのか?裏で活動する組織ともなれば、やはり資金を提供出来なければならないのか!などと宣いながら両肩を強く握り、前後にぐわんぐわん揺さぶるクラスメイトの少年に、その距離の近さに若干顔を赤くさせつつも抵抗を見せる。


「エェエイッ、離すっス!理由は入部試験が魂を試されるとかなんとかで、そこを突破するのがまず困難な事と、そもそも入部出来るのは女子だけらしいっスから!」


 条件を聞いてリルテは途端にテンションを下げる心残りはあるけれど女性限定なら諦めるしかない。

 明らかにしょんぼりするご主人様に、いつもの無表情な顔で、訓練場の端から二人の元にやって来たメイドさんが提案する。


「マスター、日も落ちてきましたので、今日はそろそろ終わりになさってはどうですか?」


 確かに辺りは暗くなり始めており、生徒達もほとんど引き上げている所だ。それよりも教える本人がこの状態になってしまっては効率が悪くなるだろう。この少年は気分に左右されやすい事をメイドさんは分かっているのだ。

 ただ、本当の所は顔や態度には出ていないが内心ではアセアセしていて、この話を早く終わらせる為に声を掛けたのである。

 それはルーがGDLの全容を知っており、当の本人に知られるのはまずいと判断したからだ。

 ファンクラブならまだしも、弟にしたいと言う人達の集まりだと知ってしまったら、きっとあまり良い気はしないはず。やっぱり男の子は、カッコイイと言われたいものなのだから、この発足の理由は不本意であろうと思ったのだ。


「そうだね。クロエ、また明日の放課後やろっか!」

「こちらとしてはありがたい事なので、当然宜しくお願いするっス!」


 素直に応じる少年にルーは胸を撫で下ろす。取り敢えず、主人の精神は守れた事だろう。

 それにしても、この様にリルテの周りの事は大体把握しているが、ファニュという人物については情報がなかった。

 不逞の輩が出そうならば事前に阻止しなければならない。

 だから、マスター大好きなメイドさんは、更に調査に力を入れようと、密かに拳を握りしめるのだった。



サリュサリュッ!!

キシシッ!ティア様じゃぞ、刮目せい!


そう言えばこの間撮影を受けた「ティアの冒険譚ー久々に目覚めたら時代が変わってましたー」は、いつ始まるのじゃ?


いきなり、でぃれくたぁ?とか名乗る奴が来て、我の旅をしっちゃかめっちゃしていってそれを撮影されたんじゃけど?

サイコロ降って出た目の所にいったり、数十枚の絵葉書の中から一枚引かされてその場所にいったり、過酷だったのに全部お蔵入りになるのか!?


おいっ!でいれくたぁ!どうなっておるのじゃ!?答えてくれぇぇーっ!

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初短編を投稿してますので、 是非そちらも宜しくお願います!!

【タイトル】

白銀のエクリプス
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