表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/51

意識がなくなります

「…………思い出した」


 窓を照らしていた日の光が、影へ変わっていく。日が落ちて、少し肌寒くなった自室で天井を見つめながら、リルテは目を覚ました。

 某主人公ならここで名台詞を発する事だろうが、そんな事を考える余裕すらないぐらいに、頭の中は眠っていた時の映像で埋もれていた。



 明け方より、調剤師をしている母のマイラに頼まれて、薬草採取の為、自宅から二つ先の山に入っていた。ここは偶に父と一緒に狩りの為に来ている山だった。狩りと言っても食材を探しに来ていたわけではなく魔物の駆除について来ていたのだ。父はフレットといい冒険者だった頃はそこそこ名の知れた剣士であった為、月に何度か依頼を受けておりその際、偶の訓練として5歳になった頃から一緒に連れられて足を運んでいた。

 リルテは今年8歳になり、フレットのおかげもあって、1人でもこの山に入っても危険がない程、剣の腕を仕込まれていた。


 「よしっこれで頼まれていた物は全部揃った」


 フゥーっと短く息を吐き、額の汗を袖で拭った瞬間、木々の向こうから聞きなれない音がした。低く一定の音を保ったまま時折、バチバチッとも聞こえる。

 リルテは危険を感じすぐさま振り返り逃げようと思ったが、前方が白く発光し100cmくらいの蜂が姿を現した。


 目の前に現れたのはエレクスタンビー。群れないので数の脅威は無いが、動きが速い上に魔法も使える危険なモンスターだ。幼い頃から両親に鍛えられ、そこそこ強くなってはいたが、対峙している魔物は、今の幼いリルテでは到底敵わない敵である。

 早く逃げなければ殺されてしまうと、足を動かそうとしたが、なぜか体の奥から震えが止まらなくなり動けないでいた。逃げ出そうにも身体が言う事を聞かない。それどころか汗も止まらなくなりガタガタと震えるのみ。エレクスタンビーは状態異常をかける魔法は扱えないのに一体なぜと言える状況だった。


 永遠にも思えた時の中で突如、全身の力が抜けたかのようにその場に仰向けで倒れこんでしまった。

 ここで死ぬかもしれない。顔に絶望を浮かべながらリルテが薄れゆく意識の中、最後に見たのはエレクスタンビーの胴体をレーザーのようなものが上下に切断した光景だった。


 そこでリルテは気を失ってしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初短編を投稿してますので、 是非そちらも宜しくお願います!!

【タイトル】

白銀のエクリプス
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ