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お、俺は...!

つたない文章ですが、よろしければ読んでください。


前回に引き続き、ほのぼのです。

説明回に近いです。

そろそろ、話を進めたい…

凛太朗がこちらの世界に来てから数日が経った。

やはり、薄々気づいてはいたが夢ではなさそうである。



初日にミルが連れて行ってくれた書斎に時々こもって本を読んでいるのだが、この世界、エクソールナーレと言うらしい、はいわゆる、剣と魔法の世界と言っていい。あらゆるところに魔力が溢れ、ここでの生活のほとんどは魔法で成り立っている。


例えば水瓶は魔道具らしい。どんなに汲んでもなくならないので不思議に思って聞いてみると、永遠に水が湧き出してくるそうだ。


また、肉などが入っていた箱も魔道具である。所謂、冷蔵庫のような役割を果たしているらしいが、その実は時間凍結らしい。おかげで、パンは焼きたてみたいに美味しいし、肉の鮮度も抜群である。


さらに、コンロに置いてあったものは魔法石と呼ばれるもので、魔力を込めると、火を出し、ものを温めることができる。風呂で使っていたものも同様で、同じように水を温めていたようだ。


ざっと挙げただけでもこれだけの魔法が身近にある。本当に魔法ありきの世界と言っていいだろう。




さて、ここ数日凛太郎は何をやっていたかというと、もっぱら家事である。初日に掃除できなかった部屋の掃除と、ご飯の用意くらいである。最も、ゼル、ゼルフィールドにそう呼べと言われた、の部屋と倉庫は掃除してない。しなくていいと言われたのだ。


洗濯も家事に含まれるのだろうが、それはミルがほとんど魔法でやってしまった。

凛太郎も絶賛魔法を学び中なのだが、いかんせん地球には魔法なんてものはなかったわけで、どうやって魔法を出せばいいのかわからないのだ。それゆえ仕方なく、詠唱だけ書斎にあった本を読んで勉強中である。


魔法は体の中を循環している魔力を使う、らしいのだが、どうすればいいのかわからないのだ。

そのため、魔法が発動できないのである。


ミルが魔法を使っているところ、つまり洗濯している様子、を見せてもらったりしたのだが、やっぱりわからなかった。


―ということで、使えないものはさっさとあきらめましょう。できないのだからしょうがない。とは言い訳のようだが、実際できないことをぐちぐちやって時間をつぶすよりも、はるかに有益な時間を過ごせるのだ!!


なんて勝手に時自己完結しているが、実際のところは?


―くっ、魔法、できるんなら使ってみたかったぜ...


ということらしい。

まぁ、使えないもんは使えないのだから、すっかりバッサリあきらめてくれ。


しかし、凛太郎はそんなことで折れる男ではない。

魔法ができないのなら別の方法を、と考えたのが、純粋な体術である。

幸いなことに、運動神経は悪くない。さらに、柔道を体育の時間にやらされた。基本的な型なら覚えている。

剣道や棒術にはあこがれもあった。

適当な木の棒を拾ってきて朝晩素振りしてみた。


何度も何度も同じようにしてると、だんだんと無駄がそがれていく、と言われている。

武道にしろ何にしろ反復練習が大切だ、というのはそのためである。


今すぐに、というのは無理であっても、毎日鍛錬していれば、いつかは形になるものである。

それが何年先になるかはわからないが...

そう思って、朝晩毎日素振りと、柔道の受け身などの基礎的な型をとる。


我流はよろしくないと思いつつも、師がいないのでどうしようもない。


そんなこんなで、凛太郎の一日は、家事と、朝晩の素振り、そして暇な時間はミルと遊んだり、書斎で魔法書を読んだりして過ごした。


なぜ魔法使えないのに、魔法書を読むかって?

凛太郎曰く、今は使えなくても、いつか使えるかもしれない、その時のために知識として入れておくのだ、だそうだ。

どうせ、暇だからとか、唯単にあきらめがつかないんだろうとか思ってたけど、意外。




そんな感じで数日を過ごしたある日、ゼルが珍しくご飯以外の時間に自分の部屋から出てきた。

今はだいたい昼よりも少し前くらいだ。

これから昼飯の支度をしようとしていた凛太郎のとってはびっくりである。


「ゼルさん、まだ昼の用意はできてませんが...。」


そういうと返ってきたのはいかにも不機嫌そうな声だった。


「あ?昼前に出てきちゃ悪いかよ?俺だってずっと引きこもってるわけじゃねぇんだ。それに、一段落ついたしな。」


くぁ、っと大きなあくびをしながら伸びをする。


「あぁ、そうだ言い忘れてたけど、今日客が来るから。」


そう言われて、思わず何かしなくてはいけないのだろうかと考え始めたところで、ゼルに遮られた。


「別に、なんかする必要はねぇぞ。寧ろお礼されるのはこっちだ。」


「?」


首をかしげていると、また言われた。


「そのうちわかる。」


―あれ?なんか俺考えてること読まれてね?口には出してないはずなんだけど...。


「お前がわかりやすいだけだ。」


ミルもコクコクと横でうなずいている。


―え?え?俺ってそんなにわかりやすいのか?


顔をぺたぺたと触りながら、見るからにあわあわしている。

誰がどう見てもものすっごいわかりやすいだろう。


ゼルとミルは肩を震わせて笑っていた。




凛太郎が来て初めて、ゆっくりとした昼食をとる。

ゼルはいつも通りすぐに食べ終わってしまったが、そのまま部屋には戻らず、ミルが食べ終わるのを待っている。

すると、しばらくミルを眺めていた、ゼルがこう言った。


「そういや、リン、お前魔法使えないのか?えらく書庫の魔法書読んでるみたいだけど、興味でもあんのか?」


「え?えーっと、魔法に興味があるのは確かです。でも使い方っていうか、どうしたら発動できるのかわからなくて...。」


「ふーん。お前、適性検査はやらなかったのか?5歳になれば大抵のやつは教会で受けさせられるはずだが?...お前の国ではやらんのか?」


―魔法なんてそもそもない国から来ましたとか言えねぇ!!いや、でもなぁ、ここまで好意的にしてくれる人に嘘つくのはそろそろ良心が...。


などともんもんと考えた挙句、


―この人は信用できる...と思う、たぶん...


何が起こるかなんてことはわかるはずもない。

異世界人だと言ったことで、急に手のひらを返すかもしれない、確実に大丈夫だという保証ができないのも事実だ。

自分の身は自分で守るしかない、しかし、自分には素直でありたいと凛太郎は思った。


「あ、あの俺、実は...、こ、こ、ここ、の人間じゃないんですっ。」


「ん?だからそれは知ってる。...あぁ、お前のとこには適性検査がないのか?」


「え、あ、はい。それはそうなんですけど...。って、そうじゃなくて――― 」




バンッ!!!!




凛太郎がそう言おうとした瞬間、扉が勢いよく開けられた。


読んでいただきありがとうございました。


こういう説明みたいなの苦手です。

つい盛り込みすぎるんです。

読みにくかったらすみません。


次回はやっと、新しい人が出てきます。

果たして、敵か味方か…

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