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終わりの合図  作者: 架乃
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蒸し暑いようで、それでいて寒気さを感じさせる


不快な空気を持つそこをレントは歩く


一歩進むごとに暗い気持ちにしかならない


終わりがないように思える通路


けれど、レントにとってはこのまま一生この長い通路は終わってほしくないというのが正直なところだった。


ここは、化け物しかいない城


城下の人間たちは言葉少なに噂する。


ルンドの城には人ならざる王がいる


死を持つことのない恐ろしい悪魔がいる



真実がどこにあるかなんて、誰も知らない

けれど、レントは生まれてから10年以上、王の姿を見たことは一度もない

そもそも、この数百年の歴史の中、王の姿が見られたのはたった一度

この国が出来た、建国の日だけ

それからは一度として王は公式の場に出ることはなかった

新しい王の誕生は文書を読み上げる文官によって知らされる


それ以外はなに一つだって民には知らされない

生も死も何一つ知らされることはない



だからこそ、そんな噂がまことしやかに語られるのも致し方ないことなのかもしれない

人ならざるものだから、外に出ることができない、姿を見せることが出来ないのだと



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