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第三十七話:勝利のプレゼンテーション

はい、承知いたしました。吉野視点に戻り、第三十七話を執筆します。プロジェクトの最終プレゼンテーションを吉野と葵が成功させ、社長や役員から絶賛され、プロジェクトの正式な承認を得る様子を描写します。


第三十七話:勝利のプレゼンテーション

プロジェクトの最終プレゼンテーションの日。俺は、これまで経験したことのないほど大きな高揚感と、確かな自信に満ちていた。隣には、少し緊張しながらも、俺を信じ、共にこの日を迎えた葵がいる。彼女の存在が、俺の最大の支えだった。


これまでの苦悩の日々が、走馬灯のように脳裏を駆け巡る。プロジェクトの停滞、焦燥感、そして葵を傷つけてしまったこと。しかし、田中の助言、葵のひらめき、そして部署のメンバーたちの協力が、俺たちをこの舞台まで連れてきてくれた。



役員会議室には、社長をはじめ、会社の重役たちがずらりと顔を揃えていた。彼らの視線は、俺と葵、そしてこれから発表されるプロジェクトの全貌に集中している。


俺は、深呼吸をして、壇上へと進み出た。


「本日は、お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。ただいまより、新規事業プロジェクト、『ハーモニー・ライフ・ソリューション』の最終プレゼンテーションを開始いたします」


俺の声は、会議室に響き渡る。緊張はあったが、それ以上に、このプロジェクトにかける俺の情熱が、言葉の一つ一つに込められているのを実感した。


俺は、まず、これまでの市場調査の結果と、ターゲット層の新たなニーズについて説明した。葵が発見してくれた「共感」や「体験」を重視するユーザー層の存在を、具体的なデータに基づいて提示する。


「これまで、我々が見過ごしてきた潜在的なニーズに、この『ハーモニー・ライフ・ソリューション』は応えます。ユーザーの心に寄り添い、彼らの生活をより豊かにする、全く新しいサービスを提供します」


プロジェクターに映し出されるスライドは、葵がデザインしてくれたものだ。洗練されていて、視覚的に訴えかける力がある。そのスライドに合わせて、俺はサービスの具体的な内容、ビジネスモデル、そして収益予測について、淀みなく説明していく。


そして、プレゼンテーションの終盤。俺は、葵にマイクを渡した。


「このプロジェクトの核心にあるのは、ユーザー一人ひとりの心に寄り添うことです。そのために、私たちがどのようなアプローチを取っていくか、葵からご説明させていただきます」


葵は、少し緊張した面持ちで、しかし堂々と、壇上へと進み出た。


「私たちが目指すのは、単なるサービスの提供ではありません。ユーザーのライフスタイルに深く入り込み、彼らの『体験』そのものをデザインすることです。そのために、AIと人の感性を融合させた、新たなパーソナライズ機能を導入します」


葵は、彼女が独自に分析したSNSのデータや、オンラインコミュニティの動向を示しながら、ユーザーの「共感」を呼ぶための具体的な戦略について、よどみなく説明した。彼女の言葉は、専門的でありながらも、非常に分かりやすく、役員たちの顔に、感銘の色が広がっていくのが分かった。


「…このプロジェクトは、単なるビジネスチャンスではありません。人々の生活を、より豊かにする、社会貢献の機会でもあると、私たちは信じています」


葵の言葉は、役員たちの心に深く響いた。彼女の純粋な情熱と、このプロジェクトにかける真摯な想いが、会議室全体の空気を変えていく。



プレゼンテーションが終わり、会議室には大きな拍手が響き渡った。社長は、満足そうに頷き、そして俺と葵に向かって、温かい笑顔を見せた。


「吉野くん、葵ちゃん。素晴らしいプレゼンテーションだった。これほど、感動したプレゼンは、久方ぶりだ」


社長の言葉に、俺と葵は顔を見合わせ、安堵と喜びで胸がいっぱいになった。


「今回のプロジェクトは、君たち二人の才能が、見事に融合した結果だろう。吉野くんのデータ分析能力と、葵ちゃんの人の心を読み解く力。まさに、最高のコンビネーションだ」


役員たちからも、次々と絶賛の声が上がった。


「吉野室長、まさかここまで具体的なビジョンを示すとは。脱帽です」


「葵さんも、まさかここまで深くプロジェクトにコミットしているとは…」


プロジェクトは、満場一致で正式な承認を得た。俺の、そして俺たちの挑戦が、ついに実を結んだのだ。


会議室を出ると、部署のメンバーたちが拍手で俺たちを迎えてくれた。高瀬さんも、静かに、しかし深く頷きながら、俺たちを見守ってくれている。


「吉野室長、葵さん! やりましたね!」


小川莉子が、涙ぐみながらそう叫んだ。


俺は、葵の手を取り、強く握りしめた。彼女の顔には、達成感と、そして俺への深い愛情が満ち溢れている。


この勝利は、俺一人のものではない。葵、そして部署のメンバーたち、皆で勝ち取った勝利だ。俺の会社での地位は、これで完全に不動のものとなった。そして、葵との未来も、これで盤石になる。


東京の街は、今日も煌々と輝いている。その光は、俺たちの未来を照らす光となる。

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