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第四十七話:「アレックス、どんどん居場所がなくなってきた件」


「ねえ、アレックス、さっきからずっと気になってたんだけどさ」

茜がふと口を開いた。「この世界で私、意外と一人でもやっていけるんじゃない?」


その瞬間、アレックスの顔が固まった。

「え…それどういう意味だ?」

彼の声が少し震えている。


「いや、別に悪い意味じゃないんだけどさ、神様いるし、最近の冒険ってアレックスいなくても解決できてること多くない?」

茜が淡々と言うと、アレックスは口をパクパクさせて何かを言い返そうとするが、言葉が出てこない。


「ほら、フェスの時も結局、魔王が出てきて、アレックスが何か特別に役立ったって感じでもなかったし」

茜が指摘すると、神様もふんふんと頷き始めた。


「あ、確かに。それに、アレックス君、最近ただのお飾り状態になってる感あるよね?」

神様は軽く肩をすくめながら、茶化すように言った。


「お、飾り? 俺が?!」

アレックスはショックを受けた顔で神様を見つめる。


「まあ、少なくとも今のところ、茜ちゃんの冒険においては…そう、ほとんど君は何もしてないような気がするんだよね。どう?」

神様が笑いをこらえながら言うと、アレックスは明らかに不安そうな表情を見せた。


「ちょっと待ってくれよ! 俺だって色々役に立ってるはずだ!」

彼は反論しようと必死になっているが、茜と神様の冷静な視線に圧倒されてしまう。


「いや、たぶんアレックスがいなくても、もう私、結構大丈夫な気がするんだよね」

茜がさらりと言い放つ。


「ちょ、ちょっと待って! 俺を捨てるつもりか?!」

アレックスは半分パニック状態だ。


その時、突然魔王(犬)がズズンと登場した。彼は大きな伸びをしながら、ゆっくりと茜の隣に座り込む。


「おー、犬魔王!久しぶり!どうしたの、何かあった?」

茜が笑顔で迎えると、魔王(犬)はのんびりした顔で吠えた。


「ワン!」(何だ、騒がしいな)


「お前はまた好き勝手に現れるな…」

アレックスは呆れながらも、魔王に一応挨拶する。「久しぶりだな、犬魔王」


「ワン!」(お前、ここにいる意味あんのか?)


「えっ?!犬魔王まで?!」

アレックスは顔を真っ赤にして、今にも泣きそうになっている。


「うーん、やっぱりアレックス、そろそろ退場したほうがいいんじゃない?」

茜が半ば冗談交じりで言うと、神様が大きく笑い出した。


「ははは、退場って、茜ちゃん、言うねぇ~!でも確かにこのままだと、アレックス君の存在感、ますます薄くなるかもよ?」

神様は楽しそうに話し続けた。


「くそっ…俺はこんなところで終わる男じゃない!」

アレックスは拳を握りしめ、突然のやる気を見せるが、茜と神様、そして魔王(犬)はどこか冷めた目で彼を見ている。


「うん、でもまぁ、なんとか頑張って」

茜は適当にアレックスを励まし、そっぽを向いた。


「ワン!」(まあ、せいぜい頑張れよ、アレックス)


「くそっ、誰も俺を本気で応援してねぇ!」

アレックスはついにその場に崩れ落ちた。


+++++


次回予告:「アレックス、ついに輝くかと思った件」

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