表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/18

10話 出発

 閻魔が手を叩く。


「さて、そろそろ仕事の話に入るぞ。最初の敵は剣豪、宮本武蔵。まあ、同等の条件なら月夜でも勝てる。だけど、持ってる武器が武器だ」


 月夜は話すのが好きなようで、閻魔の説明を補足する。


「武器の名前は『銀波刀』。切れ味抜群の日本刀だよ。下手な受け止め方をしたら剣ごと切られてしまう。戦い方は考えるんだよ」


「今回、敵は単独。魔法を使われる事もないはずだ。宮本武蔵にだけ集中しろ。スペックは月夜に劣るが、奴は本気だ。四方田が動くタイミングはよく考えてくれよ」


 魔法なんてあるのか。

 まあ、あるか。地獄も鬼も見たしな。


「いいかい?勝利条件は『銀波刀』を奪う事。ヨモ君が怪我をしない事。敵の剣でやられたら、永遠に傷が治らないんだ。皮を切らせて骨を断つのは、敗北だからね」


「銀波刀は敵を完全に戦闘不能にしてから、奪えよ。よし、あとは君らの武器だな」


 閻魔が手を叩くと、日本刀と剣とシールドが突然現れる。


「あららー。魔力の無駄遣いして。かっこつけたかったのかな?この件を魔法で解決できてない時点で、魔法なんてそんなに期待されてないと思うけどね」 


 月夜が言う。

 この世界の魔法はあまり強くないらしい。


「いいんだよ。こいつらに武器を選ばせる気はないし。四方田はその日本刀だ。かなり軽量化してある。その分、打ち合えば、一瞬で切られるから、注意しろ。アリスは盾と剣だ。こっちはかなり丈夫にしてある。多少重いが、君なら使いこなせるだろう」


「今回、私の武器はないのかい?万が一に備えてもいいのだけれど」


 月夜が問い掛ける。


「これで万が一になるようなら、どうせ他の武器も集まらないよ。さて、あとは四方田、君の褒美だよ。この任務に成功したら、何が欲しい?」


 そういえば、そうだ。

 ノリで受けるとは言ったが、メリットを提示されていない。


「ちなみに、私とシロは地獄にいる時間の数百年単位の短縮。任務成功で天国行きだ。アリスは自分と生前の仲間の天国行き。君は大して悪い事もしてないし、地獄にいる時間もかなり短い。追加で何を望む?」


 月夜の説明で理解した。

 俺、どっちにしろ地獄には落ちてたんだな。

 地獄の窮地を救うために、無理やり呼ばれたのかと思ってたけど。


 正直、望みなんてな……。

 天国か。

 天使いるのかな?

 可愛いかな?


「天使と良い感じにしてください!!」

 熟考する暇も無く欲望が洩れた。


 閻魔が軽快に笑う。

「簡単で良かった。よし、契約成立だ。早速、行ってくれ。行き先は針地獄。そこではシロが先頭な。じゃあな!!」


 床がぱかっと開く。


「あーあ、閻魔の間にこんな改造して。閻魔様が帰って来た時、どうなっても知らないからね」


 月夜が良く分からない事を言っていたが、そんな事を気にする余裕も無く、落ちていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ