40・そりゃあ大変よろしかったでございますよ
( ・ω・)今週の休日は外に出られるかも……
(暑さに弱く寒さに強い体質)
天界・フィオナの神殿―――
黒髪セミロングのやや目付きの悪い女神と、
彼女と夫を同じくする銀のロングウェーブの
髪を持つ少女がうなずきながら、
「その頃からパパ、モテていたんですねぇ」
「さすがお義父様!
大人気ですわ」
フィオナとメイが称えると、
「んっふっふ。
まあ私が選んだ旦那様ですからねえ」
大きな胸を張る女神・アルフリーダの横で、
褐色肌の軍神は赤面する。
「あっあの!
それで、そこからユニシス様の大活躍が
始まるんですよね!?」
グリーンの髪と瞳を持つ少年、アルプが
興味津々な表情で問うと、彼の義父は少し
複雑な表情となって、
「まあそこからはあまり何ていうか……
あっさり勝っちゃったし?」
「何やかんやあって、『マガツモノ』の核を
見つけ出して破壊して―――
世界は平和になりました、って感じ?」
夫婦の説明に娘夫婦は糸のように目を細め、
「その何やかんやをすごく聞きたかったん
ですけどねえ」
「敵ではなかったという事でしょうか?」
フィオナの後に、気を遣ってかメイが
そう質問すると、
「まあそうだね。
正直、数さえ揃えて僕をか敵の中枢に
送り込めば、何とかなる戦いだったし」
「それに私もパパに会うより前に、いくつ世界を
救って来たと思っているの?
ちょっと面倒だっただけで、それにパパが
加われば何て事無かったわよ、あんなの」
ユニシスとアルフリーダの言葉に、
「あんなの呼ばわりって……
『マガツモノ』って、そんなに容易に倒せる
魔物だったんですか?」
アルプの問いに神様夫婦は考え込み、
「あー、フィオナちゃんの行った世界に出たら
マズかったかもね。
今はパパの加護を受けた、鬼神・剣聖・剣姫が
いるから大丈夫かも知れないけど」
「そうだねえ。
正直、フィオナが派遣されたばかりの
頃だったら、絶望しているくらいかな」
そこで改めてアルプ・フィオナ・メイの
3人は、女神アルフリーダの実力を認識する。
そこでフィオナはある事を思い出し、
母であるアルフリーダに近付いて小声で、
「(あれ? でもパパって確か―――
ヤンデレ化? っていうか『狂信化』に
なった事があるって)」
(■4章31話
僕もシアワセ、みんなシアワセ参照)
「(あー、別にあれはパパの故郷の世界であった
事じゃないわ。
パパと一緒にいろんな世界を回って、
救っていた頃の話ね。
でもあれ、パパは黒歴史だと思って
いるから……
それはパパやアルプ君のいないところで
お話ししましょう?)」
「(おっ、メイさんも巻き込んで
いいんですか?)」
「(今後、もしかしたらアルプ君の身にも
起こる事かも知れないからねえ。
対処方法を同じ妻として知っておくのは、
いい事だと思うわ)」
そして母と娘は小声での会話を終えた後、
「そういえばメイさん、今後何か予定とか
あります?」
「??
アルプ様の実家のお手伝いは一段落して
おりますし、特に無いかと」
フィオナの問いにメイが答えた後、
「んー、じゃあルールー家のしきたりとか
いい機会だから教えておきましょうか。
でも―――
パパやアルプにはどう説明しようかしら。
『ルールー家の女の家訓』みたいなもの
なんだけど」
そうアルフリーダが悩み始めると、彼女の夫が、
「ああ、じゃあ僕はアルプ君に、近所でも案内
してくるよ。
じゃあ行こうか、アルプ君」
「えっ?
あ、は、はい?
(ご近所回りはこの前したような?)」
少年が不思議そうな顔をしていると、
ユニシスは小声で、
「(多分これから、女性同士の話をすると
思うから……
僕たちは外に出ていた方がいいと思う)」
「(あー、『ルールー家の女の家訓』って
言ってましたものね。
わかりました、外に出ましょう)」
そして神と人間の男性陣が外出した後、
同様の組み合わせの女性陣が残され、
そして母であるアルフリーダを前に、
フィオナとメイは正座し、
「では、話すとしましょうか―――
『狂信化』したパパと、それをどうやって
調きょ……再教育したのかを」
そしていくつかの夜の小道具を取り出すと、
「おお、これはこれは」
「な、なかなかエグそうな」
そう言いながらも、共通の夫を持つ妻たちは、
それらを手に取って感想を述べる。
「こ、こんなの実際に使ったんですか?」
メイの質問に義母である女神は静かにうなずき、
「まあ何ていうか―――
精神的な矯正の基本は、やっぱり『心を折る』
事ですからね。
私の力で出会ったばかりの頃に戻した後、
無理やりグフグフグフ♪」
途中からなぜか下品な笑顔でヨダレを
垂らす女神。
そしてその娘も、
「それでそれで?
どうでしたパパの反応はゲフゲフゲフ♪」
「そりゃあ大変よろしかったでございますよ
グフグフグフ♪
『許してくださいお願いします!
アルフリーダ様あぁああ』
って何度も何度も謝って来て……
あ、ヤベ。思い出しだだけで濡れてきた♪」
「な、なるほど……!
ではいざという時のために、ぜひとも
その方法を!!」
そして室内の熱気が上がり―――
その情報共有は小一時間ほど続けられた。
カシャ☆
―――女神フィオナ信者数:現在8970名―――
( ・ω・)最後まで読んでくださり
ありがとうございます!
基本、土曜日の午前1時更新です。
休日のお供にどうぞ。
みなさまのブックマーク・評価・感想を
お待ちしております。
それが何よりのモチベーションアップとなります。
(;・∀・)カクヨムでも書いています。
こちらもよろしくお願いします。
【女性冒険者パーティーの愛玩少年記】【完結】
https://kakuyomu.jp/works/16818093088339442288
ネオページ【バク無双】【完結】
https://m.neopage.com/book/31172730325901900
【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】
https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894
【指】【完結】
https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914
【かみつかれた】【完結】
https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686
【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】
https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958





