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26・婦女子、もとい腐女子でありますが

( ・ω・)『アンカー』の人たち、去年から

出てないのね(題名に偽りアリ)


日本・とある都心のマンションの一室―――


「本日はようこそおいでくださいました」


そこでグリーンの瞳と髪の少年、アルプがまず

あいさつし、


「あー、別にそうかしこまらなくても。

 何せ国どころか世界が違う場所だし」


「身分制度が無いと聞いておりますから、

 ここではそういう感じに慣れておいた方が

 いいでしょう」


頬にクロスの傷を持つ、眼鏡をかけた

三白眼の青年と、

ホワイトシルバーの短髪の青年……

バーレンシア侯爵とビューワー伯爵が

そう返す。


「しかしここが、お城よりも高いところに

 位置しているなんて」


「窓の外を見なければ、まずわかりません

 からね―――」


ロングの金髪を持った長身の女性と、

真っ赤なロングヘアーの勝ち気そうな目をした

女性……

シッカ伯爵令嬢とマルゴットが語り合う。


「これから行くところはもっと高いですよ?」


「まあでも、入ってしまえばどこも一緒だと

 思いますけどね」


顔の片方がストレートのワンレングスで

隠れている少女と、


同じくらいの年齢の―――

ブラウンのワンカールロングの髪をした

女の子、


邪神とサキュバスがそう指摘し、


「みなさん、準備は出来ましたか?」


「荷物は持ちましたか?」


黒髪セミロングの、やや目付きの悪い女神、

フィオナと、


シルバーのロングウェーブの少女、

メイがやって来て、


「では下にタクシーを待たせてありましゅから。


 ちょうど10人いるので……

 家族ごとに乗り込みましょう」


女神の従僕である銀髪の美少年、ナヴィが

最後に来て、彼らに話す。


実は今日は家族ぐるみの顔合わせで―――

アルプ夫妻にバーレンシア夫妻、

ビューワー夫妻が、ナヴィ夫妻のタワマンで

合流する事になっていた。


「そうですね。

 堕天使ちゃん、悪霊ちゃん、

 ワーフォックスちゃん―――

 それにカガミさんも向こうで待っている

 でしょうし」


「では、私たちのタワマンへと参りましょう」


そしてフィオナのマンションを出ると、

最初のタクシーにナヴィ・邪神・サキュバス、

次のタクシーにバーレンシア侯爵とレイシェン、

そしてビューワー伯爵とマルゴット、

最後にアルプ・フィオナ・メイが乗り込み……

目的地へと出発した。




「ようこそ、いらっしゃいました」


ナヴィたちの新居に着くと、まずブロンドの

ウェーブロングの髪の堕天使が一礼し、


「……イスのある方が良ければ、洋室の方が

 よろしいでしょうか……」


長い黒髪を後ろでポニーテールにまとめた、

悪霊が聞いてきて、


「えー、私はゴロゴロ出来る和室がいいなー」


「あ! カガミもそっちの方がいいなー」


黄色に近い首までの長さの金髪を

ウルフカットにした、半人半獣の狐耳の少女、

ワーフォックスと、


赤茶のツインテールをした獣人の少女、

カガミが和室を(すす)める。


「う~ん、料理は悪霊ちゃんに一任しちゃって

 いるし」


「手間を考えるとそっちの方がいいかも」


邪神とサキュバスが同調し、


「どうでしょうか、ナヴィ様」


「そうでしゅね。

 別に正座を強制するわけでもありま

 しぇんし―――


 ではみなさん、こちらへ」


堕天使がナヴィに問うと、そこで話はまとまり、

全員が悪霊の住むエリアへと入っていった。




「うわぁ……

 ここって、ボクたちが住むマンションより

 3倍も高いところにあるんですよね?」


「ここが貴族でも何でもない人が住む建物と

 いうんですから」


アルプとメイが、その内装、そして窓の外の

光景に息を飲んで、


「あー、さすがに一般人では無理だと

 思いますよ?

 あちらの世界でいう、マルゴットさんくらいの

 財力がないと」


「お、お金があっても私は遠慮しますわ」


フィオナが話をマルゴットに振ると、彼女は

首を左右に振る。


「そういえば今日はあの姉弟―――

 ミモザさんとファジー君、それに

 シモン君とポーラさんは来てないん

 ですか?」


「今日はあくまでも、まだお会いしていない

 方々の顔合わせという事ですから。


 でも連れて来た方が良かったかも

 知れませんね。

 こんなに広いなんて……」


レイシェンの疑問にメイが答え、


「……取り敢えず皆様、こちらへ……


 どうぞ疲れを癒してくださいまし……」


部屋の主である悪霊の案内で、全員が

まず広間へと通された。




「意外と落ち着くね。

 床にそのまま座れるのが、こんなに

 のんびり出来るなんて」


「向こうに戻ったら、屋敷にそういう一室を

 設けてもいいかも知れません」


バーレンシア侯爵とビューワー伯爵が、

足を伸ばしながら座椅子に座り、


「このお茶も、何度か頂いてますが

 クセになりそうですわ」


「甘くないお茶なんて初めてでしたけど、

 この少しの苦みがまた、何とも言えません」


その隣りで、二人の妻であるレイシェインと

マルゴットが、足を崩しながらくつろぐ。


「……では、まず軽めのお食事を……


 ……食しながら、最近の事などを共有

 いたしましょう……」


悪霊を中心に、ナヴィの妻たちが次々と

料理を運んで来て、まずは食べながらの

食事会となった。




「あ、レンジ様。

 わたくし、悪霊さんに料理を教わろうかと

 思うのですが」


「私もですわ。

 どうも悪霊さんが、料理のメインをして

 おられると聞いたので。


 バートレット様、少し席を外しても

 よろしいでしょうか」


やがて小一時間もすると、話相手は自然に

男女に別れ、


「じゃあ僕たちはこっちで話しているから」


「てれびげぇむ?

 というのもあるみたいだし、それで時間を

 潰しているよ」


二人の夫は快く承諾して、


「あ!

 じゃあ二対二で対戦しませんか?」


「そうでしゅね。

 アルプ君と私のどちらかが―――

 バーレンシア侯爵かビューワー伯爵に

 それぞれ付きましょう」


「ではアタシたちも行きましょうか」


「アルプ様をよろしくお願いしますね」


そして男性陣・女性陣は、別々の場所で

それぞれコミュニケーションを取る事に

なった。




「ではこれより……


 異世界へのBL本導入活動について、

 人間・人外混合女子会を始めます」


女性陣が集まった場所では、黒魔術の

儀式のように暗い場所で、何事か話し合いが

スタートしていた。


まずメイが司会者のように発端を開いた後、


「もうすでに既婚者であるわたくしたちは、

 婦女子、もとい腐女子でありますが」


「さらにここから貴婦人、いえ貴腐人を

 目指すため―――

 全力を尽くす事を誓います」


次いでレイシェン、マルゴットが続き、


「今後のBL本の布教活動……


 いえ、腐教活動のため、


 忌憚(きたん)なき意見を皆様に求めます」


そして話の中心にはフィオナが陣取り、

同意を得たように人外娘六人はうなずいた。




カシャ☆



―――女神フィオナ信者数:現在8701名―――


( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【女性冒険者パーティーの愛玩少年記】

https://kakuyomu.jp/works/16818093088339442288


ネオページ【バク無双】

https://m.neopage.com/book/31172730325901900


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

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