表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
372/402

16・……ではこれから本音トーク……

( ・ω・)寒さのせいか首肩の痛みが

アップデート。


日本・とある都心のマンションの一室―――


黒髪セミロングのやや目付きの悪い少女と、

同じく黒髪を後ろでポニーテールにした、

和装の同性と向かい合う。


「それでは悪霊ちゃん……


 姫始めの報告、お願い出来ますかね?」


「……ええと、久しぶりに会って言う事が

 それですか……

 という事は置いておくとしましても……


 ……報告って、もしかして……」


女神・フィオナの言葉に悪霊はとある

予想をして、


「え?

 あー、悪霊ちゃんの前にすでに3名、

 報告済みですから。


 邪神ちゃんはミニスカ浴衣、

 サキュバスちゃんは遊女(ゆうじょ)コスプレ、

 堕天使ちゃんは修道女コス―――


 そして我らが日本が誇る悪霊ちゃんは!

 いったいどのような戦闘服(しょうぶふく)

 ナヴィのとの決戦を!?」


鼻息荒く聞いてくるフィオナに、


「……その、フィオナ様は天界出身では……

 確かにこの国に馴染(なじ)んで久しいですが……


 ……それは……

 堕天使さんに近いかも知れませんね……」


「ほほう、それは?」


「……顔を近付ける前に、よだれを拭いて

 くださいませんか……?」


と、彼女たちは少しのやり取りをした後、


「……巫女服、ですね……

 あたくしは……」


「おぉ、定番といえば定番ですね。

 でも悪霊ちゃんの巫女服、ドハマりし過ぎて

 いるような気が。


 それで?

 どんな感じでしたか、ナヴィは」


女神が密着するように距離を近付けると、


「……まあ、確かに……

 萌えた、もといこれまで以上に燃えたのは

 確かです……


 ……ただ何と言いますか、その……」


「?? その?」


言いよどむ彼女にフィオナは先を促す。


「……どちらかと言いますと、料理で言えば……


 じっくりと煮込まれる、もしくは(あぶ)られる……

 そんな感じでした……


 ……着物も全ては脱がさず……

 とにかく、隙間や露出している部分から順に

 文字通り『食べられる』ような……


 まさか悪霊であるあたくしが、じわりと

 追い込まれるとは……

 思いもしませんでしたわ……」


「おおう、やっぱりいつものナヴィとは

 一味違ったわけですね」


うんうんとうなずく女神を前に悪霊は、


「……そもそも、じわりと追い込むのは

 あたくしの方が得意、と言いますか……


 獲物が逃げるのを、じっくりと追い込んで

 追い詰めて……

 最後に美味しく頂くのを信条としているの

 ですけれど……


 ……完全にお株を奪われた……

 そんな感じでした……」


するとフィオナは手持ちの端末に素早い手付きで

書き込みながら、


「いいですねぇ……♪

 今度、アルプとの夜の戦いの参考にさせて

 頂きますですよゲフゲフゲフ♪


 それじゃそろそろ、本編スタートしましょう」




│ ■ミイト国・首都ポルト         │

│ ■シンデリン(トーリ)家屋敷・応接室  │




「お久しぶりです。

 シンデリンさん、ベルティーユさん、

 それにネーブルさん」


フィオナの言葉に、名指しされた三人が

頭を下げる。


「ようこそ、女神様。

 それにナヴィ様、メイさんも―――」


「……ご機嫌、(うる)しゅう……」


ロングのバイオレットヘアー&ややトロンとした

目付きの姉と、


その姉と同じ色のストレートロングの髪をした、

日本人形のように無表情の妹が口を開き、


「ここはBL本絡みで来て以来でしょうか。


 まあでも、天界まで行ってますし、今では

 あまり衝撃は受けませんけれど―――

 それでも相変わらずすごいお屋敷……」


銀のロングウェーブをした少女が、室内を

きょろきょろと観察する。


「そういえばアルプ君は来ていないのね?」


シンデリンの言葉に、彼の妻であるフィオナと

メイは残念そうに首を横に振り、


「やっぱり仕事が忙しいそうで」


「併合後、国家間の取引きにおける規制や

 手続きが大幅に緩和されたとかで―――

 彼の果樹園も、注文が殺到しているそうです」


彼女たちの答えに、ベルティーユはうなずき、


「……そもそも、女神様の果実を作っている

 眷属にして夫の果樹園……


 私たちの財閥でも、主力商品の1つとなって

 います……」


と、女性同士でやり取りがスタートすると、


「では、私はお茶でも()れて来ましょう」


「あ、じゃあ私も手伝いましゅよ」


新しく姉妹の夫となった黒髪黒目の少年と、

銀髪の美少年が部屋から退室し、


「行きましたか?」


「行ったようですね」


「では―――」


「……ではこれから本音トーク……


 夫婦の営みについて、忌憚(きたん)なく語り合う事を

 望む……!」


残された女性陣四名は、円陣を組むように

向かい合う。


「いやーやっぱり?

 お二人ってアタシたちと同じく―――

 1人の夫に2人の妻ですからねえ」


「非常に似通っている家庭環境ですから、

 お互いに共有出来るものも多いと思われます」


女神と第三眷属の妹がうんうんとうなずき

ながら語ると、


「そうですね、しかも両方とも年若い少年

 ですし……」


「……私は年下……だから……

 お兄ちゃん呼びで甘えられますけど……


 やっぱりフィオナ様たちは……

 お姉ちゃんって、甘えられる方……?」


トーリ財閥姉妹がまず、年下年上の認識について

たずねると、


「まあそりゃ仕方が無いですよ。

 産まれた時点で決まっている事ですし。


 確かにアタシたちにはベルちゃんの

 ように―――

 年下ムーブで甘える事は出来ません。


 しかし!

 年上には年上のムーブがあるっ!!」


「むしろ彼より年上なのに、よしよしと

 頭を()でられたりとか……

 主導権をあえて向こうに握らせたりして、

 そのギャップを狙うのもアリです!」


そうフィオナとメイが力説(りきせつ)すると、


「そっ、そうね……

 頭を撫でてもらったりとか、別に年上

 だからって遠慮する必要も無いし……」


「……お姉さま、まず鼻血をふいて……」


顔を抑えるシンデリンに、ベルティーユが

ハンカチを差し出す。


「あれ?

 そういう事って意外に無かったりする?」


「ネーブルさんってしっかりしているって

 いうか、年齢の割に大人っていうか。


 シモンさんもそうなんだけど、彼も

 似たような感じなのかなーって」


アルプの妻二人がそう聞き返すと、


「ん~……

 彼の場合は結構複雑なんですよ。


 かなり小さい頃に引き取りましたから、

 私は母親兼姉代わりの時期もありましたし」


「……私は、いきなりお兄ちゃんが出来て……

 嬉しいと思っていた……


 ……だから家族同然として……

 遠慮が無い反面……女として見られるか

 不安……だった……」


それを聞いた女神と少女は、『あ~』という

表情になり、


「なるほどなるほど。

 じゃあ、意識して主導権取っているという

 わけでもないんですか」


「どちらかと言いますと、手のかかる姉と

 妹だから、自分がしっかりしないとって

 感じですかねえ」


フィオナとシンデリンがそう話し、


「でもベルティーユさんは見た感じ、そんなに

 手がかかるとは思えないんですけど」


「……ん、お姉さまよりは……まあ……

 手強い妹? ……という感じ……かも……

 お兄ちゃんから……見れば……


 私も……積極的にいく時はいきますし……」


メイとベルティーユが語り合い―――


「(そういえばベルちゃん、男湯に突撃した事が

 あったよーな)」


「(アレですね。

 話には聞いていますよ)」


「(いくら微妙な年齢といっても……

 姉として反則だと思ったわ)」

(■5章05話

理論ではなく魂で分かり合える同士

■06話 ……お姫様抱っこ……?参照)


と、三人の女性の間で奇妙な共有が出来た

ところで、


「お待たせいたしました」


地球(あちら)のお菓子も持ってきましゅたので、

 みんなで食べましょう」


男性二人が加わり、お茶会になった。




カシャ☆



―――女神フィオナ信者数:現在8478名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【女性冒険者パーティーの愛玩少年記】

https://kakuyomu.jp/works/16818093088339442288


ネオページ【バク無双】

https://m.neopage.com/book/31172730325901900


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ