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14・多分あと5人は平気

( ・ω・)カクヨムの追い込みが終わった……

しばらくは体力回復を(ジジイ)


日本・とある都心のマンションの一室―――


やや目付きの悪い黒髪セミロングの少女と、

ブロンドのロングウェーブをした髪の……

カラスのような漆黒の羽を持った少女が

対峙していた。


「では堕天使ちゃん。

 姫始めの報告をお願いします」


「いえ、あの。

 もう2月ですしさすがに時期的に―――


 まあそこまでご興味がおありなら、

 やぶさかではないですが」


女神・フィオナと堕天使は、年始にあった

『姫始め』について、情報共有するために

集まったのである。


「邪神ちゃんはミニスカ浴衣、

 サキュバスちゃんは遊女(ゆうじょ)コスプレ、

 そして堕天使ちゃんはいかに!?」


ぐいぐいと押して来る女神に対し、


「は、話します!

 話しますからちょっと落ち着いてください!」


と、彼女は両手でフィオナを引き離し、

一呼吸つけた後、


「ま、まあ我は堕天使ですので、その……


 やはり聖職者コス?

 というのが、ギャップもあってイケるかな、

 と思いまして」


「ほほう、それはそれは。


 で、結局何を着たのですか?

 戦闘服(しょうぶふく)は!?」


先を促す女神に、どうどう、と動物を制御する

ように堕天使はたしなめ、


「こ、こちらの世界のゲームに出て来るような?

 修道女の服を選びましたわ。


 そ、それで(ナヴィ様)に挑んだのですが―――」


フィオナは無言で、しかし鼻息荒くその先を

待っていると、


()ち、ましたわ……

 堕天使ともあろうものが……


 あの衣装を身に付けた時は、まだ我が

 堕ちる前の事を思い出したりして―――


 そしてナヴィ様に汚されて、また

 堕とされるシチュを楽しもうと思ったの

 ですけど」


「?? 想像とは違った、と?」


堕天使はコクリとうなずいて、


「あの方、口数はあまり多くない人なのですが、

 抱かれている間は本当に、我の事を心から

 愛している、堕ちる堕ちていないに関わらず、

 我の事を求めているのが伝わって来まして。


 天使も堕天使も関係なく……

 ただ我という存在をひたすら(むさぼ)られて、


 いやもう―――

 いろいろな意味で堕ちまくりでしたよ、

 ええ……」


その時の事を思い出したのか、彼女は自分で

自分の体に腕を回して、クネクネと動く。


「なるほどにゃるほど―――

 それはもうご堪能したそうで。

 この情報はフィードバックして有意義に

 使わせて頂きますとも、ええ。


 それではそろそろ、本編スタートしましょう」




│ ■オリイヴ国・獣人族の長老の家    │




「こ、これはフィオナ様!

 それにナヴィ様も、ようこそおいで

 くださいました!」


獣人族の集落……

そこでそこそこ大きな住居の前で、

群れをまとめる老人が(ひざま)ずく。


その横には、口元から肉食獣のような牙を

のぞかせる銀髪の少年がおり、


彼らの前には女神・フィオナとその従僕―――

シルバーの短髪をした美少年が立っていた。


「いえ、この度はこちらが、そちらの

 お許しを得るために来たものです」


「言うなれば客ではなく……

 立場としてはそちらが上だとお考え

 くだしゃい」


二人の主従の言葉に獣人族たちは、


「そんな、恐れ多い!」


「この話はむしろ、我らの方こそ願っても

 いないもので―――」


フィオナとナヴィに対し、彼らはさらに

ひれ伏すような態度を取る。


「あの、しかし……

 本当によろしいので?」


「兄のわたしから言うのは何ですけど、

 あのカガミですよ?


 少し―――どころではないご迷惑を

 おかけしたと思うのですが」


そう、今回女神とその従僕が訪れたのは、

ナヴィがカガミを嫁とする、という報告と……

その許可を長老から得るためであった。


そして、そのもう一方の当事者と言うと、


「もー! リオネル(にい)

 カガミだって子供じゃないんだから!」


赤茶のツインテールの獣人族の少女、

カガミがナヴィの腕にしがみつくようにして

姿を現し、


「ではカガミしゃん。


 結婚する時、どのような挨拶を―――」


「あー任せて任せて!


 と言うわけで長老!

 カガミ、ちょっとナヴィ様と結婚するからー」


それを聞いた獣人族一同の時間は止まり、


「軽いぞ!!」


兄としてリオネルが注意するが、


「おー、やるじゃん♪

 こっちは反対しないからやっちゃって」


「サンキュー女神様♪」


横でさらに軽いやり取りが行われる。


「ま、まあ女神様がそう仰られるのであれば」


「しゅみません。こういう連中なんでしゅ」


長老に何とか同意の言葉をもらい……

ナヴィとカガミの結婚は認められ、

そしてそのまま宴へと突入した。




「しょういえば、キーラしゃんは

 いないんでしゅね?」


義兄となるリオネルにお酒を注ぎながら、

それとなくもう一人の兄弟の話に触れる。


「あー、アイツはメルリア様のところへ

 実質婿入りしたものと考えていますので。


 しかし、よくぞ妹を(めと)ってくださいました。

 今後も苦労すると思いますが、どうぞ

 よろしく……」


酒を注ぎ返すリオネルに対しナヴィは、


「いえ、自分で決めた事でもありましゅし」


するとそれまで賑やかだった宴会が、

一瞬で静まり返り、


「……え?(迫真)」


「……え?(真顔)」


「……え?(素)」


「……え?(真剣)」


打合せでもしたかのように、同様の

疑問の声が上がって、


「えーと、同族そして肉親としゅて、

 その反応はどうかと」


と、男性陣で微妙な空気になっている一方で、

女性陣はと言うと、




「えぇええっ!?

 ナヴィ様、カガミの他に5人のお嫁さんが

 いらっしゃるんですかー!?」


「そーなんですよー。

 まあその5人も人外なんですけどね。


 ですがご心配なく。

 ちゃんと分け隔てなく愛してあげている

 ようですので―――」


獣人族の女性たちと女神は、やはりというか

そちら方面の話で盛り上がり、


「いやでも大丈夫なんですか?

 カガミ含めて6人ですよね?

 そんなにお嫁さんがいて……」


「わかってない!

 みんな、ナヴィ様の事をわかってないよ!


 だいたい、他の5人はカガミが新たに

 嫁に加わる事を歓迎していたからね」


「?? と言いますと?」


そこで女神・カガミ・獣人族女性陣はさらに

顔を近付けて、


「そりゃあ、5人では体がもたないからに

 決まっているじゃないですかデュフフフフ♪」


「結局最後まで相手をして差し上げられたの、

 カガミだけだったんだよー。


 カガミも獣人族の体力で対抗したんだけど、

 完全敗北したよ何アレ!」


そこでおずおずと他の獣人族の女性から、


「そ、それは……

 まだまだ余裕があると言う事でしょうか?」


「あー、それは間違いなくありますね」


「多分あと5人は平気だろうね」


それを聞いた獣人族の女性陣は熱気が

上がっていき―――


男性陣とは対照的に、熱い宴を過ごしたので

あった。




カシャ☆



―――女神フィオナ信者数:現在8423名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【女性冒険者パーティーの愛玩少年記】

https://kakuyomu.jp/works/16818093088339442288


ネオページ【バク無双】

https://m.neopage.com/book/31172730325901900


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

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