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13・新婚ほやほや、ラブラブオーラ全開

( ・ω・)2月に休日が多いのを、どう

切り抜けたらいいか考え中(基本

仕事で強制的にエンジンかけるタイプ)


日本・とある都心のマンションの一室―――


やや目付きの悪い黒髪セミロングの少女と、

銀髪の美少年が対峙する。


「お、今はこのキャラとコラボしているん

 ですね。

 では今日はスタミナが尽きるまで周回を

 目指さねば……」


端末に視線を落としながら話すフィオナに、


「ダレてましゅね、フィオナ様。

 いくら信仰地域が平和になったかりゃと

 いって、そこまでダラけるのはどうかと

 思いましゅが」


お目付け役であるナヴィがたしなめると、


「だってねぇ~……

 多分もう、マファーダ以上の危機って

 あの世界には来ないだろうし。


 パパもママも、あれ以来過去の因縁が

 ありそうな連中は、天界市役所に頼んで

 過去データひっくり返して対応している

 っぽいですし―――」


「そういえば、そんな事していたような

 気がしましゅね」


女神とお目付け役(人間Ver)はそんな

やり取りを交わし、


「だからもう、女神として戦う役割は、

 ほとんど終わっちゃっているんですよぉ~。


 もう何でアレで最終回じゃなかったんですか。

 1話目の題名回収も出来ましたし、あそこで

 スパッと(いさぎよ)く終わっていればいいものを」


『ぐふぅ』


そこでフィオナは端末から視線を上げて、


「まあ次のネタも無かったんでしょうけど―――


 それなら11章で最終章に、12章は

 エピローグ章か番外にしておけばまだ

 綺麗にまとまったでしょうに」


「止め時を見失ったんじゃないでしゅか?

 基本、脳死状態でこのシナリオやっている

 ようなものでしゅから」


『ごはっ』


そこで女神と従僕はお互いに飲み物に口を付け、


「だいたい、ネタに困ったらパパとママの

 馴れ初めをやるとか言っていたような

 気もするんですけど」


「言ったそばから忘れているんじゃないで

 しゅかね?

 老化が始まっていてもおかしくない年齢まで

 来ていましゅしねえ」


『おぐぅ』


そして二人は一息ついて、


「まったく……

 ダメージは受けているようなんですけど、

 このしぶとさは評価出来ますね。

 それ以外は評価対象外ですけど」


「一応この作者(ブタ)も、シナリオ業界で続けるだけは

 続けて来ましゅたから―――

 なかなか頑丈のようでしゅ。


 しょれに見捨てない読者の方々もそれなりに

 いらっしゃるようでしゅし……

 これくらいにしておきましゅか。


 それではそろそろ、本編スタートしましょう」




│ ■バクシア国・首都ブラン     │

│ ■高級青果店『パッション』応接室 │




「おう、いらっしゃい!

 女神様、それにナヴィさんも」


黒髪黒目、そして日焼けしたような肌色の

少年が姿を現し、


「メイから、フラールに付きっ切りと聞いて

 おりましたけど」


銀のロングウェーブの髪を揺らしながら、

その妻の女性も室内に入って来る。


「まあ付きっ切りと言いますか―――

 今、フラールとバクシアの統合でいろいろ

 忙しくなっているでしょう?


 それで、多分今一番仕事が集中しているで

 あろうところの応援に行っておりまして」


「まあ主に……

 バーレンシア侯爵のところとか、

 それとバーレンシア侯爵のところとか、

 あとバーレンシア侯爵のところとかでしゅね」


フィオナとその従僕の答えに、シモンとポーラは

微妙な表情となるが、


「あ、でも事務処理は一通り終わったとか

 言ってましたよ」


「細々とした書類は後でも良かったらしいん

 でしゅけど、『今とにかくやってしまえ!』

 状態になってしまったらしゅくて。


 まあこちらから例のポーションを供給し続けて

 いましゅたしね」


それを聞いた若い夫婦は顔を見合わせ、


「あー、あれかあ。

 俺も飲ませてもらった事があるけど、

 スゲー効くんだよな」


「本当にそうですよ。

 『回復した!』って感じが一気に来ます

 からね。


 あちらの世界の人は、ああいうものが

 身近にあって、うらやましい限りです」


シモンとポーラも、地球・日本に招待された

事があり―――

コンビニやドラッグストアで、多種多様な

栄養ドリンクやスポーツドリンクをその目で

見て、さらに体験もしているので、


『うらやましい』という言葉には、それなりに

実感がこもっていた。


「まあまあ。

 時々差し入れに持って来ますから……


 それで、最近の調子はどうですか?」


「しょういえば地球(あちら)では、果実やその

 加工品を調べまくっていましゅたよね。


 何かこっちで売れたものとかありましゅ?」


実際には、地球のものを異世界(こちら)に持ち込むのは

厳禁なのだが―――


果物類に関してはフィオナが、『果樹の豊穣を

(つかさど)る女神』であり、指定のあった果物を

こちらで再現するという手法で持ち込んでいた。


「ああ! 全然甘さが違うからな。

 それにシロップ漬けもこっちにあるしさ。

 そこそこ保存期間が長いんで重宝しているよ」


「でも、あの缶詰というものですか?

 あれを再現出来たら一番いいんですけど……」


シモンの次にポーラがおずおずと語るが、


「あ~、さすがにそこまでは」


「技術を教える事は構わないのでしゅが、

 その材料までとなると―――


 あくまでも、こちらの世界の物だけで

 再現出来るというのが原則でしゅからねえ」


申し訳なさそうに、フィオナとナヴィが返す。


「ああいや、気にしないでくれ。

 そもそも別世界の物をもらえるってだけでも

 御の字だしな」


「しかし、あそこでもまだ神の世界では無いと

 いうのが驚きです。


 あと何百年経てば、追いつけるのやら……」


地球とこちらでは、文明的に二・三百年ほどの

開きがあり、


そういう意味では彼らはオーバーテクノロジーに

触れていると言えた。


「まあないものねだりをしても仕方がない。


 それで、フラールの方は落ち着いたと見て

 いいのかい?」


そこで若い高級青果店の跡継ぎが、話を元に

戻し、


「ですね。

 今は一仕事終えて、ゆっくりしていると

 思いますよ」


「例の栄養ドリンク、もといポーションも

 たくさん置いてきましゅたし。


 あ、しょういえば気になる事が」


ふと女神の従僕から疑問の言葉を聞き、


「はい、何でしょうか?」


妻のポーラが対応すると、


「いえ、確かここでは―――

 アルプ君がかじった果物が一番の売り

 でしゅたよね?」


「あー!

 そういえばそうでしたね!


 んで今彼は新婚ほやほや、ラブラブオーラ

 全開の子作り☆ワッショイ時期なんですけど

 今のところどうなってます?」


彼の妻として、フィオナはその事について

質問してみると、


「あ、ああ、あれかあ。

 当然今もやっているけどさ。


 ただ前ほど機会は多くなくなっているし、

 金持ちに集中するのも何だか……って事で、

 制限をかけているんだ」


「とは言いましても、前回のように特別な

 個室に通すのではなく―――


 まる1日、そのためだけの日を用意して、

 アルプ君に『その作業』のみをやって

 もらうだけですけどね。


 フルーツは予めカットされているものを、

 少しかじってもらい、それをお皿に並べて

 提供する、という感じです」


ふむふむ、と女神と従僕はうなずき、


「効率化した……という事でしょうか」


「しょれで問題無いのであればまあ」


その言葉にシモンとポーラは少し目を

反らし、


「まあでも、ありゃある意味アルプ目当てでも

 あってさ」


「『目の前でかじって見せてー!!』という

 お客様が多いので、目下それをどうしたものか

 検討中です」


それに対し、フィオナとナヴィはどう答えたら

良いのかわからず―――

しばらく沈黙の時間が流れた。




カシャ☆



―――女神フィオナ信者数:現在8412名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【女性冒険者パーティーの愛玩少年記】

https://kakuyomu.jp/works/16818093088339442288


ネオページ【バク無双】

https://m.neopage.com/book/31172730325901900


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

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