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08・いや人間じゃないのは知っているんですけど

( ・ω・)家のフローリングがなかなかの

冷却を(板の間はキツい)


日本・とある都心のマンションの一室―――


そこには、黒髪セミロングのやや目付きの悪い

少女の姿をした女神・フィオナと、


五人の人外が円を描くように座っていた。


ストレートの黒髪で顔の片側をワンレングスで

隠している邪神、


ブラウンのワンカールロングをした、

小悪魔コスプレっぽいシッポとコウモリのような

翼を持つサキュバス……


カラスのように黒い羽を持った、ブロンドの

ウェーブロングの髪を持つ堕天使、


和装に身を包み、黒髪ロングをポニーテールの

ようにした悪霊―――


黄色に近い首までの長さの金髪をウルフカットに

した、半人半獣の狐耳のワーフォックス……

この六名が正座をしたりあぐらをかいたりして

集っていた。


「では第一回、聖戦(クリスマス)の報告と

 反省会を始めます。


 まあ疲労も残っているとは思われますが、

 こういう情報共有は早い方がいいと

 思われますのでご了承ください」


フィオナがそう会議をスタートさせると、

他の人外の少女たちもうなずく。


「あれ?

 同じアルプ君の妻のメイさんは?」


「あー、彼女ならアルプの実家に戻っています。

 一応異世界(あちら)の人間で……

 まだ本格的に地球(こちら)住まいではないので」


邪神の問いに女神は答え、


「では体力は回復済みと?」


続けてのサキュバスの質問にフィオナは

首を左右に振り、


「いやあ―――

 後2・3日は使い物にならないんじゃ

 ないでしょーか。


 アタシとメイさんもそれなりに頑張った

 つもりではあったんですけどねぇ。

 やっぱり若さってスゴイわーと」


頬を赤らめながらもドヤ顔で女神は、

その無い胸を張る。


「確かその前に、ミモザさんと義弟(ぎてい)

 ファジー君が来ていましたよね?


 やっぱりその……

 『出来る』ようになった少年の体力は

 無限と言いますか」


次いで堕天使が、自身の経験と照らし合わせる

かのように語る。


「でもまあ、1対1ならそれなりに

 コントロールも出来るんじゃないで

 しょーか。


 最終的には『ワガママ』になった彼を、

 受け入れるような状態であったとは

 聞いております」


「あたくしたちとは異なり……

 お相手はお互いに1人ですからね……


 特にあたくしたちの場合は5人で、

 ですから……

 少々複雑な気持ちもありましたけど、

 今では良かったと思っておりますわ……」


女神の言葉の後に悪霊が続き、


「いえ、アタシとメイさんは確かに2人で

 アルプきゅんのお相手をしていますけど、


 あなたたちは5人でナヴィを相手にしたん

 でしょう?

 それで良かったってどゆ事?」


フィオナの疑問にワーフォックスがのけ反って

後方に転がり、


「いやぁ~……

 だってもう、次から次へと―――


 本能全開の私でも、意識が何回か

 飛びましたからねぇ。

 食事の時間だけがインターバルって

 いうか」


彼女の話に他の人外四人は、両腕を組んで

ウンウンと首を上下に振って、


「食事の時間はナヴィ様、普通に食べて

 いましたものね」


「そのギャップがまた……

 『何でも無い』とでも言わんばかりに

 口に運んでいましたから」


邪神とサキュバスがまず口を開き、


「それでいて、我々の事を気遣って

 いましたから」


「率先して飲み物やお代わりを、運んで来て

 くださいましたわね……


 本来ならわたくしたちが殿方であり、

 多くの人数の……

 こちら側をお相手してくださるナヴィ様の

 ために、動かなければならなかったの

 ですが……」


そして堕天使と悪霊もその時の事を思い出し

ながら、両目を閉じる。


「え……だってあなたたち5人が相手

 なんでしょう?


 いくらナヴィって言っても―――

 5人相手ですよ!?

 それってどれだけなの……!」


ゴクリ、と女神の喉が音を立てると、


「いやぁ、やはりビーストでしたわ、

 あのお方は―――


 ある意味、ハーレムという言葉を

 名実ともに体現していらっしゃる……


 正直、私たち以外にメンバーを増やそうか

 どうか、真剣に検討しています」


「お、おおぅ―――

 それはまた。


 え? でも聖戦でしょ?

 一泊二日でしょ?

 一人につきだいたいどれくらい……?」


ワーフォックスに、フィオナがおずおずと

聞き返すと、


「えーっと……」


「1人、どれだけだったかしら」


邪神とサキュバスが考え込み、


「夕食後、夜半までヤって―――

 でもその翌日は昼過ぎまで寝ていましたから」


「……その後、また再開して……

 食事を抜かせばまた夜半まで……」


堕天使と悪霊が顔を見合わせて話し合い、


「だーかーらー!!

 いったい回数にしてどれくらいって

 聞いているんですよー!!」


女神の質問に、彼女たちは困惑したように

目を伏せる。


するとそこに、赤茶のツインテールをした

獣人族の少女カガミが―――

八重歯のような小さな牙をのぞかせながら、

口を半開きにして入って来て、


「お、おぉおお……

 ただいまなの……」


「あれ? カガミさん?

 どうしてこちらへ?」


よろよろと歩いてくる彼女を、他の人外

五人娘が介護するように横にならせて、


「ええと、カガミさんは飛び入り参加と

 言いますか」


「フィオナ様のお母さま―――

 アルフリーダ様の計らいで、聖戦に参加

 していたのです」


邪神とサキュバスの説明に、女神は目を

丸くして、


「え? き、聞いてないんですけど……

 つまり相手は6人だったと?」


「はい。

 それで我々は途中でギブアップしたの

 ですが」


「……カガミさんだけはその……

 非常に体力が有り余っておられました

 ようですので……


 その後はナヴィ様と1対1の戦いに

 挑まれておりましたの、ですが……」


堕天使と悪霊が、心配そうな目をしながら

状況を説明する。


「そ、それで……

 いったいどれくらいの対戦を行ったん

 でしょーか……!?」


「私はえーと、夜の間は4回で―――

 翌日は3回としか」


ワーフォックスの答えにフィオナは肩を

震わせる。


「え? つまり1人7回……


 よっ40回以上!?

 にっ人間かナヴィ!!

 いや人間じゃないのは知っているん

 ですけどぉおおっ!!」


あたふたとする女神を、他の人外六人は

ただ沈黙して見つめ、


その中で入って来るなり横になった

カガミに、


「あ、あの~カガミさん?


 他の5人がギブアップした中、

 あなただけはナヴィのお相手を?」


「ウン。もー最後は乾くヒマが無かったって

 ゆーか」


「ち、ちなみに回数は……」


「10回から後は覚えていないなー……

 でも20回はヤってないと思う……

 時間的に……」


そこでフィオナ以外の人外五人娘は顔を

見合わせて、


「やはり、戦力強化が必要ですね」


「もはや検討段階ではないと思います」


邪神とサキュバスは他の人外娘の顔を

見回し、


「異議はありません」


「……というより、もはや早急に対応を

 しなければ……」


堕天使と悪霊もうなずいて同意し、


「ではカガミさんもナヴィ様の妻として、

 加わる事でよろしいですね?」


そしてなぜかフィオナもその輪に加わって

うなずき―――


「あ、じゃあ例のタワマン、カガミの分を

 増やさなきゃならなくない?」


「あ、そうですね」


「では次はその話を……」


と、聖戦反省会は次の議題へ移っていった。




カシャ☆



―――女神フィオナ信者数:現在8331名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【女性冒険者パーティーの愛玩少年記】

https://kakuyomu.jp/works/16818093088339442288


ネオページ【バク無双】

https://m.neopage.com/book/31172730325901900


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

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