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01・そういう話はどこか別の場所で

( ・ω・)今回から新章開始!!

そして第一話は茶番だけで終わった

(あまり変化は無い)


日本・とある都心のマンションの一室―――


目付きがやや悪い黒髪セミロングの少女と、

金髪ロングの抜群のプロポーションを持つ女性、

そして短い黒髪の、褐色肌の青年。


フィオナ・ルールー、

アルフリーダ・ルールー、

ユニシス・ルールーの神様一家が揃っていた。


そして一方では……

グリーンの短髪と瞳を持つ少年、アルプと

その母ソニア、


その二人に寄り添うようにして、アルプに

そっくりかつ二・三才ほど年下の少年がいた。


「その子が、アルプさんの父親ですか」


「髪の色はブラウンに近いですけど、それ以外は

 息子さんに瓜二つで―――」


アルプのもう一人の妻であるメイの両親、

シオニム・ネクタリンとレン・ネクタリンが

感想を述べ、


「ありがとうございます。


 まさか、死んだ後の我が子の結婚式を、

 転生後のこの目で見られるとは思いません

 でした」


元アルプの父親・マムール……

その死後に転生した少年がペコリと頭を下げる。


「おぉお―――

 血ってすごいですねえ」


「アルプちゃんと兄弟って言っても、

 通りそうですわ」


同じシルバーのロングウェーブの髪を持つ、

メイとポーラが続き、


「しかし、生まれ変わった父親まで

 ご招待とはな。


 さすが神様、何でもアリだぜ」


ポーラの夫である黒髪黒目の少年……

シモン・ストラジェンが呆れるように語る。


「そういえば、シモン殿のご両親は?」


「酔いつぶれて寝ちまっているよ。

 それにおふくろが付き添っている」


徴税官であるシオニムの言葉に、息子として

シモンが答える。


実は彼らは結婚式の帰りであり、


神であるルールー家のフィオナと、


ボガッド家(旧クリスプ家)のアルプ、

ネクタリン家のメイ、


この三家の結婚式であり、それぞれの家族が

招待されていた。


「でも、お義父さまとお義母さまを

 呼べなかったのは残念でした」


ソニアが軽いため息混じりに話すと、


「それは仕方ありませんよ、ソニアさん」


「あっちでも合同結婚式がありましたからね。


 バーレンシア侯爵様を始めとして、他の方々も

 疲れ切っていましたから―――」


向こうは向こうで、


バーレンシア侯爵とシッカ伯爵令嬢、

ビューワー伯爵とグラノーラ令嬢、


シモンとポーラ、

ファジーとミモザ、

メルリアとキーラ、


ネーブルとシンデリン・ベルティーユ姉妹と……

実に六組の合同結婚式が開催され、


さらにそこへフィオナとアルプ、メイの式も

執り行われた事から、


疲労の順位として、まず一番身分が高く責任も

大きかったバーレンシア侯爵がダウン、


そのサポートを行っていたビューワー伯爵に、

さらに年齢の問題でボガッド家の老夫婦も

辞退したのである。


「ファジー君やカガミちゃんは―――

 眷属といえども、厳密にはこちらの結婚式に

 関わりが無かったので……

 呼べなかったんですよね」


「友達、という枠でも良かったんですけど、

 さすがに神様相手に友達というのは。


 カガミさんだけはOK出していましたけど」


フィオナとメイのやり取りを聞いて、他の全員が

苦笑する。


「しっかしまー、役所の職員ども―――

 この際だからウチのナヴィとあの

 人外娘たちの結婚式も、同時にやろうかって

 持ち掛けたのに。


 邪神や悪霊に結婚式場の使用許可は

 出せないって、どーゆー事よ」


「いやママ。

 こればかりは、役所の人たちの言う事が

 正しいから―――

 管轄外もいいところだし。


 だいたいこの前、限理神・マファーダとの

 戦いが終わったばかりだろう?」


不満顔のアルフリーダを、夫のユニシスが

なだめる。


「あの、そういえばナヴィさんはどこに?

 結婚式の時はいたと思うんですけど」


アルプが周囲を見渡しながら聞くと、


「軽く何か作りましたので、どうぞ

 食べてくだしゃい」


と、軽食と飲み物を持って銀髪の美少年が

部屋に入って来た。


皆がそれに各自手を伸ばし、飲食が一段落

すると、


「しかし、アルプが神様と……

 それも女の子2人と結婚とはなあ。


 ソニアにも苦労をかけたな。

 よくあの果樹園を守ってくれた……」


アルプの父、マムールが転生前の家族に

向かってしみじみと語る。


「そういえばお父さん。

 結婚式の時は死ぬ前の姿だったけど、

 今はどうして転生後の姿になっているの?」


自分より年下の姿になっている父親に、

息子が疑問を口にすると、


「いや、自分もいつの間にかこうなって

 いたんだ」


その言葉にフィオナが反応し、


「ママ? どーゆー事?」


「え?

 だってそれはぁ~、ソニアちゃんの希望で」


女神母娘のやり取りの後に、第一眷属の母に

視線が集まる。


「え、えっと……♪

 せっかく若返ったんだし、そのままの姿の方が

 いいかなあって」


「いや自分、死んだ時もまだまだ若かった

 はずだけど」


もじもじしながら話す妻に、夫は正論で返す。


「でもでもだって!

 結婚して子供まで作った(ひと)が小さい頃の姿の

 ままで現れたら―――

 いろいろと挑戦したくなるじゃありませんか!

 あんな事やこんな事を」


その言葉に女性陣は目をそらし、男性陣は

複雑な表情になる。


「まあまあ、こういう機会はめったに

 無いんだし……

 何事も経験という事で」


「えーとね、ママ?

 そういう話はどこか別の場所で」


さすがにユニシスがアルフリーダを

たしなめると、


「あ!

 じゃあソニアさん、レンさん。

 今から例の施設へ行きません?


 ここからだと、あのコスプレとかいろいろな

 道具が揃っているところがいいかと」


するとソニアは元夫であるマムールの腕を、

そしてレンはシオニムの片腕をつかみ、


そう言うアルフリーダ本人は、いつの間にか

小さくなった(した)ユニシスを抱きかかえる。


「わたしもお願い出来ますか!?」


すると、ポーラもシモンの腕にしがみつく

ようにして叫ぶ。


「じゃあシモン君のご両親も呼びましょうか。

 あと年齢制限があるから、みんなそれなりの

 年齢にしておくわねー」


そこできゃあきゃあと言いながら女性陣は、

男性陣を引っ張ってドアへと向かう。


「アルフリーダ様!

 あの、私とマムールの年齢差を逆転させる

 事って可能ですか?」


「もちろん可能よー♪

 あ、それなら一戦終えた後で交代してみる?」


「それこっちもお願いします!!」


「神様の世界って何でもアリですのね~♪」


そして後に残されたフィオナ・アルプ・メイ・

ナヴィの面々は―――


「どうしましょうかね、コレ」


「どうしましょうか、フィオナ様」


まず妻二人が顔を見合わせ、


「ま、まあ……

 仲が悪いよりはいいかと」


気まずそうにアルプがそう話すと、


(さか)るなら私、外へ出て来ましゅけど」


「ちょっ!!」


顔を真っ赤にする少年に対しフィオナとメイは、


「「ありがとうございます!!」」


そう言って深々と頭を下げ―――


「まあ言ってもムダでしょうけど、

 ほどほどに……


 それじゃあ本編―――

 あ、もう尺がないでしゅね」


そしてナヴィもマンションを後にし……

恋人だけの空間が残された。




カシャ☆


―――女神フィオナ信者数:現在8180名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

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