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27・果実の神が持っていい火力じゃない

( ・ω・)今月の15日で6周年になりました!

……え?(五度見)


日本・とある都心のマンションの一室―――

ではなく、天界・フィオナの神殿(じっか)


そこでやや目付きの悪い黒髪セミロングの

少女と、


ブロンドの長髪を持つ、豊満な体つきにして

細いウエストの、抜群のプロポーションの

女神が相対していた。


「ねーねーママ、胸ってどうやったら

 大きくなるの?」


「ええと……これと言って、ねえ?

 い、遺伝じゃないかしら?」


「その遺伝がアテにならねーんだよ

 コンチクショー」


突っ伏すように、フィオナはテーブルに

顔をくっつける。

アルフリーダはそんな娘を心配そうに見ながら、


「いやでも、もう関係持っちゃったんでしょ?

 別に今さら胸に執着する必要も」


「そりゃアタシ1人だけだったらいいです

 けどね?


 ライバルがいるんですよラ・イ・バ・ル!

 しかもアタシとあんまり外見年齢変わらない

 っていう」


フィオナはメイという少女と一緒に、アルプの

妻(予定)となっており、


そしてその『成長』『発育』は彼女よりも

一段(おと)っている、という事実に悩んでいた。


「で、でもそういう違い?

 がある方が、楽しみ方にもバリエーションが

 出てくるんじゃ」


「そのバリエーションが圧倒的に少ないんですよ

 我が軍は!


 ()でる(つか)む揉む()まむ吸う舐める(こす)る埋もれる

 挟まる―――


 取れる戦術(タクティクス)の幅が少な過ぎるんです!」


同性(むすめ)の言う事を理解出来なくもない母親は、

複雑な表情になって、


「う~ん……

 何かいい事って無いのかしらねえ」


するとフィオナはイスに腰を掛け直し、


「あ~、ちょっとだけ?

 って思える事はあります」


「ほうほう? それはどんな?」


テーブルの上にアルフリーダが身を乗り出す

ようにして聞き返すと、


「眠る時、アルプきゅんはたいていアタシの

 腕枕というか、胸の中で寝るんですよ。


 メイさんの胸で眠る事もあるんですけど、

 その、多分―――

 アタシの方が呼吸が楽なのでは、って」


「あー、確かにそれはあるかも知れないわね。


 私もパパやナヴィを寝かしつける時、

 危うく呼吸困難にさせた事があるから……


 なるほど、それは盲点(もうてん)だったわね」


何とか利点を見つけた、と思った母親はそこから

続けて、


「……いえ、それはむしろアリね。

 まだ胸が成長していない時まで戻って、

 パパを寝かしつける……!


 そしてパパは大きいままで……

 そうなれば年下が主従逆転、下剋上(げこくじょう)みたいな

 シチュも味わえて―――」


「おお、エンジンかかって来ましたねママ。

 いいですよー。

 もっとフルスロットル全開で!

 そしてアタシの(かて)に……!」


そしてその光景を、黒髪黒目の青年と、

シルバーの短髪の美少年が一緒に見つめ―――


「僕たちは何も見なかったし聞かなかった、

 いいね」


「そうでしゅね。

 それではそろそろ、本編スタートしましゅ」




│ ■コザイ国・某所遺跡 │




「フィオナ様!?」


「ばかな、こうも簡単に―――」


バーレンシア侯爵とビューワー伯爵は同時に

状況を理解し、そして戸惑う。


「ど、どこへ……!?」


レイシェンもまた周囲を見渡すが、どこにも

フィオナの姿は見えず、


「待って!

 あの2人もいないよ!」


「本当でしゅ。

 という事は連れ去らりぇた……


 気配すら感じない、どういう事でしゅ?」


カガミとナヴィも、いつの間にか消えた

フォルドとワーダーの存在に、動揺を

隠せない。


「全て計算済み―――

 罠にかかってしまったという事か」


「そのようですわね」


悔しそうにうめく侯爵の前に、女性の声が響く。


見るとそこには、女性魔族二人が魔族青年と

入れ替わるように立っており、


「……!

 テクスとエクシル、でしゅか」


すでに二人と相対していたナヴィが、

その正体を明かすように語る。


「ええ、そうよ」


「そちらの女神様は、今―――

 マファーダ様と同じ空間にいるわ。


 決着までそう時間はかからないでしょう。

 それまで待つ事ね」


その言葉に、女神一行は彼女たちと対峙(たいじ)し……

膠着(こうちゃく)状態となった。




「―――来たか、憎き神々の娘よ」


「っ!!

 限理神・マファーダですね!?」


細長い、恐竜の骨格模型のような頭骨を

頭に被り……

魔族のボスが姿を現す。


「くっくっく……

 そう怯える必要は無い。


 果樹の豊穣を司る女神など、たいした

 戦闘能力ではあるまい。

 せいぜい、果物でも投げてみるかね?


 それに戦うのは余では―――」


「……えい」


限理神への答えはこれだとばかり、フィオナは

サブマシンガンを連射する。


「えっ!? はっ!?

 ちょっと待て果実の神が持っていい火力じゃ

 ないでしょう!?」


「知りませんよンなこたぁ!!

 現にこうして持っているんだから別に

 いいでしょうが!!」


戦争映画のように弾丸をバラ撒くフィオナから、

転がりながらマファーダは避けまくる。


「くっ!!

 石壁(ストーンウォール)!!」


何とか魔法で障害物を出し、弾丸を食い止めた

彼は、その後ろに身を隠す。


「ハァハァ……

 もう何なのこの子は!?


 さすがにあの神々の娘、一筋縄ではいかぬか」


「えーと―――

 アタシ一応テクスさんやエクセルさんと戦った

 事があるんですけど。


 あの2人から何か聞いてません?」

(■10章28話

意味不明過ぎて逆に怖い参照)


「いや聞いた事は聞いたけども!

 素材がオレンジとかパイナップルとか

 ブドウってどういう事!?」


「出来ちゃったものは仕方が無い!

 それにアタシだってただでやられたりは

 しませんからね!」


特殊部隊みたいな装備で、近代戦の突撃銃の

ような武器を構えながらフィオナは応答する。


「ま、まあ良い……

 予想以上というか予想外ではあったが、

 これから起こる事に変わりは無い。


 余の勝利と貴様の敗北という事にはな……!」


そして限理神は石壁を盾にしながら、しばらく

にらみ合いの状態に入った。




一方その頃、魔族女性二人と対峙している

女神一行はというと―――


「あ、そちらがあの絵にあった

 侯爵様ですね!?」


「ま、待ちなさい!!

 ナマモノを本人に告げるのはマナー違反だと

 知らないのですか!!」


「そ、それは失礼を……

 しかしこうして本物を間近で拝見出来るとは。


 そういえばそちらの伯爵様も―――

 若々しいですが、もっとお年を召していると

 いうのは本当でしょうか?」


「あー! 女性に年齢を聞くのはタブー

 なんだよー!

 あ、でも男の人だからいいのかな?」


と、女性同士なぜか口論というか

やり取りを始め、


「えーと、どうしようか?」


「取り敢えず、攻撃は無いようですから……

 話すだけ話させてみましょうか?」


「多分それがいいでしゅね」


と、男性陣はそれを遠目で見守っていた。




カシャ☆


―――女神フィオナ信者数:現在7941名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

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【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

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