表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
338/402

15・盛り上がりが最高潮なところに新たなネタ投下

( ・ω・)今年の夏はなるべく会社にいるぜ!!

(夏休みより冷房が業務レベルのところに

いたい)


日本・とある都心のマンションの一室―――


目付きの悪い黒髪セミロングの少女と、


銀の短髪をした美少年、


そして、抜群のプロポーションを持った長髪・

長身の女性が向かい合って座っていた。


「んー、アタシとしては実際ここも

 住みやすかったですし……

 引っ越しとかは」


「治安もそれほど悪くないでしゅしね、

 ここは」


「それはそうなんだけど―――

 アルプ君と結婚するんでしょう?


 それにフィオナちゃんだけじゃなくて、

 メイちゃんもいるわ。

 2人に子供が出来たら、あっという間に

 狭くなっちゃうわよ?」


フィオナ・ナヴィ・そしてアルフリーダの

三人は、


ナヴィと人外五人娘との新居としてタワマンを

購入するにあたり、


同じタイミングでフィオナにも、もっと広い

マンションへの引っ越ししないかという事で

話し合っていた。


「こここ子供なんてそんなっ!!

 ま、まだ先の話だと思いますしぃ!?」


顔を真っ赤にして困惑する女神(娘)に、


「確かにまだ先の話だと思いましゅけど……

 その時になってから慌てるよりは」


「まあこっちも今すぐってわけじゃなくてね?


 ただいい機会だから、パンフレットとかに

 目を通しておいた方がいいんじゃないかって」


従僕&お目付け役の少年と、女神(母)は

やんわりと話を進める。


「い、いやでもこういうのって、メイさんも

 いた方がいいと思うんですよねー。

 それに旦那様であるアルプきゅんも」


「もちろんその2人にも後で話すわ?

 ただ今は身内として、フィオナちゃんの

 希望とかを聞いておきたいなーって」


「え、ええと―――

 でもアタシの好きなシチュというと」


アルフリーダはグイグイ押して来て、

フィオナもそれで何やら考え込む。


すると何か(ひらめ)いたような表情となり、


「あ、そうです!

 それならラブホテルを丸々買い取ると

 いう手も!」


そこでさすがにナヴィが割って入り、


「いや何を言っているんでしゅか。

 子作りはともかく子育てにはこの上なく

 最悪な環境でしょうに。


 あとアルフリーダ様、『そ、そうか……

 その手があったか!!』みたいな顔は

 おやめくだしゃい。


 それではそろそろ、本編スタート

 しましゅね」




│ ■コザイ国・王都王宮 │




「しゃて、被告人の方々―――

 何か言い訳はありましゅか?」


女性陣が集まっていた部屋で、ナヴィが

彼女たちを前に威圧する。


それは王女や王妃、伯爵や豪商の娘など身分は

関係無く……


「い、いや被告って言ってもですねえ。

 人質を取られていたわけですし」


「そ、そうですよ!

 戦力としてはアレでしたけど、あの魔族の

 2人もわたくしたちの攻勢に何かしらの

 ダメージを受けていましたよね!?」


フィオナとメイが何とか言い訳を探し出し、


「まあしょれはそうなんでしゅけどね。


 問題はその精神攻撃が、私たちにも

 効いたというのが」


彼がバーレンシア侯爵とビューワー伯爵に

目をやると、二人とも否定せず―――

呆れたような疲れたような微妙な表情となる。


それを見ていたレイシェンとマルゴットは、

ふぃっ、と目を背け、


「ま、まあちょっと焦ってしまいまして……」


「魔族とはいえあんな美形……

 しかもそれがさらっていくというシチュは、

 なかなか見られないものだったし?」


それでも申し訳なさそうに、ソニアとミモザが

返してくるが、


「ていうかアルプ君は息子、

 ファジー君は義理の弟であり恋人でしょうに。


 身内が誘拐されるという時に、あなた方は

 いったい何をしているんでしゅか」


そこでレイシェンがボソボソと、


「い、いやぁ~……

 ちょうど盛り上がりが最高潮なところに

 新たなネタ投下といいますか」


「火に油というか―――

 もう何ていうか全身に回っていて」


続けてマルゴットが言い訳を述べる。


「毒が頭にまで回っていたのは仕方が

 無いとはいえ……


 フィオナ様、貴女も一応女神でしゅよね?

 どうして止めなかったんでしゅ?」


「毒ゆーな。


 ま、まあアタシも女神として自覚は

 ありましたけどね?

 ただそれ以前に女というか?


 それにこれはアタシが爆心地というか……

 発生源でもありますので」


そこでバーレンシア侯爵とビューワー伯爵、

男性陣が割って入り、


「いえまあ、この文化? のおかげで、

 『枠外の者』も大人しくなったと聞いて

 いるし」


「『新貴族』の行動を抑えて、今のように

 連合各国が手を取り合っているのは―――

 このおかげと言えるのかも知れないような

 気がしないでも無いと言えるのでは、と」


歯切れは悪いが、功績の面も見てはどうかと

遠まわしに擁護する。


「……まあ、起きてしまった事は仕方が

 無いでしゅ。


 アルプ君とファジー君の奪還を、これから

 講じなければ」


ようやくナヴィも冷静さを取り戻し―――

今後の行動を練る事になった。




│ ■コザイ国・某所 │




「クックック……


 そうか、フォルドとワーダーが女神の眷属の

 少年を拉致する事に成功したと」


コザイ国辺境・洞窟の奥深く―――

限理神・マファーダが潜む地下基地。


そこで彼は、配下である女性魔族の二人から

報告を受けていた。


「はい。間もなくここに2人を連れて到着する

 ようです」


「詳しくは、フォルド・ワーダー両名の帰還後、

 直接お聞きになられた方がよろしいかと」


テクスとエクシルは(ひざまず)いて報告する。


「よし、これで後はゲストを迎えるだけだ。


 そうそう、眷属の少年は人間なのだな?

 ならば扱いは魔族と同じというわけには

 いくまい」


「ご心配なく、マファーダ様」


「すでにこちらで『歓迎』の準備をしており

 ますれば」


二人の言葉を聞いたマファーダは上機嫌で、


「ククク……

 さすがに『哄笑(こうしょう)の魔女』・『落煌(らっこう)堕神(だしん)―――

 抜かりは無いわ。


 人質の扱いはお前たちに任せる。

 くれぐれも『丁重(ていちょう)』にな」


その言葉を最後に限理神は背を向け、

そして二人はそのまま闇に姿を溶かした。




「テクス様!」


「エクシル様、人質作戦は……?」


魔族の女性エリアに戻った二人は、

次々と他の魔族の女性陣から質問を受け、


「2人の眷属の少年の拉致に成功したそうよ」


「間もなくフォルドとワーダーが連れて

 来るはず。


 そしてマファーダ様から―――

 その少年2人の扱いを一任されたわ」


二人の言葉に女性陣は()たけびのような

咆哮(ほうこう)を上げる。


「よっしゃあぁあ燃えて来たー!!」


「衣装はどんなジャンルも取り揃えて

 おりますので!!」


「あの本の絵そのままの人間がナマで

 届きますのね!?


 そして捕虜(ほりょ)!!

 (とら)われの身!!

 ああ、なんて甘美(かんび)な響きでしょう……!!」


彼女たちはすでに妄想の世界に突入しており、

奇妙な一体感が周囲を包んでいた。




カシャ☆


―――女神フィオナ信者数:現在7744名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【かみつかれた】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16818093073692218686


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【毎日更新中!】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ