05・それが一番心配なんですけどね
( ・ω・)4月で25度って
夏どうなるのか(錯乱)
日本・とある都心のマンションの一室―――
銀髪の美少年従僕を前に、黒髪セミロングの
女神と、銀のロングウェーブの髪を持つ少女が
緊張しながら佇む。
「それでは発表しましゅ。
料理・洗濯・被服・清掃……
総合得点400点中120点!
今までどうやって生きてきた!?
女子力対決エントリーナンバー1!
フィオナ・ルールーしゃんです!!」
ガックリと肩を落とす女神に、隣りの少女は
胸を張り、
「続けてエントリーナンバー2人目!!
メイ・ネクタリンしゃん!!
総合得点400点中130点!
とにかく料理がダメ! 私食べる人!!
他も決して良いとは言えましぇん!
何をもって胸を張っているのか!?」
「そ、それでもわたくしの方が、10点だけ
勝っていますしぃー」
少女は女神よりも勝っているとの事実を、
何とか前面に押し出そうとするが、
「そ、それだって料理の10点だけじゃ
ないですかぁ~……
第一、アタシ神ぞ? 女神ぞ?
それでアルプきゅんの危機を何度も救って
いたりするしぃ?
ただの人間の貴女が女子力とかでたかが
10点勝っているぐらいでですねえ」
「ふっふーん♪
そういうのを負け犬の何とかって言うん
ですよー?」
バチバチと火花を散らすフィオナとメイに、
審判役であるナヴィはふぅ、と一息ついて、
「ていうかでしゅね。
私だっていつまでも付きっ切りという
わけにもいかないんでしゅから。
新婚状態になったら私はここから姿を
消しましゅよ?
料理・洗濯・被服・清掃の中で―――
どれか1つでも80点くらい付けられれば、
安心して家事を任せる事が出来るんでしゅ
けどね……」
彼の言い分に少女二人が振り向き、
「というかナヴィ!!
あなた男のくせに総合得点400点中、
380点っていうのがおかしいんですよ!
この女子力お化けぇーーー!!!」
「完璧超人過ぎて女としてのプライドが
絶賛崩壊中ですよもう……
さすがフィオナ様のお母さまの従僕……」
アルプの妻となる予定の二人は、非難めいた
視線を彼に向けるが、
「そうは言いましてもあなた方が全体的に
壊滅的過ぎるんでしゅよ。
ちなみにアルプ君にも以前エントリーして
もらった事がありましゅが、彼の場合
総合得点400点中320点となかなかの
好成績でしゅたよ?」
夫(予定)の少年より家事力が低いと
言われた二人は、さすがにへこむ。
「まあ彼の場合、子供の頃から労働力と
カウントしゃれていた、というのも
あるかも知れましぇんが―――
とにかくお2人は要花嫁修業でしゅ。
それではそろそろ、本編スタートしましゅね」
│ ■コザイ国・王都 │
「何つーか、お祭り騒ぎだな」
中肉中背、濃い緑の短髪をした男がつぶやき、
「序列下位国が堂々と上位国を招致出来るんだ。
そりゃ盛り上がりもするさ」
薄いブラウンの短髪のやや細身の男がそれに
答える。
彼らの名前はトニックとソルト。
限理神・マファーダの配下である……
テクス、エクシル両名の調査が女神一行が訪れた
地を中心に調査された事が判明したため、
そのカウンターとして、今度はこちらから
相手を調査しようと送り込んだ人員である。
「しっかしまあ、調査しようとした矢先に、
女神様ご一行を呼ぼうなんて考えるたぁな」
「つーか、限理神復活とその脅威は各国の
トップ・上層部には共有されているんじゃ
なかったっけ?」
二人の青年は小声で話し合うも、
「表面上は、その脅威は去ったって事に
なっちまっているからなあ。
王としても止めようがなかったんじゃ
ねーか?」
「それにまあ、祝賀イベントというかお祭り
みたいなものだし―――
止める理由が無いっちゃ無いしなあ。
下手にストップをかけると真相がバレちまう
可能性もあるし」
彼らは諸事情をそれなりに分析しながら、
状況を語る。
「そういや、マファーダとやらが復活した
地下遺跡も見て来たが」
「見事なまでに何も無かったしなあ。
もう調べるとこ無くね?」
限理神・マファーダの拠点はコザイ国に
あったが……
さすがに最初の遺跡からは離れたところに
作られており、
魔法で巧妙に隠されていたため―――
ただの人間であるトニック・ソルトには
見つける事は出来ず、
王都という、序列上位国でいえば町レベルの
場所を中心に調査していたところ……
女神一行を招致する、という情報に行き会たった
というわけだ。
「ま、女神様ご一行招致の情報はすでに、
トーリ財閥経由で送ったし。
優先順位みたいなモンまであったからなあ。
それ見て判断してもらうか」
「後はここで追加情報を調べておこう。
あっちからも何か指示が来るだろうし」
そう言いながら二人の青年は、自分たちが
拠点としている宿屋へと足を向けた。
│ ■フラール国・アルプの果樹園 │
│ ■アルプの家 │
「どうしましょうか」
「?? どうって、フィオナ様。
コザイ国には行かないんですか?」
女神の言葉に、グリーンの短髪の眷属であり、
夫予定の少年が聞き返す。
「バートレット様やマルゴットさんも
仰っていたでしょう?
罠の可能性が捨て切れない、って」
息子と同じグリーンの長髪を持つソニアが、
たしなめるように話す。
あの後、ビューワー伯爵とグラノーラ令嬢、
カップル組から伝えられたのだが―――
バーレンシア侯爵、シッカ伯爵令嬢も同様の
懸念を持っていたらしく、
まとめて行動するのはリスクが大きい、
もう少し詳しい情報が入ってから、
という事になっていた。
「ま、まあ女神様の言う通りにしていれば、
何も問題はありませんからっ!」
「今回、それが一番心配なんですけどね」
第一眷属の少年の言葉に、第三眷属の妹が
反応する。
そして今後の動き次第、という名の現状待機に
入った。
│■フラール国・バクシア国代官館(改3)│
「うん? これは……リスト?」
「どうかしたのですか?」
トーリ財閥経由で来た情報に、
バーレンシア侯爵が目を通す。
「例の、コザイ国が呼ぼうとしている
人選らしいけど」
レイシェンが彼の肩越しにその書類を見ると、
「えーと―――
アルプ君とファジー君が最優先、
次に……シモン? あの青果店の?
確かに女神様一行の中では古株でも
あるけど……
次にビューワー伯爵様、
そしてバーレンシア侯爵様……
出来れば、という欄にメイさんとカガミさん、
私の名前も入っていますね」
ブロンドのロングの髪を垂らしながら、彼女は
首を傾げる。
「ものの見事に上から順に男の名前しか
書いていないのがね―――
普通、こういうのって対外的にアピールする
ためにも、女性から呼ぶと思うんだけど」
クロスの傷を持つ侯爵もまた疑問を呈するが、
「ま、まあ……
そこは商売とは少し異なるのでは、と」
「あー、そうかも知れないね」
目が泳ぐレイシェンにバーレンシアは
気付かず、ひとまず書類をテーブルの上に
置いた。
カシャ☆
―――女神フィオナ信者数:現在7577名―――
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