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01・美形さんっていう話じゃありませんか

( ・ω・)なろうの仕様変更がきつい

(年寄りは変化に弱い)


日本・とある都心のマンションの一室―――


ドアが開く音がして、黒髪セミロングの

家主の少女が、帰宅した人を出迎える。


「ただいまー、フィオナちゃん」


「た、ただいま戻りました」


帰って来たのは……

長い金髪の抜群のプロポーションをした女性と、

グリーンの短髪と瞳をした少年。


「お帰りなさい。

 この世界はどうでした? アルプ」


女神は夫(予定)である少年に問いかけ、


「ここが神々の世界ではないと知って、

 すごく驚きました!


 こんなにすごい発展を遂げた世界も

 あるんですね……!」


第一眷属の彼は興奮冷めやらぬといった感じで、


「わかりますわかります!


 わたくしもこの世界に来た時は、何ここ!?

 って思いましたもの」


そこへ銀のロングウェーブの髪を持つ、

アルプの二人目の妻(予定)である少女も

合流する。


「私もこの世界―――

 フィオナちゃんに紹介してもらってもう

 何年か経つけど。


 いやー、暮らしやすさもさる事ながら、

 その文化!

 神の世界にも結構導入しているものが

 あるわよ♪」


その言葉にアルプは素直に称賛(しょうさん)の目を……

アルフリーダ・フィオナ・メイの女性陣の三人は

ドス黒く妖しく目を光らせる。


「そういえばママは大丈夫でした?

 ホラ、何だかんだいってこの国の人たちとは

 目や髪の色が違うから」


「んー、でもアルプちゃんを連れていたからね。

 ホラここだと私も彼も外国人だし―――

 親子連れって見られたんじゃないかしら」


そこでフィオナとメイはうなずきながら、


「へー、いいなあ。

 アタシはパパ似なのか黒髪だし、顔立ちも

 どこか日本人っぽいんですよね」


「確かにフィオナ様……

 お母さまのアルフリーダ様と一緒だと逆に

 違和感がありそうな」


するとそこに銀髪の美少年―――

従僕であるナヴィも加わり、


「いえ、しょんな事もないでしゅよ。

 外見はブロンドと黒髪で異なりましゅが、

 行動なんかはそっくりでしゅし」


「そう?」


「よく見ているじゃないの。

 でもどんなところが?」


彼の言葉に母娘は二人して聞き返すと、


「しょうでしゅねえ……


 外でアニメや漫画やソシャゲの美少年の

 ポスターを見つけた時とか、18禁の店で

 物色しゅる姿なんかはそりぇはもう。


 クローンかコピーと思えりゅほどに」


ナヴィの答えに女神二人はそろって目をそらし、


「じゃあそろそろほんぺんすたーとしましょうか

 ふぃおなちゃん」


「そうですねおかあさま。

 それじゃそれいけれっつらごーです」




│ ■ミイト国・首都ポルト      │

│ ■シンデリン(トーリ)家屋敷   │




「うーん」


「いつまでもうなっているだけじゃダメだよー。

 情報は共有しないと」


悩む女神に対し、赤茶のツインテールを持つ

獣人族の少女・カガミが促す。


「女神様のなされた事ですから、独断専行という

 事にはならないでしょうが」


「……新たに情報が入っている以上……

 そこは話しておかないと……」


トロンとした目つきの女性と、能面のように

無表情な妹―――

トーリ財閥の姉妹、シンデリンとベルティーユが

意見を言い、


「限理神・マファーダの手先について、

 さらに新たな幹部クラスの存在がいる事が

 判明したのです。


 それを踏まえて話せば、勝手に敵側と交渉して

 退かせたのも、やむを得ないと判断されると

 思いますよ?」


黒髪黒目の従者・ネーブルが補足する形で、

各地と神託を繋げる事となった。




│■フラール国・バクシア国代官館(改3)│




そして女神・フィオナの意向を受け、


バーレンシア侯爵の住居兼仕事場となっている

代官館において、フラールの主たる者が集められ、


ビューワー伯爵とグラノーラ令嬢、

シッカ伯爵令嬢、


そして第一眷属であるアルプ、その母ソニア、

第三眷属の妹メイも一堂に会していた。


「さてと、今回フィオナ様からの報告によると、

 限理神とやらの手下であるテクスとエクシルを

 交渉の末に『痛み分け』して……

 その時は戦闘中断したという事だけど」


青みがかった短髪に、頬のクロスの傷が特徴的な

バクシア代官がまず語り、


「フォルドとワーダーの情報を引き出したとの

 事ですが―――


 魔族の幹部クラスの状況がわかって来た

 だけでも、前進したと思います」


いかにもな女性騎士といった風体の、ロングの

金髪を持った伯爵令嬢が婚約者の次に続く。


「その下に、さらに配下がいるようですね」


「組織立っている、という事でしょうか」


ホワイトシルバーの短髪をした、実年齢にしては

若く見える貴族青年と、


その恋人である真っ赤なロングヘアーに、勝気な

瞳をした女性が意見を語る。


「でも……

 あちらの狙いはフィオナ様なんでしょう?」


「そんなに大勢で、女神様といえど1人の少女に

 対し、準備するものなのでしょうか」


「わたくしも、ちょっと戦力が過剰のような

 気がするのですが」


親子そろってグリーンの髪を持つ母と息子が

不安気に話し、また少年の妻(予定)である

少女も同調する。


「そうだねえ。

 今のところ各地の調査に留めているし、

 そんなに人手が必要かな?

 と思わなくも無い。


 だけど、フィオナ様がこの世界の女神と

 考えると―――

 神様無き後の世界なんて、それこそ

 限理神が乗っ取ろうとしてもおかしくはない。


 何やら女神様のご両親と因縁がある

 みたいだし、意趣返しにそう考えても」


軽い口調でバーレンシア侯爵が説明するが、

目は笑ってはおらず、


ただ基本的にフィオナ以外にもこの世界に

神はおり、また彼女は果樹の豊饒の女神で

あって、本来はそれほど戦力にはなり得ない

ポジションなのだが、


今までの経緯もあってか、彼らのフィオナに

対する認識は、唯一神・創造神に近いものに

なってしまっていた。




│ ■バクシア国・首都ブラン  │

│ ■ボガッド家屋敷      │




「なるほど……

 テクスとエクシルの2人は偵察・調査用の

 幹部と考えると、


 そのフォルドとワーダーとやらは、その後の

 侵略用戦力という可能性もありますな」


時を同じくして、バクシアでは―――

ボガッド家当主であるローン・ボガッドと、

その妻クレアの老夫婦、


また褐色肌に黒髪の、高級青果店『パッション』

の跡取りである少年・シモンに、


その恋人で第三眷属でもある、銀の

ロングウェーブの長髪を持つ女性、ポーラも

集っていた。


「まずは神様という最大の脅威から排除……

 そう考えていてもおかしくありませんね」


年配の女性がつぶやくように話し、


「何やらエラい話になってきてるなあ」


「神様と神様の争いですもの―――

 覚悟を決めませんと」


シモンの言葉を、婚約者の女性がたしなめた。




│ ■シフド国 メルリア本屋敷  │




「そんな事よりそのフォルドとワーダーについて

 詳しく教えてくれませんかね?

 美形さんっていう話じゃありませんか早く早く

 (だからこそ、調査や下準備を念入りに行って

 いるのでしょう。

 こちらも出来る限りの対応を考えなければ)」


「メルリア、本音が出てる出てる!

 建前が逆逆!」


豊満な胸を持つ眼鏡の女性・メルリアの言葉に、

すかさず銀髪の巻き毛の獣人族の少年・キーラが

ツッコミを入れる。


「まああの2人……

 ダ女神とカガミしゃんに任せてこの程度で

 済んでいる―――

 そう思った方が精神的に楽でしゅね」


『そういう貴方も本音が出ているわよ、ナヴィ』


女神がすかさず従僕にもツッコむが、


「私の場合心の底からの本音でしゅ。

 建前はありましぇんよ?」


『やー、それもどうなんだろう』


そんなやり取りをしながら……

神託による話し合いは続けられた。




カシャ☆


―――女神フィオナ信者数:現在7539名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。


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お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

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