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26・何とかするわ、『根性』で

( ・ω・)200話達成!!

応援ありがとうございます。

今回は実話混じりで(血涙)


日本・とある都心のマンションの一室―――


黒髪・セミロングの家主と思われる少女と……

シルバーの毛並みに鳩のような羽を付けた猫が

相対する。


「お、ナヴィ。

 久しぶりの猫天使バージョンですね?」


「ええ。

 今回で一応この作品も、取り敢えず200回に

 なったという事で―――」


そしてフィオナは飲み物に口をつけ、ナヴィは

体を曲げて毛づくろいをし、


「いやーしかしもう3年、こうまで続くとは

 思ってもみませんでしたよ」


「ええ。以前久しぶりに感想を頂いたかと

 思ったら―――

 『オリジナリティ無いですねwww』って

 内容でしたし」


カップから口を離した女神は、視線を

お目付け役へと向けて、


「へー、そんな事が。

 それで作者ブタは?」


「何かPCの前でイスをどかして画面を指差して

 直立したまま、


 『この野郎!!

 何がオリジナリティが無い、だ!!


 見てろよ!

 もっとパクってやる!!』


 って叫んでいましたよ」


それを聞いたフィオナはフー、と軽く

ため息をついて、


「ダメじゃないの」


「ダメダメですねえ」


呆れとも悟りとも取れない表情で和やかに

彼らは話し、


「まあ確かにこの作品はあちこちから

 パクリ回って―――

 それで何とかネタを持たせているような

 ものですからねえ」


「唯一、褒められるところとしては、

 休まずにきちんと更新してきた事くらい

 ですし」


女神は今度はスマホを取り出して、アプリの

通知か何かを確認しながら、


「まあそうですよね。

 だいたい、3年もやっているのに書籍化の話は

 おろか、ファンアートの1つすらもらえない

 作者ブタに取ってはそれだけが取り柄ですから」


「それだけ続けるのもまあすごいと思いますが、

 もう止まったら死ぬとかそういう体質になって

 いるんじゃないですかね?

 マグロやカツオみたいに。


 それではそろそろ、本編スタートしましょうか」




│ ■シフド国・首都バーサー   │

│ ■メルリア本屋敷       │




フィオナは意識を異世界から地球へと飛ばし―――

自宅のPCを経由して、『アンカー』たちへ

語り掛ける。


「とゆーわけなんですけどぉ~、

 何かいいアイデアが無いかと思いまして」


一通りの説明をするも彼らの反応は、



【 いやそんな事を言われてもな 】


【 人数を多数移動させると疲れる―――

 でもモデルは多ければ多いほどいいわけで 】


【 もう少し情報よろ 】



フィオナのすがるような質問に対し……

『アンカー』たちはより詳しい条件や状況を

要求する。



「え、えっとですね……


 要は呼び集めるにしろ―――

 全員呼んだ方がいいのか、それとも選抜した方が

 いいのか、とか……


 全員呼ぶとしたら、どんな方法で、とか」


そして何とかフィオナは―――


・多分1日2往復が限界

・眷属は長期間国を空けられない

・モデルにはもれなく他の人もついてくる


等の条件を説明した。



【 まずはどれだけスケジュールを取れるのか、

 聞いてみたらどうなの 】


【 別に『枠外の者』に、今は目立った動きは

 ないんだろ? 】



妥協というか、現実的なプランや確認が彼女に

提示される。


「確かにそうですね……

 事情が事情だけに、長期的に国を離れる事も

 許されるかも」



【 そこまでたいした事態とは

 思えないんだがなあ 】


【 とゆーか、意外と体力スタミナ無いのな 】


【 お母さんは、どれだけ転移させても

 平気だったんだろ? 】



「ママと一緒にされても困るんですよ!

 アタシはまだ神様初心者なんですから!!」


アルフリーダと比較された事に女神は反発する。



【 しかしなあ――― 】


【 1日3往復は出来ないのか?

 フラール・バクシア・ルコルアなら

 それで足りるし 】


【 自分は動けなくなるかも知れないけど、

 連れて来られる側は大丈夫なんだろ? 】



多少無理してでも、という意見を出されるも、


「は? 何を言っているんですか?

 それだとアタシが楽しい妄想お絵描き会に

 参加出来ないじゃないですか」



【 お前が何を言っている 】


【 ある意味ブレてないけど 】


【 だったら転移させた後、

 そのままお絵描き会に行けや 】



半ば呆れたような答えが『アンカー』から

返ってくるが、


「だって!

 最大の功労者が一番報われないなんて事、

 あってはならないでしょー!!」


文字だけだが、悲痛すら混じるフィオナの叫びに



【 一理ある 】


【 この女神の力が無ければ、

 出来ない事だもんな 】


【 そりゃそんな夢のようなお絵描き会、

 自分でお膳立てした以上出たいよなあ 】



『アンカー』たちに理解を示された事で、

女神は勢い付き、



「でしょでしょ!?

 ではさっそく『アンカー』と行きましょうか。


 『アンカー』は今のスレで……

 300と400!


 聞きたい事は―――

 300・『モデルの人選』!

 それと、

 400・『転移後、お絵かき会に出席出来る

 だけの体力を保つ方法』……!!


 ―――さあ、アタシを導き給え……!!」



>>300


【 予定通り、バーレンシア侯爵以外 】



「ふむ」



>>400


【 根性で 】



「ふむ?」



彼女は掲示板の画面をジッと見つめていたが……

意味を理解するのに数秒かかったらしく、脳に

浸透した時点で叫び声を上げた。




│ ■メルリア本屋敷       │




「おーい、戻ってきたー?」


赤茶のツインテールをした獣人族の少女が、

うっすらと目を開けたフィオナの視界に

入ってきた。


「びっくりしましたよ、もう」


「しょんなに無茶な方法を提示されたんでしゅか?

 『アンカー』に」


シルバーの短髪と、同じく白銀の巻き毛を持つ

獣人族の少年が心配そうにのぞき込む。


気が付くと彼女はソファに横たわっており、

そこでようやく上半身を起こす。


「両目を閉じて何かブツブツ言っているかと

 思ったら……

 そのまま倒れたから驚いたわよ」


ピンクのロングヘアーをした、眼鏡の女性が

飲み物を勧めてきた。


「しょれで、結局どうなったんでしゅか?」


ややトーンを落としながらも、ナヴィは状況を

確認するために質問する。


「えーとね……

 取り敢えずモデルは呼べるだけ呼ぶわ。


 アルプにファジー、シモン、ビューワー伯爵も」


「……わかっているんでしゅよね?

 しょの人たちを呼んだら、自動的にくっついて

 くる人たちも―――」


さすがに心配そうな顔をするお目付け役に、


「何とかするわ、『根性』で」


その答えに、何も知らない周囲は尊敬と不安の

入り混じった目を向けた。




│ ■メルリア本屋敷 別室    │




「何と言うか……

 しょれは『アンカー』たちも困るというより、

 わかりきった答えだったでしょうに」


「まーね~……」


与えられた個室で―――

フィオナとナヴィは主従2人きりになって、

『アンカー』の指示を検討していた。


「ちなみに聞きましゅけど、転移は非常に

 疲れるもの―――

 せめて1日くらい諦めて休むというお考えは?」


「 無 い 」


「何が貴女をそうさせるんでしゅか」


呆れながらも、ナヴィは両腕を組んで悩む。


「だってだって、あの装置を使っての絵描きは

 一人って決まりましたけど!

 ポーズや衣装の要請をする人は何人いても

 いいはずなんですよ!!


 つまりアタシがいなくなれば、それだけ

 ライバルの競争率が減るという事……!


 そんな事は決して認められぬ!

 許してはおけぬ!!」


「何で最後だけ追い詰められた

 中ボス風なんでしゅか。


 はあ……仕方ないでしゅね。

 あまりお勧めは出来ないんでしゅが、

 手を打ちましゅか」


それを聞いたフィオナは目を丸くして、


「え!? な、何か手があると仰るのですか

 ナヴィさん!」


にじり寄る女神を彼は手で押し戻しながら、


「とにかく、今のフィオナ様のままでは

 スタミナが足りな過ぎましゅ。


 そういう場合―――

 『課金ブースト』を使うものでしゅよね?」


「……へ?」


きょとんとしたフィオナの表情が、

2人しかいない部屋にしばらく残った。




カシャ☆


―――女神フィオナ信者数:現在5799名―――



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

基本、土曜日の午前1時更新です。

休日のお供にどうぞ。

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