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ちょっと寄り道
白夜はもらった街の地図を見ながら冒険者ギルドに向かって歩いている途中、横から物乞いの声が聞こえた。さらには悲鳴まで聞こえてくる。
(おいおい、前は近道を通った時はこんな事なかったのにどうなってんだ?)
悲鳴をあげ、助けを求めているのに誰も助けず通り過ぎているのが余計に異様さを表している、疑問を感じつつ歩き続けていたらその人と目が合ってしまった。顔は絶望していて目は充血している。それだけで白夜を動かすのに充分だった。
「あの、どうかしたんですか?できることなら助けますよ。」
そう笑顔で話かけるとその人は驚き、神に感謝をしながら話始める。
「後ろからいきなり、ナイフを持った人に襲われ、私と旦那が背中に傷をおいました。旦那は私を逃がすために抵抗しました。この裏道を奥に行き、右に行った所にいます。お願い旦那を助けてください。」
そこまで言うとその人は泣き崩れてしまった。白夜はすぐさま時空間魔法を唱え始動名『ワープディレクション』を言った




