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ある日のこと
俺はただ、普通の、なんの変鉄もない平凡な日常を夢見てた―――――。
賀神涼介 (カガミリョウスケ) 20歳。
ある日突然、殺人容疑で逮捕された。
殺されたのは彼の近所に住んでいた小学3年生の女子生徒、桜井ヒナ。
死因は青酸カリによる毒死で、彼女が家から少し離れた公園で倒れているのを、通りかかった男性が発見した。が、その時にはすでに遅かった。
犯人の目星がついたのは、桜井ヒナが亡くなってから約一ヶ月後。重要参考人として話を受けていた賀神涼介の部屋から約5グラムの青酸カリが発見され、間もなく逮捕された。賀神本人は容疑をきっぱりと否認していたが、警察は聞く耳を持たず、敢えなく彼は刑務所行きとなった。
そして刑務所生活から約三ヶ月がたった頃、彼の日常は再び歪み始めた―――。