発覚まで
発覚と不安の加速
発覚の準備と平和の終わる間近
〜裕太視点〜
25日
クリスマスパーティーが終ったあと
あの傘とあいつの後ろ姿を見た
そして後ろ姿を写真で撮った
見れば見るほど...何かを思い出して...
そうだ、やっぱりコイツは...
わかった途端
頭ん中がグチャグチャになっていく
理性と本能が混じりあって
吐き気が催してくる
殺したい衝動と殺してはいけない理性
理性なんて消えちゃえ
死んじゃえ
あんな奴に生きる価値なんてないんだから
もうどうだっていいだろ
見覚えのある傘と
見覚えのある後ろ姿
あの時あの場所で見た
絶対に間違ってないはず...
はず?
もし間違ってたら?
俺は他人を殺して
そして
俺と同じ人を...俺が生んでしまうのか?
調べなきゃ
あいつが本物だって証拠を
ならば警察に行けば...
〜私視点〜
よく分からない子供だ
もう高校生位だろうが、言ってることが分からない
この人を知らないか?
と聞かれ...私には見覚えがありそうでなかった
よくある事だ
何故なら私は様々な人を見てきた
故に似てる人など大勢いるのだ
私は人の顔を覚えるのが苦手だから
「覚えてそう」など
よくあることだ
「どうして、この人を探してるんだ」
と聞いたところ逃げ出してしまった
「「この時気づくべきだった
彼の様子がおかしい事に...
まぁ気づいた方が悪かったかも
知れないからこれで
良かったと思っておこう」」
〜裕太視点〜
バカだった
頭が回らず直接聞きに行くなどという
頭のおかしい行動をしてしまった
冷静になって探すんだ
あいつの見た場所をもう一度探そう
そうか...
あいつはこんな所に...
何故か簡単に見つける事が出来た
パチンコ屋から出てくるあいつを...
どうせ、楽して稼ごうとか
考えてるんだろう
さらにイライラしてくるな
俺は後を付けると
あいつは女と合流して
オンボロアパートに入っていく
俺は怒りを抑えきれず...
近くの電柱を蹴ってしまった
少し足が痛くなり不満が溜まる
バカみたいだな
場所も帰ろうとした時
俺はあいつの部屋の前に置いてあった
傘を見つけた
そうだ...この傘は
俺がお父さんにプレゼントした傘だった
真実はいつだって残酷で非情だ