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ヤンデレ彼女の社会復帰政策  作者: 羊羽 一
16/22

とある少女の独白 その二

事態は私が思っていた以上に進行しているということが今日一日でよく分かった。


 このままでは取り返しのつかないことになってしまう。誰にも毒されていない私があの人を救ってあげないと。


 あの人にとっての救いは私だけで充分なのだ。他の奴らが出しゃばることは私が許さない。


 そろそろ本格的な作戦を考えよう。如何にして効率よく排除するか。この作戦の成否によってあの人の今後が決定されてしまうのだ。失敗するわけにはいかない。


 私はこう見えても平和主義者だ。戦争なんて大嫌いだし、争いごとが起こったら一目散に逃走して、遠くから様子を伺う。そんな臆病者だ。


 だからできることなら直接的な方法はとりたくない。

 しかし現状は理想と異なり、私の頭の中では暴力的な考えばかりが生まれてしまう。


 大切な人の為ならいくらでも変わることができるということだろうか。そうすると私はもう平和主義を主張することはできなくなるかもしれない。


 しかし全く問題はない。私はこの腐った現在を打開するために必要なことならどんなことでもしよう。


 事態は一刻を争っているのだ。悠長なことをしている場合ではない。

 ならこうやって考えすぎることも時間の無駄か。


 作戦はほとんど整っておらず、このまま決行しても失敗する確立は高い。

 成功率を上昇させることは大切だが、時間切れになってしまっては元も子もない。


 それに私があの人を思う気持ちがあればこの際成功率など関係ない。人を思う気持ちはいつだって強く、気高い。


 なんだか成功する気がしてきた。どうやら私に足りなかったのは勇気だったようだ。今の私ならなんだってできる。


 決行は今夜だ。思い立ったが吉日。


 もう少しだけ待ってね、私の大切な人。あなたのことは絶対に救ってみせるから。

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