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俺と彼女と狼な関係  作者: 七詩のなめ
第二章 政府の闇
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第三十四話 騒動

騒動


俺が目覚めてから一週間が過ぎた辺りから事件は起きた。

街の方で騒ぎが起こり始めたのだ。

マフィア、ヤクザ、殺し屋、そして、セカンドチルドレン。

今までそこの世界に顔を出さなかった者たちが一斉に顔を出し、暴れ始めたのだ。

全ての元凶は水無月だと確信するのに時間は有しなかった。

今日までは警察の手でなんとか収めてきたがどうもこの頃勢いが強くなったということでついに俺たちが手伝うことになった。

そして、今、俺たちは警察所にいる。

「……なんでだろう? 悪いことしてないのになんか、罪悪感が……」

「そういうところよ。慣れなさい」

慣れなさいって……。

異様にこういう場所に慣れている俺の仲間たちは静かに署長室というところに入っていく。

うぅ、なんか寒気がするよ。

「失礼します。政府から救助兼、迎撃に選抜された――」

「そう畏まらなくたっていいだろう? 君たちにはよく世話になっているしな」

椅子に座ったまま偉そうなおっさんがにこにこした顔で話しかけてきた。

「それもそうね。でも、一つだけ訂正があるわ。あなたはきっと私がリーダーだと思ってるみたいだけど今のリーダーはこの人、最宮誠よ」

そう言って瑞花は俺を前に立たせた。

おいおいおい! いきなり俺を紹介しないでくれよ!

「ほう、君がこの集団を……ハーレムだねぇ」

おっさんはニヤニヤした顔で俺を見る。

やめて! そんな目で俺を見ないで! 後ろに振り返れないよ!

「君たちには多大な評価と結果、そして、我々の希望でもある。最早、我々では彼らを止めることはできない。だが、君たちなら止められる。だから、頼む。彼らを止めてくれ」

おっさんは深々と頭を下げてしまった。

「や、やめてください。頭を下げられることはまだしていないですし、するつもりもありません。俺たちはただ当たり前のことをするだけです」

そう言って俺はそれを拒んだ。

実際、水無月は俺と同じセカンドチルドレンだそうだ。

なら、後始末は同じセカンドチルドレンの俺だろう。

おっさんは驚きながら頭を上げ、そして、笑った。

「今度のリーダーは面白いな。君みたいな人はなかなかいないぞ」

あ、あれ? なんか俺おかしいこと言ったか?

「君はリーダーの素質はなさそうだ」

「は、はぁ」

「だが、同時にみんなを引っ張る力をもっているようだ」

な、何が違うんだ?

俺はおっさんが言っていることがよくわからなかった。

「まあ、簡単に言えば、君は仲間に命令するより、仲間と共に戦い、そして多大な勝利を与えるような存在だということだ」

多分、対等な存在だと言いたいのだろう。

だが、それは違う。俺はみんなと対等なんかじゃないんだ。

俺は余りにも弱すぎる。

仲間に頼らなければ俺は何もできない。

「俺は――」

「誠くんは私たちに勝利をくれたよ。少なくてもあなたは私を救ってくれた。みんなを救ってくれた。あなたは私たちにとってのリーダーだよ」

瑞菜は俺を見ずに語る。

その言葉には重み、思いがたっぷりと詰まった言葉だった。

俺は黙ってしまった。

「では行きたまえ。奴らは今はおとなしくしているがまたいつ暴れるかわからんのでな」

その言葉を最後に俺たちは署長室を出た。

「あの人、結構優しそうな人だったな」

「あれで元殺し屋なんだからびっくりだよねぇ」

なんでもなさそうに瑞菜は言ったが俺はある単語に聞き入ってしまった。

「こ、殺し屋?」

「うん。有名だったんだよ? 聞いたことない『無音の殺意』っていうの」

なんか、めっちゃ有名そうだったが俺は聞いたこともなかった。

「姉さま、それは裏でしか通りませんよ」

瑞花が困り果てていた俺を見かね瑞菜に説明を入れた。

「なぁんだ。流石に誠くんだったら知ってると思ったんだけどなぁ」

そう言って面白そうに笑う瑞菜。

頭の上に手を組み、少し考えたかと思いきやいいアイデアでも思いついたのかいつものニヤニヤが増した。

「みんなで移動だと効率悪いからさ、グループに分かれて探索しよーよ」

瑞菜の提案を聞いたあとみんな一斉に俺の方を見た。

「な、何か?」

そして、俺に聞こえないように話し始めると円状に広がり叫ぶ。

「「「「「ジャーンケーン、ぽん!!!!」」」」」

そんなのが実に三時間続く激戦になり、結局決まったグループが俺、奏、陽。瑞菜、瑞花、来夢。可憐、美奈、千石、炎矢。の三グループだ。

「な、なあ、なんでみんなの視線がそんなに痛いんだ?」

「あはは、参ったなぁ、みんなの記憶を消したらグループ変えれるかな?」

「怖いよ! ものすごく怖いよ!」

瑞菜がいつもと違う冷たい笑い方をしていた。

さ、寒気がするんですけど……。

「姉さま、流石にそれはやりすぎですわ。どうせなら、あとが――」

「残らないようにとは言わさねーよ?」

ダメだ、この姉妹。早く何とかしないと。

「じゃあ、この戦いが終わったらデートしに行こーねぇ! 絶対だからね!」

そう言って瑞菜は答えを聞く前に走り去っていった。

「それなら、私達とも行こうか。そ、その、変な意味じゃなくてさ」

そう美奈が頬を赤らめながら言う。

なんか、修羅場ってるんですけど……。

誰か、助けて。

そして、俺たちの怒涛の戦いが幕を開ける。

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