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始まり?(とりあえず。③)
まぁぶっちゃけて言えば。
うちら二人は花嫁候補として喚ばれたらしい。
うんありがちありがち。
誰のって、もちろんあのイケメンの。
そしてイケメンは王子様だった。
うんうん、王道王道。
けどさっきの姿からするとどっちかって言うと魔王だ 。
魔お…じゃないイケメン王子様の名前は…――
「俺はリディアス・レイ=ヴェール」
「んん?り、りで…」
「リディアスね」
ちょ、リッたん何で言えるの!
「…りであす」
「リディアス、だ」
イケメ…じゃなくてリディアスが訂正を入れてくる。発音するとムズいんだよ!
「りでぃあす」
「惜しい」
とリッたん。
「何か違う」
とリディアス。
「りでぃあす?」
言えた?
首を傾げたら目の前にいたリディアスはニヤリと笑っ て、
ニヤリと笑って……―――
ちゅ。
ペロッ。
「――――仕方ないな、"リド"でいい、……シュリ?」
耳にキスして
あげく舐めて
囁きやがった。
は?私?
ええ、もちろん惚れましたけど。
だって胸がきゅんきゅんしたあぁー!!!
なにこのチャラ男…!!!