ルナとソルの会話
ハク達がシュラと遊んでいる間、ルナとソルは、縁側で会話をしていた。
「それじゃあ、シルヴィアさんと結婚したの?」
「うん。そこら辺を固定するような法律はなかったしね」
「そっか……こっちはもうちょっと掛かりそう」
「まぁ、 アイドルとの結婚になるだろうしね。法律もだけど」
「実は舞歌ちゃん、アイドルは引退して歌手の方になったんだ」
「へぇ~、何が違うのか分からない」
「パフォーマンスかな?」
「ああ、なるほど。大空と美玲は?」
「大空ちゃんは服飾関係の仕事に就いたよ。うちとのコラボ商品とかのデザインをしてくれたり色々としてくれるの。ぬいぐるみ作りもしてるよ」
「こっちでの経験が影響した感じね。まぁ、そこまで意外でもないか」
「後、結婚した」
「それは意外だったかな……良い人?」
「どうだろう? 遊ぶ時は基本的に大空ちゃんだけだから、あまり会った事はないんだよね。結婚式で見た感じは良い人そうだったよ」
「それなら良いけど」
「美玲ちゃんは作家になったよ。ユートピア・ワールドでの事を書いた作品が大ヒットしてね。そこからオリジナルで作った作品もヒットしてウハウハだってさ。今は、私のところで作るノベルゲーとかの脚本を頼んでる」
「そっちは本当に意外だね。まぁ、美玲らしいと言えばらしいのかな。私の事は書いてないよね?」
「ううん。書いたよ。おばさん達に許可を貰って、人々と世界を救った英雄として」
「うわぁ……そこだけは修正させに行きたいわ……そういえば、あれから近衛は? さすがに捕まったよね?」
「刑務所に入ってる。近衛が使ってた技術も全部封印されたけど、私としては、ちょっと怪しいとも考えてる。さくちゃんがこっちに飛ばされてきた原因の古代兵器が残っていたみたいに、また変な手立てが残っているかもって」
「それはあり得るかも。このゲームは大丈夫そう?」
「色々と規格外だけど、そういう感じはないよ。ハクちゃんが良い感じでそういうところを炙り出してくれるから。ゲームっぽくない部分は多いけど、異世界と繋がってるって感じではないかな」
「そっか。それは良かった。また、私と同じような決断をする人が出てこなさそうだし」
「今度はこっちの番。ミリアちゃんとかは?」
「いやぁ……こっちも大分意外な事があったよ。まぁ、まずはシャルから。シャルは他の国のお姫様と結婚した。つい最近だけどね。私とシルヴィアさんが護衛をしてるから、基本的には安全かな。古代兵器の解体とかでいないときもあるけど」
「そうなんだ。ちょっと意外かも。さくちゃんの事が好きだから一筋だと思ってた」
「まぁ、私と似たような感じの子だったから、私への想いを断ち切るって意味合いもあったんじゃない? 普通に仲良いし」
「そうなんだ。良かった……のかな?」
「良かったでしょ。幸せそうだし。ミリアは……最近アリスちゃんと仲良いんだよね」
「そうなの?」
「うん。ミリアももうアトランシア卿として色々やってるし、立場的には問題ないって感じだけどね。どうなるかは今後かな」
「おぉ~、わくわくだね」
「まぁ、どっちも良い子だから、くっつくと思うけどね。後はメアリーさんは、アドバイザーをしてくれてる。古代兵器と結婚したとか言って、王様が困ってたかな」
「それは……想像出来る気がする」
「リリさんは、アザレアさんと結婚して騎士団を抜けたよ。その後は育成に力を入れてる感じ」
「そっか。シルヴィアさんが結婚して焦った感じかな?」
「大正解。後はアーニャさん達かな。皆は私達と一緒に古代兵器の排除のために動いてる。完全な世界平和のためにはこれが必要だからね。まぁ、その途中でこんな被害に遭ったんだけど。そんな感じ。皆平和にやってるし、平和にするために動いてる感じだね。大変だけど、皆がいるから楽しいよ」
「そっか。さくちゃんが幸せにやっているならよかった。でも、それなら尚の事、向こうに戻らないとね」
「まぁね。私がいなくなったから、シルヴィアさん達が滅茶苦茶焦ってると思うんだよね。身体が飛んだのか精神が飛んだのか分からないから、向こうに肉体が残っている可能性はまだあるけど。何はともあれ、こっちに飛ばされて良かったよ」
「何で……って、そっか。ここは明確に出る方法がある」
「そういう事。下手すれば、全く違う世界に一人取り残されるところだった。まぁ、そもそも機能しなかったが突然機能する事がおかしいんだけど、最悪にはならなかった。その点ハクには感謝だね」
「そうだね。私もさくちゃんに会えたから感謝だ」
「確かに日向に会えたのは良かった。良い土産話になるよ」
「私も……どちらかと言えば羨ましがられるかな」
「死者と話すみたいなものだしね」
「ねぇ、さくちゃん」
「ん?」
「さくちゃんは後悔してる?」
「あの時の事?」
「うん」
「後悔はした。でも、それしかなかった。私はシルヴィアさんやシャル達を見捨てる事は出来ない。日向達に会えなくなるのは、本当に悲しかった。それでもやるしかない。後悔はあっても、やらない方が良かったとは思わないかな」
「……やっぱりさくちゃんだね」
「当たり前じゃん。そうだ。これあげるよ」
「わっ、これって……黒闇天の弾?」
「正解。アイテム欄に入れておけば、引き継がれるんじゃない? 私がいた証。残れば良いかなくらいに考えておいて」
「……ありがとう。じゃあ、私はこれあげる」
「何これ? 刀?」
「昔使ってた刀。今は神器が二振りあるから」
「なるほどね。日向のお古だ。まぁ、私はスキル的にあまり使えないけど、貰っておくよ」
「そんな事言ったら、私もだよ」
「それもそうだ」
あり得ない再会。それでも、二人は昔と同じように話し、笑い合う。この奇跡を終えれば、二度とないもの。それでも特別な事は要らない。ただ、二人のいつもを過ごしていく。それがかけがえのないものだから。




