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6-3 遺跡探索(1)

ご愛読有難う御座います。

レオン達とフェリは遺跡から謎空間に招待されます。

 新しく見つかった先史時代の遺跡、初代皇帝に夢で呼ばれたフェリと一緒にレオンが探索に行く。暗躍するオリンポスは遺物を狙っているようだ。


 帝都の衛星都市のひとつアイスレーベン

 人口十万人強の中規模の街で野菜等の生鮮食品を集荷して帝都に出荷する街の一つ。今回、遺跡探索の中継地点としてフェリたちの今日の宿泊と今後の食料・水の供給を担当する。


 フェリはこの街の長である四品官に挨拶、レオン達は休憩していた。

 夕食後、ギュンター博士による遺跡の説明会があった。


「約千年前、未曽有の厄災があり、現在以上に発達していた先史文明は滅んだ。今回の遺跡はその厄災を逃れたと思われるものだ。ガララト山の噴火による火砕流に埋まった街だと思われる。


 遺跡の規模は幅一km奥行きが二kmその中央にある宗教建築、恐らく教会のような物と思われる。

 その建物の大きさは二百m四方で五階層になって居る。


 周囲の民家の発掘はまだ続けられているが、諸君らはこれの邪魔にならないように注意して欲しい。

 その建物だが四階層まではまだ火砕流に埋まったままだが四階層から侵入して一階層まではすでに探索済みで新しい発見はないと思うが、発見した場合、ワシが確認するまで触らないように。


 ・・・・


 とにかく、この遺跡はワシの位階が上がる可能性がある重要なもので、本来なら陛下の頼みと言えども触らせたくないのだが・・・・・・


 とにかくワシの許可なく何もするな。良いな!解ったか!」


 何とも酷く、長い説明だった。博士の出世の邪魔をするなというのが解っただけだ。


 次の日の朝、アイスレーベンを出た一行は昼過ぎに遺跡に着いた。


 レオン達は遺跡手前の空き地にテントの設営を始めた。

 フェリ様用の大きなテントが一つ、他の近衛兵用のテントが五つ、そしてレオン達のテントだ。


 レオン達は六人用の大きめのテントを持ってきた。真夏なので余裕を見た。標高が高いので寝袋も用意したがどうなるか。


 遺跡 <レオン>

 テントを張って余裕があったのでフェリ達と遺跡を見に来た。

 火砕流の固まった道を登って行くと崩れて飛び出した建物が見える。これが五階層か。

 五階層の下に四階層の入り口が口を開けている。もともとは窓だったのだろう。床までに一m程の高さがあった。穴の開いた部分には帆布が貼ってあり雨が侵入しないようになっていた。


「ここは尖塔だったみたいですね。向こうの方にも盛り上がりがあります」

 周りより高く丘のようになったところに盛り上がりがいくつか見える。大きい、この下には巨大な建物が埋まっている。


「どうだい。中が解るかい」

 俺はアンナに探索をさせる。

「駄目です。この建物の壁が魔力を弾きます」

 アンナは首を振る。


「ふむ、では中に入るしかないということか」

 フェリ様はアンナが何も感じなければ、中に入るのをやめたのだろうか?

「でも何かの力は感じます。何かはあると思います」

 アンナは何かを感じてるようだ。


「左様か、明日の朝から中に入るとしよう。レオンはどう思う」

「そうですね。何かありそうな雰囲気はしますが、実際見てみないと解りませんね」

 繰り返しにはなるが、解らんものは解らんということで。


 ******


 宗教施設遺跡 <フェリ>

 次の日の朝、すっかり準備を整えたワシとレオン達、それからルシーダ、ブルックス、アデライーデ、ウェルバルは四階層の穴から建物に侵入した。


「「「ライト」」」

 三人がライトの魔法を唱え、階段を降り始める。順序はレオンとジェリルが先頭、二列目がコトネとアンナ、三列目がワシとルシーダ、四列目が近衛の三人だ。


 この建物は中央に三階ぶち抜いた礼拝堂や修道院があり、その両側や修道院の上に三階建ての宿舎などが併設され、その三階から六つの尖塔が立っている。


 俺達はちまちまと部屋を物色せずに、まず何かありそうな礼拝堂を目指すことにした。

 階段を一階まで降りるとその脇に広い空間があった。

 ライトを広い空間に入れるとそこが礼拝堂であったと思われた。


 発見時はここに多くの遺体が折り重なるように在ったそうだ。火砕流の熱で蒸し焼きにされたのだろう。

 装飾されていただろう壁は熱で無残にはげ落ちていた。


「感じます。正面奥に何か!!」

 アンナが叫ぶ。


 正面奥には女神像が腰の所で折れて崩れていた。


「よし、いくぞ」

 ワシの号令で全員が女神像の下に行く。


『ここからは眷属だけが入れる。女神像の台座を押せ』

 ワシの頭に声が響く。


「ここからは眷属だけだそうだ」

 ワシは女神像の台座を押す。・・そのまま台座に吸い込まれていった。


「フェリ様!!」

 ブルックスとアデライーデが後を追うが台座はびくともしない。


「レオン!行く!」

 ルシーダが台座に吸い込まれる、俺とコトネとアンナもあとに続く。


 呆然と立ち尽くす、ブルックス、アデライーデ、ウェルバル、ジェリル。何度も台座に入ろうとしたが指一本も入らなかった。

「おい!ウェルバル!応援を読んで来い」

 ウェルバルは大慌てで階段を駆け上がって行った。


 ******


 遺跡? <フェリ>


 ワシ達は広い空間に居た。もう出口がどこにあるかも解らない。どうやら転移したらしい。

 ずっと先に明かりが見える。レオンとルジータがライトの魔法を唱えた。


『お前の眷属の力を見せて貰おう。明かりに向かって歩け』

 また頭の中で声がする。


「明かりに向かって歩けと言っておるぞ。どうする」

 どうしていいか解らんので皆に聞いてみる。


「出口も解りませんし、他の者も来ない、声に従うしかないでしょう」

 レオンの答えに皆が頷く。


 一番目コトネ、二番目真ん中にワシ、右にレオン、左にルシーダ、後にアンナで歩いて行く。

「レオン様、魔力の反応がありません。どうしますか」


 アンナは基本パッシブ(受動)で探索をするが、魔力を放って探索するアクティブ(能動)も使える。しかしアクティブは敵にも感知されるので使いにくいと聞いた。


「コトネ何か見えるか」

 レオンはコトネの目が何か捕えてないか聞いた。コトネの目は普通の猫獣人を超える能力を持つらしい。


「いえ、正面の明かり以外何も見えません」

 ライトの光も足元以外何も照らしていない。ワシが立ち止まったので皆が止まった。


「アンナ、アクティブ探査だ。一発だけ打て」

 アンナから鋭い魔力が周囲に向かって放たれた。ワシでも感じられるような強さだ。


「・・・駄目です。何も帰ってきません」

 ということはアンナの探査能力は一km、その間に何もないということか。ここは一体どこなのだ。


「レオンここは何処じゃ?」

 レオンだったら知っているかも知れん、聞いてみよう。

「さあ」

 惚けた顔でワシを見るレオン。


「さあとはなんじゃ!わしは心細いから聞いておるのに!!」

 ワシは地団駄を踏みながら怒る。

「地面以外は少なくとも一km以上前後左右、上、何もない空間ですと言ったら満足なのですか?」

 今度は真面目な顔でわしを睨んで来る。


「いや、お前はワシらに比べて色々やっておるじゃろ。だから何か分かるかなと思ったのじゃ」

 ちょっと押されて声が小さくなる。

「謎の声は何か言っておりませんか?」

「いや何も言っておらん」

「では決めた通り、明かりに向かって歩きましょう」

 レオンはきりりとした顔で歩き始める。かっこいい・・・。


 何も無い、明かりも近付いた感じもしない、三十分位歩いたじゃろうか。後ろからアッと言う声が聞えた。

 アンナか!!全員が立ち止まってアンナを見る。


「全周に強い魔力が現れました。距離百m、近付いて来ます」

「いきなりだな。殺気を感じるぞ。全員武装せよ。囲まれる前に前に行く」

 レオンは走り始めた。


 コトネの着ているワンピースは前開きになっており、それを脱ぎ捨てて、あれ!服が消えた!!幅の狭い赤い革のブラとショートパンツ姿になる。スキンアーマーと言う奴じゃな。

 ワシとレオンは革鎧を着けて居る。ルシーダは背負っていた弓を手に持った。


「アンナは大丈夫か?」

「私は、接近戦しないから良いの」

 小さいくせに怖がってもおらん、どうなっておるのじゃ。


「魔獣のようだけど、魔力が濃い!!気を付けて」

 ようやく正面に姿が見えてきた。

「コトネ!脇差で行け!!」


 コトネが一人だけ前に出る、何というスピードじゃ。この暗闇の中、見えないような速度で走っていく。

「フェリ様!!アンナにおぶさって!ルシーダはコトネの援護を!」

「は、何を言っておるのじゃ」

「フェリ様早く!」

 アンナがワシの前に来る。


「了解、撃つ!」

 ルシーダが矢を放ち始める。ルシーダの矢は魔力を纏っており、それが当たると大きな穴が空く。

 コトネが魔獣と接触した。最初の魔獣を斬り捨てると左回りに斬り捨てて行く。


「これはオークとか言う魔獣か?」

「三式戦”飛燕”」

 レオンが何もない所で剣を振っている。ん、魔獣が次々と斬られていく。どういう訳じゃ??

 後で聞いたらレオンは見えない気功の刃を飛ばしていたそうじゃ。


「フェリ様!!早く!魔獣が来ちゃう」

 おぶされとアンナが急かしてきた。訳が解らんが、言う通りにしてやるか。

 アンナの肩に手を回す。

「足も上げて!!」

 急がせるので、両足をアンナの腰に巻き付ける。

 次の瞬間、浮いた??


「レビテーション!!」

 アンナが叫ぶ。

 ワシを背負ったアンナはレオンの上を超えて、明かりの方へ、魔獣から離れて着地。


 コトネは既にライトが届かない所で戦っている。

 コトネの打ち洩らしの魔獣がルシーダを目掛けてくるが、散発でしか来ないので近付く前に矢の餌食となる。


 右回りに魔獣を葬って来たレオンは、あまり離れずに近付いてきた魔獣のみを斬っている。

 うん?コトネが戻ってきた。ケガでもしたのではないか?

「大丈夫。ちょっと休憩だよ」

 アンナが説明してくれた。そう言えばコトネが戦っていた方からは、もう魔獣が来ない。


 ワシはアンナから降りようと足を緩める。

「駄目!!まだ戦いは終わってない!!」

「ハイ!」

 アンナに怒られた。十歳の子に怒られるのは精神的にきついぞ。


「周囲には何もいません」

 暫く経ってアンナが報告する。魔石も魔獣の死骸も無い。

 魔獣は全滅した。解るのはそれだけだった。

 明かりの大きさが倍になった。近付いたということか。


「ルシーダ、矢の残りは?」

「少し・・あれ戻ってる」

 えびらには矢が詰まっている。使った矢が補充されてる?


「普通の空間ではないということですね」

 二十分ほど休憩してからレオンが立った。

「さあ、行きましょう。俺達には前に行くしか道が無いですから」

次回は謎空間から出られるのか。こうご期待。

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