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離婚したので放っておいてくれませんか?  作者: 肉まん太郎
第三章
46/48

45:もしかしてストーカー惹きつけ体質?

朝誰かがドアをバンバン叩いて、うるさくて起きると家の前にリュウがいた。

え?なんでここにいるの?と思ったけど、変化の魔法を使ってリュウに化けてるわけでもないし・・・どうしたのかしら?


「・・・久しぶりね。」


「姉さんに会いたくてギルドやめてきちゃったっ。」


「え?うそでしょ?」


「本当。」


「一回入りなさい。」


リュウを家の中に入れると「おぉーおしゃれ、姉さんまたポーション売ってるの?好きだなポーション売るの。」とかブツブツ言いながら家の中をぐるっと見てる。


リュウを座らせ紅茶を出した後になぜここに来たかと、問い詰めると「しょうがないなぁ~」と言いなが説明を始めた。

リュウ曰く、姉さんと一緒に国出たかった、でもギルドの仕事が多いから無理。だからこの一年間と数か月の間仕事を早めに終わらせて秘書をしてた人をギルド長にしてすぐ国を出てビースティアに来たらしい。なんで私がビースティアにいるの分かったのか?と聞くと


「姉さんが行きそうな国に数か国行っても全然姉さんの話を聞かないから諦めてたんだけどこの国に来た時に『宰相の息子に魔法を教えてるヒトがいる。ポーションも売ってる。』って聞いたから多分姉さんかな?って思ってポーションの店の場所を聞いてここまで来たんだ。」


うーん、怪しいな。

運が相応いい人じゃないと無理だと思うんだけど・・・コイツとは付き合いが長いし、うーん。







「それで?本当にそれが理由でギルド長辞めたんじゃないわよね?」


「うーん。それではないけど近いかな?ほら、私・・・ってギルド長じゃないし俺でいいか。俺こう見えてもそろそろ50歳じゃん?もうそろそろ半世紀越えのジジィなわけだ。それで20代前半からずっとギルド長しててもうそろそろ自由になりたくてね。」


わかる。

凄くわかる。


「それで?これからどうするの?」


紅茶を覚ましながらリュウの顔を見ると最後あった時より老けたような気がしなくもない。


「姉さんの旅について行っていいか?」


「やめて頂戴。こっちは息子もいるんだから。アンタ、私の息子に嫌われるわよ?」


うちの息子マザコンだからね・・・こんな年のババァ好き好んで口説く人いないと思うけどあの子も忙しいわよね。仕事に母親の管理なんて。


「え?ついてきてるの?」


「逆についてこないと思う?」


聞き返したら黙った。

リュウも分かってるじゃない。


それから宿屋をリュウに紹介してそこで別れた。


家に戻ると今度はカエデが家の前で難しい顔をして待ってたんだけど、何が起きた?


「カエデ?どうしたの?難しい顔して。」


「・・・男の匂いがしますね。店長。」


「・・・?あぁ、リュウか。同郷の人が寄って来たから宿屋に案内したところよ。」


「へぇ~・・・同郷、ねぇ?」


なによ。私に友達がいないとでも思ってたの?友達ぐらい両手で数えるぐらいはいるのに。失礼な奴だ。


店に入るとカエデはいつものように店の準備をして私は紅茶を飲みながらカエデに話しかけたけど今日のカエデは機嫌が悪いみたいで必要最低限以外は返事してくれない。

・・・思春期かしら?いや、でもカエデもそんなに若くないし・・・お腹でも壊したのかしら?


気にしないで調合室に入ってポーションを調合しているとカエデがドアをノックして入って来た。


「・・・さっきはごめんなさい。気持ちの整理がつかなくて。」


「そう?」


「その、ここに来た男とはどういう仲なんですか?」


「うーん、しいて言うなら友達とか弟に近いわね。なんせ私のこと姉さんって呼んでるし。」


「そうですか。なんか安心しました。」


「そう、良かったわね。」


何を安心したの変わらないけど。話した後のカエデはご機嫌だった。

美味しいクッキーも作ってくれたしいつもより仕事を頑張ってる。

変な獣人ね・・・


夕方になって店を閉めるときカエデに妙な質問をされた。


「エカテリーナさんってもう一回結婚とかするんですか?」


いきなりすぎる。

飲んでいた紅茶を吹き出すところだった。


「さぁ?もう結婚にはこりごりだけど良い人がいたらするんじゃない?」


「年下とかどうですか?」


「うーんどうだろうね。年は関係ないと思うけど息子と近すぎるのもなんだかね・・・」


「そうですか。よかったです。」


何が良かったのか分からないけど機嫌が良さそうだからいいや。

っていうか最近猫の姿に変身することに慣れ過ぎてたまーに元の姿に戻るの忘れるのよね・・・もう年だからかな?


「はぁ、まぁ死ぬまでにちゃんとした恋愛をしてみたいわよね。」


貴族というのは結婚と恋愛を別のモノだととらえてる人が多い。私と私の元夫もそう考えていた。あいつのことを”魅力的な男性”と考えたことは一度もないしましてや同じ寝室で寝るなんてしなかった。

恋愛小説で読む”燃えるように熱く、砂糖のように甘い”というモノを死ぬまでに一回は体験してみたい。そのセリフを読んだとき私は焦げた砂糖の塊ぐらいしか思いつかなかったけど、こういうところが恋愛できない理由の一つかもしれない。


「カエデは恋愛したことある?」


「・・・今してますよ。」


なんだって?ここにリアルな恋愛の話ができる人がいるじゃない。


「相手はどんな人なの?相手のどんなところが好き?なんで好きになったの?あぁっはしたないわ。でも人の恋愛の話って楽しみ。さぁ、色々と教えて頂戴っ。」


本当にはしたない・・・

そんな状態の私を初めて見たのかカエデはビックリした後にクスクス笑い色々と答えてくれた。


「うーんそうですね。相手は凄く鈍感でアピールしてるつもりなんですけど全然気づかないんですよ。しかも年上で息子と同い年だと思われてるんですけど、こう見えても40代後半なんですよ。」


「あら。それは大変ね。」


「えぇ、しかも相手は商売をしてるのでほぼ毎日人と顔を合わせてるし、客に口説かれても全然気づかないのが救いです。私も何回か口説いてみたんですけど冗談としてしか捉えて貰えないんです。前なんか彼女の茶色の髪を”ブラウン・ダイヤモンドのように美しい”と髪に口づけをしながら褒めたら『おばさんにそんなこと言ったら本気にしちゃうわよ?』って笑われながら言われたんですよ。どんなにアピールしても気づかれないって悲しいですよね。ストレートに言えば多分逃げられるし・・・でも、恋人になってくれるまで諦めませんから。」


・・・うーんなんか既視感があるシチュエーションね。

にしても最後の言葉私にじゃなくて相手に言えばいいのに、ねぇ?

相手に聞かせてやりたいわ。カエデに口説かれて気づかない女ってなかなか鈍いわね。

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