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離婚したので放っておいてくれませんか?  作者: 肉まん太郎
第三章
45/48

44:お店始めました

それから数日、ライが家にやってきた。

静かだ。あのライレックと比べたら凄く静かだ。

あんな奴の子供がこんなに静かだなんて、夢みたい。


早速ライの魔力を見てみると魔力の量は多いけど獣人の魔力ということに変わりはない。

多分細かい事が苦手なので指導の仕方を考えていると「あの」とライが声をかけてきた。


「できるなら生活魔法を獲得したいのですが。」


「・・・難しいわよ?」


「それでも構いません。」


「そう。」


獣人に生活魔法を教えるなんて初めてだ。

それから数日、ライに細かい魔力の操作方法を覚えさせた。

最初は苦労してたけど、コツを掴めたライはビックリするぐらいのスピードで色んな生活魔法を獲得した。

それからしばらくして、一般的な生活魔法を全部獲得できたライに午後からくるように言った。

何故かって?

ゆっくりするために引っ越してきたのに全然ゆっくりできない。

朝起きると大体ライが家の中で待っているし朝食も作って待ってくれている。

掃除も洗濯もしてくれるけどそこは問題じゃない、一番の問題はリロイとキースの嫉妬だ。


リロイ曰く「お母さんの通い妻気取りでいや!」、キース曰く「こんなことでママと結婚できると思うなよ!」らしい。

正直ライもこんなババァをそういう目で見てないことは分かってるけど、二人の勘違いが凄い。

ライ自身にそんなことないよね?って聞いても微笑むだけで余計誤解を招くだけで誤解を生む。


ということなので午後からの授業に変えた。

リロイもキースも嬉しそうだったけどライがちょっと寂しそうな顔をしてたのは堪えた。

だって、息子と同い年だよ?息子達が大好きなババァはライの寂しそうな表情が胸に突き刺さったよ。


「先生、今日は何を教えてくれるんですか?」


ライが淹れてくれた美味しい紅茶を飲みながら聞かれる。

この子本当に主夫になるべき、美味しい紅茶に美味しいクッキー、家事も完璧だし子供がいなかったら「嫁に来てくれ」ってお誘いしてたのかもしれない。


「今日は、リカバリーを教えるわね。この魔法はモノの修復ができるのよ。例えば・・・そうね。ライの家が管理してる割れた魔剣とか修理できるわね。でも、覚えておきなさい魔剣を修復するのと普通の剣を修復するのでは使う魔力量が違うのよ。」


魔剣は魔石を埋め込んだ剣、時にも感情を持ったり意識を持ったりすることもある。

私も昔、そういう剣を一回取り扱ったことがあるけど人間を振り回してるみたいで嫌だったわね。


飲み干したティーカップをわざと落とす。


「リカバリー」


落としたティーカップを修復する。


「こんな感じよ。さぁ、あなたもやってみなさい。」


それから夕方になるまでライにリカバリーの説明をしながら彼の練習を見守っていた。

まぁ、このリカバリー生活魔法の中でもちょっと難しい魔法になるんだけど、ライならできるような気がする。


外が暗くなってもライは未だにリカバリーを成功させられなかった。

仕方がないことだ。私だってこの魔法を使えるようになるまで一週間もかかったんだから。

ライを見てみると明らかに落ち込んでいたのでとりあえず


「ライ、焦らないで頂戴。皆得意不得意があるのよ。あなたの先生の私だってこの魔法を獲得できるまで何日もかかったわよ。ほら!元気出して!」


パンッ


と勢いよくライの背中を叩き頭を撫でる。

獣人だからか、こんなに勢いよく叩いても全然痛そうじゃない。逆に私の手が痛い。


「・・・わかりました。明日また来ます。先生今日もありがとうございます。」


そう言い残しライは去って行った。

あれから数日、ライはリカバリーを獲得した。


「先生!できました!」


「凄いわね。」


元に戻ったティーカップを見てみると見事な物だった。

かけらも全部戻ってるし初めて成功した復元としては完璧だ。


「完璧よライ。本当にあなたのお父様と比べ物にならないぐらい魔法が上手ね。」


ライレックは使える魔法が限られている。

学生時代に何回も教えようとしたけどそれ以上は限界みたい。

防衛魔法が下手な上にちゃんと使える魔法と言えば身体強化ぐらい。

それと比べるとライは器用だ。

きっとライはお母様に似たんだろう。


「今日はこれで終わりにする?残ってる魔力も少ないし。それとも次に習う魔法の話だけしておく?」


「次に習う魔法のお話だけでお願いします。」


ライは勉強熱心だね。

本当に父親から受け継いだものと言えば外見の良さと権力ぐらいかしら。






あれから約一年、ライに教えられる生活魔法は全部教えた。

もう、やることがなくて暇で暇で仕方なくて冒険者向けのポーション店を始めた。

売ってるポーションは色々あるけど一番売れるのはこの魔力キャンディーと満腹キャンディー。

名前の通り魔力キャンディーは食べたら魔力の回復ができるキャンディーで満腹キャンディーは食べたらお腹が満たされると錯覚するキャンディー。


店長は私で店員は何とカエデがしている。

なんでカエデがしてるかって?店を始めた日に「しばらく冒険業休もうと思うので雇ってください。」と言われたから雇っている。顔にずっと笑顔を張り付いてるし外見もなかなかいいのでこの職業に向いているのかもしれない。


「店長、毒消しポーションが切れました。補充してきます。」


「よろしくね。」


ここの所キノコ型のモンスターで毒胞子をまき散らすマッシューが近くのダンジョンで暴れまわってるらしい。

まぁ、繁殖期だから仕方がないのかもしれないけどわざわざこの時期に行く意味が分からない。

毒消しポーションが減る速度も速いし、いちいち調合するのが面倒くさいわね。

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