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離婚したので放っておいてくれませんか?  作者: 肉まん太郎
第二章
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10:突然の訪問者

私がこの村に来てから五年の月日がたった。

あれからいろいろあって今はもうドレスをあまり着ていない。最近はほとんどズボンとシャツを着ている。仕事柄子供達に剣術や魔法を教えるのでこっちの方が楽だ。

マナーの授業の時はさすがにシンプルな先生っぽいドレスに着替えるけど、休みの日や自宅にいるときは大体ズボンとシャツだ。口調もちょっと変わってきている。学校外でも剣術や魔法を教えることが多くなり、いちいち上品に話すのが面倒臭くなってきた。


一番上の子は15歳になり学校を卒業したばかりだ。治癒師を目指しているみたいで、副職で治癒師をしている私の助手をしているが腕はもうちゃんとした治癒師並みなので、お店のことはほとんど任せている。下の子は13歳になったばっかりでまだ学校を卒業していないが結晶の国の王宮から王国魔術研究員にならないかと誘われている。二人とも頭が良くて教えたことをすぐ覚えるので教える方も楽だ。


長男のリロイは剣術が得意で次男のキースは魔法が得意。そして、二人共マナーの授業が好きみたいで家でも活用してくれている。

毎日、成長する我が子を見るのも楽しいし愛おしい。

村の人からも先生と呼ばれ慕われている。野菜やら果物やらいろんなものをお裾分けしてくれるのでとてもありがたいし、この村は本当に居心地がいい。


この五年間、何人かの生徒がいいところに就職できたみたいで、毎年生徒がどんどん増えていく。学校も手狭くなり二年前ぐらいに最初の校舎と同じサイズの校舎を二つ建てた。

マナーの授業を習いに来る生徒達はどこかのお屋敷やお城で執事やメイドになりたい人が多いみたいで、真面目に授業に参加してくれている。いいことばかりだ。






とその時は思っていた。






ある休日、いつものように庭に行き息子達に作ってもらった木の椅子に座って日光浴をしていると、家の前に馬車が止まった。貴族が乗るような馬車だ。

目を凝らして馬車の家紋を見ていると見覚えがある家紋が見えた。


...侯爵家の家紋だ。なぜ?なんで今、現れたんだ?


馬車から出てきた人の顔...侯爵家で見たことあるような気がするな。

正直、もう五年もたってるし顔もよく覚えていない。今更何しに来たんだ。


「お義母様!お義母様!会いたかったです!」


見たことがあるような顔だ。でも、誰だろう?知らないな。

涙を目にためた男が嬉しそうな顔をしながら私に近づいてきた。


「見覚えのない顔なのですが。お名前を伺ってもよろしいかしら?」


私がそういうと泣き崩れた。

情緒不安定なのかな?


その男は泣き崩れながら何かをブツブツなにかを呟いていた。


「私達がお義母様を邪険に扱った罰だ...私が悪いんだ...お義母様を裏切ったお父様が悪いんだ...うぅっ」


そこまで聞いて。思い出した。

この男、侯爵家の次男だと思う。なんか顔がそれっぽい。


「お母さん!おやつの準備できたぞ!」


リロイがちょうど私を呼びに来たのだ。

リロイの方に顔を向けどんなおやつか確認した。

今日はアップルパイだ。美味しそう。


「お母さん...?お義母様の...子供?」


目の前の男はなぜか暗い顔をしながらリロイを見ていた。


「また...今度伺います。失礼しました。」


そう言い馬車に乗って帰って行った。


「お母さんさっきのアレはなんだ?」


「あぁ、アレかい?キースが帰ってきてから話すわ。」

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