みのりちゃんの過去話 ~英才教育~
「ただいまー^ ^ 今日はメチャクチャ順調ですよね。この午前中の時間でもうこんなにお金増えましたよ♪」
「ホント、このまま終わっても上出来レベルだね。って、さっきの続き、聞かせてよ」
「え? 何の話でしたっけ? エステの全身脱毛で高校の時50万遣った話??」
「いやいやいや、それも興味深いけど、英才教育の話」
「──あぁ! 思い出しました!!」
「じゃ、続きを、どーぞ!」
「まぁ、大した話じゃないんですけど、うちの両親、お互い不倫してるんです」
「ほほぅ、ま、双方が、というのは案外珍しいかも、だね。いつ知ったの?」
「えーっと、小学3年の頃です。ママの携帯みたら、あれ? みたいな……」
「……ちょっと早いね」
「で、案外グロいやり取りとかもしてて、そのやり取りを自分のスマホで写メで撮るのが私の趣味でした^ ^」
「……マセガキだったんだ」
「いえ、別にマセたくてマセたんじゃなくって、私が当時知らない単語いっぱいあって、後でじっくり読んでネットで意味調べたりする為の写メでした。そうしているうちに、色々知る事になりましたね」
「……お母さん、娘にそんな事してたなんて知られたら──」
「ま、家出てっちゃうでしょうね♪」
「だろうね……」
「だから、私は小学3年の時から毎日のように勉強したんです。中学に入る頃には大半の事ならなんでも来い的知識、あったんです」
「確かに──これ以上ない英才教育だね」
「えぇ、早めに大人の現実知れました。だから、最初から何の抵抗もなく手とか出来たんです」
「逆に手だけで口やら本番に手を出さなかったのが不思議だよ」
「きっと私がお口で出来ればもっと多く稼げるんでしょうね」
「恐らく、ね……」
「ただ、英才教育のおかげで色々知識ありまして、表では優等生のいい子ちゃんでいたかったので、病気リスクはとことん排除しました」
「……凄いね」
「出会い系喫茶にいた子、病気貰ったりしてる子多かったですし」
「確かに、そういう所いる子は病気貰ってそうだね」
「あ、そういえばこないだ検査行ってきたんです、ほら♪」(腕を見せる図)
「ん? 血液検査?? 何の検査してきたの?」
「一応、20歳になる記念に、エイズ検査してきました♪」
「──え? 心当たりあるの??」
「特にはないですが、過去留学してた時、コロンビア人と付き合ってた事もありますし、一応、ね♪」
「……結果出るまで怖くない?」
「んー、怖くないと言ったら嘘になるけど、ま、そうだったらそうでもいいかなーって。今までして来た事に後悔はないですし、若いうちに好きな事もたくさん出来たから幸せだったかなーって。──まず大丈夫でしょうけどね^ ^」
「……どこかの漫画かドラマの主人公みたいな事言うねー」
「えぇ、そういう台詞言ってみたかったんです♪ だから受けたとも。……一番の動機は単純に好奇心ですけどね^ ^」
※次話公開は9/22 20時頃です。