モテる女になる為に~需要を見極め徹底的に~
「そうそう、ふたばちゃんっていたじゃないですか」
「あぁ、いたねぇ」
「あの子、あんな写真見せたらダメだと思います。だから1日2万も稼げないんですよ」
「ん? ギャル人気じゃないの??」
「中途半端なんです。ギャル好きな男の人には、もっとギャルギャルしてなきゃ」
「ほぅ……」
「私ならもっと茶髪にして、そうですね……若い時の西野カナ系ないしは黒ギャルになります」
「ほーぅ、なんとなく分かるような……」
「あれじゃ、ギャルというか不良系混じってますよね。需要低いです」
「……需要?」
「ほら、私たまに風俗いってるじゃないですか。その店では少なくともこういう子は需要ないです、何人も見てきましたから」
「……そういえば、この年で業界歴も長かったね」
「店で人気ある子、ギャルなら完全にギャルになってます。日焼けサロン通ってハイレグの水着跡までつけたりして」
「──! やけに本格的だね」
「如何に自分の商品価値を高められるか、ですからね」
「──だから、みのりちゃんは徹底して清楚系だよ、っと」
「そうですよー。ま、素材もいいですけど♪」
「要するに需要を見極め、それに突き進め、と。やるからには甘い気持ちじゃなく徹底的にやれっと」
「はい、そのとーり♪ ただ、店にこういう子やブスな子、必要なんです」
「……どういう事? みんな可愛いに越したことないんじゃない?」
「みんな可愛かったら、誰も指名せずにフリーで入りますよね?」
「──!」
「だから、お客さんがフリーじゃなくて指名で入るように、可愛い子をさらに引き立たせる為、こういう残念な子、必要なんです」
「ほほぉ~、これは勉強になるなぁ」
「要するに、何も考えずラクしてお金は稼げないって事です。こんな素材のいい私ですら、努力してるんですから♪」
「ただ、みのりちゃんくらい努力する子、そういないんじゃ──」
「だから、私が人一倍に稼げるのですよ^ ^」
「……なんか感動したよ──凄いね」
「だから、私には服も靴も時計もネックレスも必要なんです♪」
「え? さっき男の人はユニクロで十分っていってたじゃん。あれ??」
「私は特別ですから♪ ハァァ、半年で300万は衣装やバッグ買っちゃいまいました。いくらあっても足りないわ……」
──最後はともかくとして、色々と名言を言うみのりちゃんでした。
※次話公開は9/17 20時頃です。