みのりちゃんはホントのお嬢様
「ふぅ、今日はこれで終わりだね。これからどうする?」
「あ、今日は家に帰ります」
「んじゃ、車で送っていくよ」
「きゃー、ありがとうございます♪」
──車で移動中──
「確か……この駅の近くって言ってたよね」
「あ、はい。もうちょっと遠くになりますので、家までお願いします」
「了解、ナビお願いね」
「はーい♪ この道、暫くまっすぐいって下さい」
──15分後──
「……なんか駅から異様に遠いけど、ここ、どこ?」
「あ、もうすぐです。ここ左で~」
──5分後──
「……なんか山登ってるような──」
「もうすぐです。あ、これ私がいってた⚫▲中学です」
「ん?? ここって名前聞いた事あるような──」
「地元で1番進学率高いっぽいですね。まぁ、この地域は見ての通り、お金持ちばっかですから」
「確かに……異様にデカい家多いね、ここら辺」
「この辺じゃ私の家が1番貧乏なくらいです、マンションですし」
「って、マンションって──もうちょい行った所にあるあのご立派な建物??」
「あ、はい、アレです♪ ありがとうございましたー♡」
「……ホントみのりちゃん、お嬢様じゃん!」
「はい、過保護に育てられましたよ♪」
「バイオリンとか習って──それはないか」
「いえ、普通に習わされてましたよ、後は乗馬とかも♪」
「──?!」
「だ・か・ら、私は贅沢が当たり前なんですよ♪ じゃ、また明日にー!」
──育った環境からして、庶民とかけ離れたホントの英才教育を受けていたみのりお嬢様でした、と。