閑古鳥が鳴いている……
──15時過ぎ、二人の目の前にあるのは3,000円のみ。朝11時から4時間、ドタキャンが相次ぎ、来客は1人のみ。
※りえちゃんの他、ゆりあちゃん・つくしちゃんというキャラを新たに作成しています。
「今日は悲惨だね……」
「たまにはみのりちゃん温存させなきゃ、という事でりえちゃん、つくしちゃん、ゆりあちゃん3人で募集かけたのに……」
「OLゆりあちゃん、問い合わせが少ないね。 つくしちゃん、すっぽかしや値切りばっかだし、りえちゃんは冷やかし多いし」
「う~~、このままだと夕食抜きになっちゃう~~」
「……昼も今日は抜いてるし、暇過ぎてネットショッピングで散財してるし」
「平日で連日だと厳しいんですかね?」
「……というか、今日は実験で他のところへの投稿だったし、みのりちゃん投入してないし──要するに実験失敗かも」
「う~~、貧しいよ~~……お腹空いたよ~~……」
「……この3,000円でいつものカルボナーラとからあげクン買ってくる?」
「いえ、ここはドリンクバーのリアルゴールドで凌ぎます!」
「もう7杯目じゃん。──俺もコーヒー6杯目だけど……」
「今から何件予定入ってます?」
「アポだけなら、ここから7件入ってるけど、今日の流れだと全滅かも……」
「──神様、お願いします、お願いします! 私を働かせて下さい!!」
「──! 祈り通じたみたい。 1人来たよ。手とパンツで1.4万」
「キャ──!! パーン!(思わずハイタッチ)」
「うぅ、まずは人並みの日給が〜」
「早速行ってきまーす」
──20分後──
「(満面の笑みで)ただいま──! 今日初めての諭吉さんで──す!」
「おぉぉ、眩しい──」
「次、入ってます?」
「──! おぉぉ、また1人来た。いや、もう1人?? 共に手とお触りで1万ずつだね」
「キャ──!! パーン!(ハイタッチ)」
「こ、これで3万超えれるよ……なんとか形になりそうだ」
「わたくし、出来たらネイルいきたいので今日2万欲しいです」
「あと1人これば達成だね」
「では、行ってきまーす」
──40分後──
「ふぅ、連続で行ってきましたーー」
「お疲れ様。──3人来客中ね~」
「……何でこんな重なるのでしょうね。結局いくらになりそうです?」
「みんなこなしたら7万4000円だね」
「今、何時です?」
「17時10分だね。なんで?」
「……ネイルの予約時間変更しなくちゃ。8時半に間に合うかなぁ?」
「──! い、いつ予約したの??」
「あ、昼間です。何とかなるかな〜って♪」
「……3,000円のみだったらどーするつもりだったの??」
「いえ、何とかなるかな〜って思ってましたから、もしもなんて考えてません^ ^」
「けど、もしもだってあるじゃ──って、そう考えると足が止まって結果が出せなくなる訳か。ん~、見習わなければ」
「はい♪ 日々イメージトレーニングですよー」
「なるほど──って、アポ取り俺が担当だから、やっぱ関係ないじゃん!」
「wwwww」
──結局、この日の売り上げは8万ジャストまでいったのでした