りえちゃん役
「ふふふーん♪ えー、なになに? 写メが見たいだって? 100年早いわ! 出直して来い──っと」
「なんか上機嫌だねぇ」
「あ、さっきからやってるんですけど、りえちゃん役は言い放ててラクなんです。気に食わない人、バシバシ捨て台詞せりふ書いて、気持ちいーです」
「あー、そう。なんかこのままのキャラで会うのもいいかもね。S嬢ギャルって感じで」
「あ、私多分上手いですよ。タメ語で命令してツンツンしとけばいいですよね?」
「ま、まぁ……そういうのにハマる男の人、いるだろうね」
「──っと、またメール来ました。なになに? 僕はM男だからいじめて下さい? また来た、思いっきり蹴って下さい?」
「……どうやら、このキャラだとM男さん、たくさん来るっぽいね」
「何かさらに変なの来ました。鞭やローソク、アナル責めなどで調教して下さい? 気持ち悪い、7万って提示してやれ……」
「──! お、OKして来ちゃったよ……ただ、実際SM倶楽部で同じプレイだったら恐らく3万くらいが相場じゃない?」
「そ、そうですか。じゃ、3.5万でいいですよ、とレスを……なになに、いきなり半額になって怪しいですって? んー、なんか面倒くさい──死ね、と」
「……真性M男さんは、面倒くさそうだね」
「そもそもなんで書いてもない事、要望メール来るんですかね?」
「……一回り以上年下のギャルの子に虐いじめられたり調教されたいっていう願望持つ人、案外多いから──」
「なんかよく分からない生き物ですね、男の人って……」
「まぁ……色々疲れてる大人の男性、多いから……」
「そんな男性にとって見れば、私は天使でしょうね♪ えぇ、何でもしますよー、対価さえ貰えれば♪」
「まぁ、確かに天使かもね。お金でこのレベルの子に自分の欲求をぶつけられる訳だから」
「♫♪♫♪ 何か飲みます? 取ってきてあげますねー♪」
(あ、嬉しかったんだ……)