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「援して何がいけないの?」~闇に舞い降りた天才援交少女~  作者: ジュン
最終章:人の3倍の速度で時間が進んでしまう少女
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エピローグ

「──え? み、みの…り……ちゃん?」

「どうして疑問形なんですか~。私に決まってるじゃないですか~」

「えっと……状況が掴めず軽くパニックになってるけど──何でここにいるの? 偶然にしては出来過ぎてるし」

「偶然なんてものは私は信じません。必然です♪」

「必……然? 更に意味不明なんだけど」

「忘れました? 私、●●ちゃんと友達になった事。ほら、Facebook経由からLINE交換してやり取りしてたじゃないですか~」

「……あ! た、確かにそんな事があった様な──まさかその後も続けてた……の?」

「えぇ、何となく♪ 色々●●ちゃんから聞いてますよ、ジュンさんの事。車校代とか車代とか出して貰ったとか──ジュンさん、親バカですね♪」

「──!!」

「もうお気づきでしょうが、結婚式の招待状が来て~、流石に色々不味いかな~と思ったんですけど~、好奇心が勝って~、現在に至ります♪」

「……開いた口が塞がらないというのはこういう事を言うんだね。ホント、何って言ったらいいのやら──」

「ホント迷ったんですけど、貴重なモノ見れましたので来て良かったです♪ ジュンさんの驚く顔に~、ぐちゃぐちゃの泣き顔! 娘さんがお嫁にいくの、そんなに悲しかったんです~?」

「──バカ……! 泣いていたのは──」

「──ごめんなさい。……ちょっとは近況連絡すれば良かったですね」

「──バカ……!───」

「ちょ! 泣かないで下さいよ~。ほら、私はこの通り元気ですよ~。──ね♪」

「───っとに良かったよ。……生きてて」

「ちょ! 勝手に人を殺さないで下さい!」

「いや、1リットルの涙の……亜也ちゃんは……25歳で死んでたし……みのりちゃんもそろそろかな、って……」

「前にも言ったじゃないですか! 症状の進行には個人差があるって! ドラマの観すぎ!」

「……悲劇にならないじゃん、これじゃ。せめて寝たきり、最低でも車椅子状態になっててくれないと……」

「──! 私が元気でいちゃいけないんですか! ひどーい! これでも大変──」

「ごめんごめん、これは冗談ね。フゥ……──ま、大分落ち着いて来たよ。軽くこれまでの4年の事、聞こうか。まず留学と称した入院、どうなったの」

「それはですね────」


 それから色々な話を聞いた。入院中の事、退院後の事、大学編入で遠い街にいる事、裏稼業からすっかり足を洗って今は買いまくったブランド品をオークションで売りさばいて小遣い稼ぎしている事、彼氏の事、そして──


「──という事で、現在私は思い描いた通りに遠い街で静かに陽のあたる場所で暮らしているのでした♪」

「そっか。やっぱみのりちゃんはみのりちゃんだったじゃん。ホントに未来予想図の如く、生きてるね」

「はい♪ 色々、ちょっとだけ挫けそうになった時もありましたけど、その度にこの写真を励みに何とか頑張って来ましたよ、ほら♪」

「──! まだ持ってたんだ、それ……」

「当たり前じゃないですか~、宝物にするって言ったじゃないですか~」

「……確かに言ってたね。ま、それが役に立った様で何よりだよ。後は──結婚して幸せな家庭を築く事かな?」

「はい、お腹の子と2人で幸せのこぼれ日の中で精一杯生きていきます♪」

「──は? お腹に──赤……ちゃん? 2…人で?」

「はい♪」

「何か更に色々聞きたい事、増えちゃったけど──そろそろ、行かなきゃ」

「──! すっかり忘れてました! 結婚式の真っ最中でした! だ、大丈夫です?」

「ま、まぁ……修羅場になるかもだけど、何とかごまかすよ。最後に──聞いていいかな」

「はい、何ですか?」

「……幸せ?」

「──はい♪」


Fin

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