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フェチ層開拓草案

「さて、取りあえず絵をかいたよ。……引かないでね」

「あ、多分大丈夫です^^」

「先日、思いついたのはさ、軽く言ったけど、フェチ層を開拓という事ね」

「……言ってましたね」

「下着──売れるんじゃないかな、て」

「──え?」

「ブルセラって聞いた事ある?」

「あ、聞いた事はあります。使用済下着を売ってるお店ですよね?」

「ブルセラが成り立つなら、個人で生脱ぎしたらもっと高価で売れるんじゃないかな、って」

「……えっと、そんなの買う人っているんですか?」

「一応この街にも3軒程あるから、需要あるんじゃないかなって。で、もしかしたら今の時代、そういうマニアな下着個人売買の掲示板とかあるんじゃないかなって調べてみた訳」

「……」

「そしたら、ドンピシャ。特にこのHPの掲示板の書き込み、見てみて」

「──! 地域別でこの街もありますね、これ。で、1日にかなりの書き込みありますね」

「需要があるから、これだけの供給者、書き込みがあるのかな~って」

「……だけど、実際ホントに問い合わせ、来ますかね」

「──と言うだろうと思ったから、昨日試しに書き込みしてみた訳。で、これが──その結果ね」

「──! 50件以上?!」

「まだ問い合わせが来ただけだから何とも言えないけど、こんな一文でこれだけ来る訳だから、もう少し募集文とか練りこんだりしていったらかなりいけるんじゃないかな、ってね」

「でも、儲けってそうないんじゃ──」

「そこも調査済。パンツだったら手渡しで3,000円-5,000円くらい、生脱ぎなら5,000円-8,000円が相場だね。流石に下着の値段は知らんけど、1枚500円くらいで安く買って売れば、凄い利益率になるんじゃないかな、と」

「こ、これは──もしかしたらオイシイかも!」

「でしょ? 生脱ぎだとして、恐らくそれに要する時間は数分。仮に8,000円で売れたとして、元値を差し引いて7,500円の儲けだね。さらに、この市場ならまずユキさんの市場とバッティングしないだろうからね」

「素晴らしいです! 更に付け加えるなら、こういうフェチ層はMの方の割合も高いでしょうから、危ない人のリスクもかなり低くなるでしょうし、私のオテテ等のオプションも付加出来れば、さらに凄い売り上げになりそうですし」

「おぉ、流石頭の回転早いねぇ。ただ、一つ問題あるんだけど……」

「え? 何ですか?」

「……パンツの生脱ぎ、当然ユキさんの役目になるんだけど──大丈夫?」

「あ、その程度全然大丈夫ですよ~。NG行為以外なら何とも思いません♪」

「──じゃ、やってみる?」

「えぇ、試しにやってみましょう^^ ただ、よくこんな事、すぐに思いつきましたね……いくらジュンさん頭がキレるっていっても、ちょっと手際良すぎですし。……そんな性癖あったんですか?」

「いや、俺もちょっとはM入ってるかもだけど、Hネタの大半は現場仕事で会う人達から仕入れたものかな。あの人達、女の話とギャンブルの話ばっかしてるし、それに大半のお金つぎ込んでるみたいだし」

「……確かに現場の人達ってそんなイメージですね」

「風俗やソープの話とか、援交でJ●買ったとか、AV女優の話とか……当然、フェチの話も、ね。おかげで訳の分からん下ネタ知識は人一倍ついたかな」

「wwwwww」

「その知識を元にアダルトHPも内緒で運用しているし」

「──は?」

「あれ? これ言ってなかったっけ?」

「初耳です! どうしてこんな事までやってるんですか!」

「いや、単純にアダルト系って儲かるかな~というのと、HP運営スキルアップの為という理由だよ。……意外に儲からないけどね、これ。月15万程度にしかならないし」

「……微妙にぷちヒットしてるみたいだし……」

「お、そんな事まで詳しいんだ」

「伊達に裏社会の住人じゃないですからね……」

「ま、このバックボーンがあったらぱっと閃いた訳よ。一応、これが俺の裏の顔ってヤツかな? 誰も知らないし、これは」

「うぅ……ジュンさんの本業のお客さんや奥さんや子供、可哀相。表ではいい人ぶって、裏ではこんな事してるなんて……」

「バレなきゃ問題ないでしょ、絶対バレない自信あるし。って、ユキさんも似たようなもんじゃん」

「ま、その通りですね。私はお金さえ入ってこればOKですから、フェチ層ってヤツ、狙ってみましょう♪」

「了解」

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