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真実の詞

「さて、私の裏の顔ですが……既にご存知の通り、援交しています」

「ま、これは知ってるよ。ネカフェ内でソフト援でしょ?」

「はい、正解です。では、どれくらいの額を稼ぐか──分かりますか?」

「ん~~、1日3万くらい?」

「フッフッフ♪ 流石のジュンさんでもこれは読めなかったみたいですね。大不正解です」

「──え?」

「正解を言いますと、1日6-8時間で10万から15万がターゲットです」

「──は? そんなに稼ぐの? 身体売ってないのに??」

「身体を売るなんて非効率的です。ソフト、手だけですから回転率がいいんです!」

「──!!」

「例えば……19歳か20歳の子の相場、分かりますか?」

「えっと……大体ホテル代別で1.5万から2万くらいだったかな」

「流石! こういう知識もやはりお持ちでしたね、正解です」

「……」

「では、実際に買った場合の滞在時間ってどれくらいになるでしょう?」

「え……そ、それは……3-4時間、くらい?」

「あ、実際にはお買いになった事ないんですね^^ 不正解です。援デリ等の場合はせいぜい1時間、長くても1.5時間でしょうね」

「へ、へぇ……」

「仮に2万だとして、待機時間が平均30分、2時間サイクルだとしましょうか。フルに入れても1日8万にしかならない、というのは分かりますね?」

「ま、まぁ……計算上は。かつ、終わってから募集かけてとかしてたら、実際はもっと少なくなるかな? 移動時間だってあるだろうし」

「そう! せいぜい1日3人相手が限度でしょう、身体売る場合。それだと、最高6万にしかなりませんよね。更に援デリの場合、1/3は上に取られますので、実質手取りは最高4万程度です」

「なるほど……」

「では、実際に男の人が逝くのにかかる時間ってどれくらいでしょう?」

「……挿入してから? 15分くらい?」

「ま、正解でいいでしょう。基本、刺激してから15分くらいが平均的でしょうかね。これ、手でも口でも変わらないですよね」

「ま、確かに……普通に風俗で20分コースとかあるくらいだから」

「そう! そういう所ですと、最初からオテテか口で刺激していきますよね? えぇ、本番と違ってソフトのメリットは、前戯という行為が不要という所なんです」

「……おぉ!」

「かつ、お口の場合は相手によっては洗っていないケースだってある訳で、洗う必要ありますよね? 手ならその作業は基本不要で効率的なんです」

「……おぉ!!」

「だから、手が一番効率良いと断言できます」

「……おぉ、なるほど」

「次、場所の話をします。移動の時間がもったいないという話はしましたね? では、どこが一番効率的でしょう?」

「……それがネカフェ?」

「はい、その通りです。実際に個室に入って貰って、そこに行く様にする、一番効率良いです。ネカフェ内の移動が一番ロスタイムが少ない訳ですから」

「な、なるほど……」

「私は1人につき1万でやっていますので、目標10-15人という感じですね。上手くやれば5時間で10万いきますからね」

「ちょっと質問なんだけど、予定はきっかり入れてるの? 前日とかにアポ取ってとか」

「いえ、大まかな予定で十分です。最悪同じ時間に来てしまっても、ネカフェ内なら漫画等で時間潰して貰う事は容易ですし。これが外での待ち合わせなら20分遅れたらアウトでしょうけどね」

「ほぉ~~~、上手いね」

「私自身も時間潰しやすいですし、危ない目にあいそうになったら大声出せばいいですし、ちょっと薄暗いので顔を覚えられにくいですし、色々メリット高いんです」

「こ、これは──メチャクチャ上手いね。誰かの入れ知恵?」

「いえ、私のオリジナルです。試行錯誤していって、この形になりました」

「なるほど……自信過剰になる意味も分かったよ。並の頭じゃこの手法、思いつかないだろうからね」

「でしょ♪」

「いつからやってるの? 少なくとも高3の時からってのは知ってるけど」

「もうちょっと若い頃から、ですね♪」

「ま、敢えて何歳からかは聞かないけど……きっかけは……実験かゲームか、人間観察か……そんな所かな? うちが貧乏──なんて事はなく、そこそこ裕福な家というのは聞いてるし」

「ま、そんな所ですね。ご存知の通り、私は優等生で家でも学校でもいい子ちゃんですが、こういう裏の顔もあるってヤツですね」

「こ、これは……想像の斜め上いってたよ」

「……引きました?」

「いや、逆。──ますます惚れたよ」

「!!! ちょ/// な、何、いきなり言うんですか///」

「あ、違う違う、その才能に惚れたっていう意味ね」

「!!! ちょっとはお世辞でも甘い言葉いいましょうよ……」

「どうせ最後はからかうの分かってるし……」

「そんな事ないですって~、か弱い乙女ですよ、私^^」

「……今の話聞いた後でそう思う人、誰もいないって……これ、知ってる人、誰かいるの?」

「いる筈ないじゃないですか~。みーんな私の表の顔以外知らないですよ~。誰にも裏の顔は見せた事ないですし~」

「今までの彼氏には──聞くまでもないね……」

「あったり前じゃないですか~。誰の前でもお嬢様で優等生のいい子ちゃんしてますよ♪ そうしてるとみーんないい子いい子してくれますし~♪」

「うぅ……仮に彼氏達がユキさんのドス黒い裏の顔知ったらさぞかしショック受けるだろうな……」

「バレなきゃいいんですって~。絶対バレない自信ありますし~」

「ま……そんな誰にも見せた事のない素顔を見せてくれた、というのは確かに光栄な事──なのかな?」

「そうですよ♪ 前にも言いましたが、私が素顔を見せる人はジュンさんが最初で最後でしょうから、しっかり責任取って下さいね。私も絶対損させませんから♪」

「──分かった、責任持つよ。これからよろしく」

「はい♪」

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