ピロートーク?
「さて、取りあえず組む事になった以上、色々お互い知っておこうか」
「はい♪」
「まず、俺から。……ぶっちゃけ、よく俺のお金を狙わなかったね。どうして?」
「──え?」
「いや、これは推測だけど、ユキさん、恐らく俺が思う以上に色々してそうじゃん。言い方悪いけど、男を手玉に取るの上手そうというか何というか」
「いや~、そんな事ないですよ~」
「……ま、続けるけど、ぶっちゃけ俺以上にお金の匂いする人ってそうそういないんじゃないかな~、って自分でも思うんだけど、よく手を出さなかったな~って思ってね。ま、仮にそうだったら、速攻切ってたけど」
「……ジュンさん相手の場合は素直に言った方がいいですね、どうせバレそうですし。正直、ジュンさんの頭のキレは凄い価値があると判断したんです。はしたお金を得るより、絶対メリット大きいって」
「おぉ……そこまでストレートだとかえって気持ち良いくらいだよ」
「要するに利用価値が大きいって判断したんです。光栄に思って下さい、私が男の人をお金で見ない事なんてまずないんですから」
「……これは喜んでいい所──なのかな?」
「えぇ、末代まで自慢できるくらいです」
「……ありがと」
「後、私の裏の顔で早計にレッテルを貼らず普通に接し、私の頭のキレに目を付け、外見を武器というセンスは見どころあります」
「ありがとうございます……って、異様に高飛車だね」
「それだけ私は自分に自信を持っているという事です。こんなプライドの高い私が、私から声をかけたという意味──分かりますよね?」
「ま、まぁ……ね」
「彼氏は過去にたくさんいましたし、現在も3人いますが、組むのはジュンさんが初めてですし、恐らくこれが最後でしょうから──ホント誇っていい事なんですよ!」
「あ、ありがと」
「だから、私は今後、一切包み隠さず本当の私を見せていきます。しっかり受け止めて下さいね♪」
「あ、あぁ……」
※これは19歳のユキと39歳のジュンのやり取りです。