表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/23

わけワカメ~

今回はちょっと短め?

サブタイトルの『わけワカメ~』、先日電車でお母さんに叱られてた5歳くらいの子がとっても可愛くて頭から離れなくて使っちゃいました。

どこ、ここ・・・


絶対に自室ではないことは確か。しかも今風では完全にない部屋。



「奥様!サラ様が目覚められました!」

「サラ!あーよかった。熱もないわね、もう大丈夫ね。あっ、でも先生に一応診てもらわないと。イライザ、先生を呼んで来て!それとレオにもサラが起きたと伝えてちょうだい。」



わけが分からない、頭の中で咲が母に叱られ、注意されている内容が自分のキャパを超えた時によく言っていた『わけワカメ~』がループしている。舌ったらずで『わけワカメ~』ってかわいいんだよね~、怒ってても忘れちゃうくらい。ってそんな事を呑気に思い出している場合じゃなかった。体を起こし、とりあえず座って周りを見渡してみた。


ドタバタ・・・部屋の外が騒がしい。

と思っていたら “バン!” とドアが開けられ、イケメン2人が部屋に飛び込んできた。


「サラ!」「姉さま!」


叫びながら力強くハグをされる、苦しい・・・。

顔中をペタペタ触り『よかった、よかった』と涙目なイケメンおじ様、横でウンウンと頷きながらこれまた涙目のキレイなお姉さまと将来絶対に有望イケメン確定な少年。


「これこれ、病み上がりの者をそんなに構いたおすでない。疲れてまた熱をだすぞ。」


そう言いながらあきれ顔で遅れ部屋に入ってきた、とっても優しそうなおじいちゃん。身なりからしてお医者さんかな。

その後おじいちゃん先生に診察してもらい『もう大丈夫』と太鼓判をもらうと、やっと涙目3人衆は落ち着き『何か消化のいいもの作ってもらうわね。できるまでゆっくりしてなさい。』そう言って部屋を後にした。やっとひとりになった部屋のベッドに座ったまま、なかなか動かない頭をフル稼働する。



ここは日本じゃないし、ヨーロッパあたりだとしても現代じゃないわね。

『よし、1つ目OK!』

私は今、日本人(松本沙良)ではない。夢で会ったミズリー王国に住むサラ・ハーボット・・・だと思う。

『2つ目OK!』

さっき部屋にいた涙目3人衆はサラ・ハーボットの父・母・弟。

『3つ目OK!』


と言うようにゆっくりと頭を回転させ、考え導き出した結論『私は異世界転移した!』と言う事。

よくある異世界転移ものの話では死亡時に転移するだとか召喚され転移してくる。そして転移したあとの元の世界では自分と言う存在がなくなるってのがよくあるストーリー。私の場合はこの世界のサラ・ハーボットと入れ替わった転移である。どううも彼女の一方的で勝手な願いが叶ったものだという事。



サラ・ハーボット!なんて勝手な!!

何があってこの場所から去りたかったのか知らないけど、名前が一緒ってだけで勝手に選ばれちゃたまったもんじゃないわよ!!


とひとり文句を言ってみたが、来ちゃったものはしょうがない。元いた世界に戻れるのかすらわからない。


とりあえずここでサラ・ハーボットとして生活していくしかないか・・・。


サラ!戻った時に『こんなはずじゃ!』とか言っても知らないからね!

もともとケセラセラな性格の私、この世界を楽しむ事にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ