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名無しのシリーズ

輝けるのどかな日々

 私の一日は、のどかにはじまる。

 目覚ましは鳴るけど、目が覚めることはほとんどない。


 ふわふわな毛布に包まれて、すやすやと眠るのだ。


 お日様より少し遅れてのそのそと起きだす。

 朝ごはんは目玉焼き。私は半熟が好きなのだけど、たまには焼きすぎて固くなっているのもいい。白いご飯に梅干しがのっていればさらにいい。


 私はそれから、学校へ行く準備をする。通学カバンから数学と社会の教科書を出して、国語を入れる。


 私は数学が好きだ。ちょっと前まではそう思っていた。でも、今はそんなに好きじゃない。

 成績も良くないし、先生も嫌だし、なによりあの子を思い出す。数学で笑いあったあの日のぬくもりを思い出してしまう。


 冷たい海の底で、暖かな陽の光を少し感じたところでそれは悲しくなるだけだ。


 社会はもとから好きじゃない。ということで、今日は学校は遠慮しておくことにしたのです。


 マンガを読んでアニメを見て、ご飯を食べて、お昼寝して。そんなこんなで過ごしていると、あっという間に次の日が。



 私の一日は、ゆるやかにはじまる。

 目覚ましは鳴るけど、目覚めることはなかなかない。


 もふもふなぬいぐるみに見守られ、ぐーすかぴーと眠るのだ。


 起きよう、と思えば思うほどに襲ってくる睡魔。あ、今日も無理だわ。おやすみ。


 お昼になって、ようやく起床。

 いい朝だ。昼だけど。


 朝兼お昼ご飯はサンドイッチ。シャキシャキレタス、美味しいよね。


 私はそれから、学校へ行く準備をする。通学カバンから英語と科学の教科書を出して、数学を入れる。


 今日は行こうと思ったんだけどなあ。国語は結構好きだし。あ、明日も国語があるみたい。数学もあるけど。どうしようかなあ、行こうかなあ。

 明日のことは明日決めよう、うん。



 私の一日は、のんびりとはじまる。

 目覚ましは鳴るけど、もう鳴らさなくてもいいかもしれない。


 目覚めた時の温かな体温が心地よく、それを抱いたままでまた眠るのだ。


 おはよう。と誰に言う訳でもなく呟いて、ひとつ背伸びをする。今日もいい朝だ。


 今日も学校はやめておこう。今日の分の教科書はすでに私の手によって、また使われずに外に出されている。無意識にこれをやってしまうなんて…。さすが私。


 私と違って母は早起きだ。私の朝の葛藤を特等席で眺めている。さささっとご飯を用意して、たくさん食べなさいと言う。健康であればそれが一番いいんだって毎日のように言う。ほんとはさ、学校へ行きなさいって言いたいんじゃないのかな。そう思いながら、食パンをもそもそとほおばる。


 分かっていてもどうしようもないんだ。今日もいつもと同じでだらだらと過ごす。やっぱりダメだったかあー、なんて苦笑い。


 でも、大丈夫。だって、私は私だもん。


 明日も明後日もそのまた次も、きっと今日と同じなんだろう。だけど、これを変えたいと私が思っているのも、それもまた事実なのだ。私が私でいる限り、諦めない限り、明るい未来は無くならないし、毎日が輝ける明日なんだ。

(๑•̀o•́๑)۶ FIGHT☆ͦ

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― 新着の感想 ―
[良い点] 不登校気味な主人公ですが、本人があまり気に病んでいないようなので、安心しました。心の健康がまずは大事ですよね。
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