凡人1
「何でだよ!何でなんだよ!」
アキラはいつものように文句を言う。だがそれは少女に対してではない。
「あれは、サボりの常習犯だな。種族が増えた場合、何とかするのは神の仕事なのに」
少女はいつも通り冷静だ。
「何でお前はそんなに冷静なんだよ!?なぁルナ!」
「お前が暑苦しいからそう見えるだけ。そして私は5000年以上生きているの。こんなの日常茶飯事。」
アキラの言葉を少女・ルナはいつものように返す。
「というか何で俺が選ばれた理由がたまたまなの!?お前が言ってたゆーしゃこうほって言うのを選び忘れたからなの!?」
アキラは叫びながらルナに聞く
「うるさい、あと勇者候補な。アレの個人事情だったから選べなかったんじゃない?あんたが選ばれたのは…私がいたから?」
ルナはそう答える
「お前がいれば俺が死なないから。という話か?」
「バカの癖によくそこまで考えられたなぁ…」
「バカじゃねぇーー!!俺は天才だ!」
「試験落ちたくせに。」
「うっ…そ、それとこれとは話が…」
「違わない。」
いつも通り口論をしてアキラは論破される。
「んでどうすんの。」
「は?」
「目標。魔王倒しておしまい?」
「いや、あの神を倒す。」
「言うと思った。」
ルナはアキラの考えをくみ取ったようだ。
「それで神になる!」
「はぁ?」
いや、くみ取れてなかったようだ。
「よし!今から旅に出る。」
「はぁ?」
「準備してくる。」
おかしなタイミングでスイッチが入ったようだ。
(ん?待てよもしかして…)
「アキラちょっとまてぇーー!!」
アキラのお守りはまだ続くようだ。